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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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中でこれですか?本命はどうなるの?

マンドラゴラのいる森で戦いまくる俺・・・のパーティーの2人。

俺は付属品です。

マンドラゴラ・・・。

挿絵では伝わらないものがある。

それは臭いだ。

滅茶苦茶臭いんだけど。

エビや魚の内蔵を腐らせてそれにガソリンを混ぜたような臭い。

鼻が曲がるとはこのことでは?

目にまで滲みてくる。

それと奇声。

これを聞くとなんか力が抜けるのだ。膝から崩れそうになる。

俺はすぐにでも戦線を離脱したい。

我慢できない臭いと音。それを平気な顔で雑談している2人。


「レイとやっちゃんは、この奇声なんともないの?」


「この奇声はレべルの差で効いたり効かなかったりするの。だからこの個体は私達より弱いの。でも、恵くんより強いからあなたには効くの。恵くんが近づかなかったらこの個体はきっと私達を無視して出てこなかったと思うのよ。自分より弱い餌が出てきたから出てきて、私達に気づいて焦っているの。」


やっちゃんが俺に説明しながらマンドラゴラの人の部分の顔を指さす。


「緑色の涙流しているのわかる?あれは自分より強いものが出てきた時に流すの。あの個体今すごく困っているの。このままじゃ殺される。でも見つかったから隠れることもできいない。どうしようってね。このまま放置していれば、また潜るわよ。」


笑いながら俺の腕を引っ張って少し下がった。

数分ほど経っただろうか。

グモグモグモという音とともに少しずつ芋が地面に戻っていく。

ははは、

ツノガエルって知ってるかな??地面にあんな感じで潜るんだよね。

見ていてちょっとほっこりした。

困るってことは知能があるってことだよね。しかも自分より強い弱いがわかるってすごい。高等な技術だ。

人の形をしているから?それとも長年生きているから?

色々疑問に感じながらゆっくり人型の横を通って行く。

俺を見ている目が怖いがレイが睨むと人型がブルブル震えていた。


「タスケテ、タスケテ」


緑色の涙を流しながら命乞いをしている。人の言葉も知っているんだな。


「こいつら人を食って知能を増やすの」


レイちゃん、怖いこと教えないでください。


「ねぇ、恵くん、薄暗くて見えないからって前に出ちゃダメだよ。さっきみたいにマンドラゴラの中サイズに出会うと時間食うからさ。そうだ!!見えるようになればいいかな??広範囲照明魔法(ディライツ)


そう言って、指を天高く指すと指先から強い光が放たれる。

その瞬間、周りが見えやすくなった。というより真昼の平原のようだ。


ギャワギャワ


ギィギィ


ギャギャ


周りで魔物が慌てて逃げる。もうパニックである。いきなり明るくなればこうなるか・・・。

しかし、大型の魔物は俺達が見えると何体か襲いかかってきた。

まぁそうなるよね。逃げた魔物は弱いから逃げたんだろう。見えると襲われるから。

強い奴は見えるほうが餌探しやすいもんね。

そんなことを思っているとやっちゃんが素早く襲ってきた大型魔物の首を切り落とす。

首だけで2mくらいある。しかもまだ動いてるんだけど・・・。


「今だよ!!頭刺しちゃえ!!」


レイが軽く言う。出来ないって・・・。そう思っていると


「いくよ」


小さい声が聞こえる。触手が俺の剣を抜いて俺の左手に持たせ、そのまま動いている目を刺した・・・。

ズブブブブブブブブ。

剣の刃の部分が全部刺さってしまう。きっと絶命してしまうポイントまで刺さったのだろう。

頭は動かなくなった・・・。ゴメン、吐きそう・・・。

ウプッッとなっている俺をよそにレイがもうひとつの動く頭を担いでくる。

え?となっていると


「えい!」


俺の左手をとって剣を目の部分に当てて押しこむ。

俺の気持ちの整理はどうするの?


「これおちてたよ」


小さい声で俺の肩を叩く触手。触手は変わった剣を持っていた。


「ちょ〜〜〜〜!!これ!!いいヤツじゃん!!すご〜〜〜い!!レアモンだよ!!なかなか出会えないよ!!ウィンドフェザーソードじゃない!!初めて見た!!うわ!!うわ!!すご!!ちょっと、どうしよう!!」


なんかやっちゃんがおかしくなってる。剣を持って踊っている。


「とられた」


触手が涙流している。表情豊かだね・・・。

あまりの出来事に吐き気がしない。


「恵くん、これに装備変えなよ!!絶対いいからさ!」


俺の鞘を取り今まで使っていた剣を抜いてアイテム袋に仕舞い、拾った剣を帯剣させる。


「抜いてみて!!抜いてみて!!」


俺の抜刀を待ちわびるやっちゃん。俺が剣を抜く・・・


「うわ!!かる!!めっちゃ軽い。持ってないみたい。」


俺の力でも重さを感じない。力が付いたからとかではなく、全く持っていないような感じ。

俺が斜めに剣を振ると


ダダン

バキバキバキ

ドスン


ものすごい音が・・・少し離れた所にあった大木が倒れた。

これ、超危険ですけど・・・。

振っただけで木が切り倒される。危なくない?


「ブラボー」


拍手するやっちゃん。さすがアイテムオタク。知識がすごい。でも前もって言うべきでは?こうなるって。

かなり危険な武器に切り替えてしまった。

元に戻したいんですけど。


「あの・・・、前の剣でいいと思うんだけど。これじゃないと・・・」


俺の率直な気持ちを伝えてようとする。


「ダメ。」


即答して向こう向くやっちゃん。なんで??俺の武器だよ。選ばせてよ。

武器屋のピーターがせっかく選んでくれたんだよ?店長代理だけど。

気に入っていたのに!!


「ダメったらダメ。弱いんだから強い武器使わないと、盛れないじゃない。」


心になにか刺さった。弱いの気にしてるのに・・・、すぐ殺されるしね、この2人に。

不貞腐れながら渋々鞘に戻した。


「なにか私に文句あるみたいだけど、何??」


すごい怖い顔でこっち見てる。もういいよ!!コレでいいよ!!

これは俺の剣です。俺のです、俺のです。自己暗示掛ければ早く使えるようになるかな?


「ならないわよ。練習あるのみ。」


やっちゃんが冷たく言う。俺は心の中で思ったことが漏れているのか?

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