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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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男は皆メカに強いわけではありません。

眠りました。異世界生活開始です。

そのはずだったんだけど。

眠りについて夢を見る。

コレは・・・知っている。俺はここを知っている。

ドライアイスを仕掛けたこの通路。

俺は以前通ったところ。

そう、あの訳のわからん説明をした女の人のところへ続く道。


まっすぐ歩くと、やはりその人はいた。


「お待ちしておりました。恵さん。私のことを覚えていますか?」


忘れるわけがない。仕事を途中ですっぽかして説明不足もいいところだった人。

ギルドに行ってあんたの仕事の抜けっぷりを思い知ったよ!

色々文句もあるが、最初で最後と言っていた割にもう再会ですか?

もう会うことがないと思っていたので名前も覚えていない。


「ええっと、り、り、・・・」


「リロです。思い出していただけましたか?」


リロは自分から名前を言ってくれた。


「おぼろげにね。もう会わないと思っていたからね、ごめんね。」


俺は一応謝っておいた。

ただ、気になることがある。

うしろにテーブルがあり、そこにもう一人いるのだ。

お茶を飲んでいるような感じだがナニモノ??

俺には全く興味がないらしくこちらを見もしない。

シルエットで女性であると思うんだけどね。それ以外は全くわからない。


「後ろの者はあなたの担当ではないので全くあなたに興味を示しません。気になるでしょうが放置でおねがいします。それでは・・・」


本題に入るのだろう。何やらゴソゴソ出し始めた。

話があるなら用意しておけばいいのに。

プロジェクターとスクリーンを用意するリロ。

かれこれ10分ほど??経ったかな??

まだコードを繋げず悪戦苦闘している。

手伝うべきなのか?後ろの人呼べばいいのに、とか思いはするが俺はどうしていいのかわからない。


「あの・・・恵さんはメカに強いですか?」


ほら来た!男=メカに強い。という意味のわからない性差別。

そう、俺はメカからっきし人間だ。

よく言われるんだよね。そしてその後言われる言葉も想像できる。


「え?男なのに?」


みたいな・・・。

男だってね、メカに弱い人がいるし、虫に弱い人もいるんだ!!

男なんだからゴキブリやっつけて!!

男なんだから蜂の巣落として!!

男なんだからPCの設定して!!

意味がわからん!!男なんだからを付けないでくれ!!


というわけで手をイエイエという感じで振っておく。


泣きそうになりながらコードをつないているリロ。

そうこうしているうちに後ろから誰か来た。


「恵くん?何やってるの??」


やっちゃんだ。そうか、ちょっと遅れて寝たんだね。

同じ部屋で寝たから同じ通路を通ったのかな?

なんて勝手な想像をしていると


「お久しぶりです、田村弥生様。以前お会いした時とは比べ物にならないほどにお強くなられたようで、担当として嬉しく思います。今回は是非弥生様にお願いがあって此処に馳せ参じました。」


俺を無視して先ほどまでテーブルでお茶を飲んでいた女が深々と頭を下げる。

俺の担当に比べてえらい丁寧だな。

服装は執事っぽい格好。髪は漆黒の短髪、赤いメガネをかけた女性。

顔はすごく冷たい感じのするすべてがシャープなパーツ。目も鼻も口も非常に冷たく感じる。

俺に見向きしない、もう俺がいないかのようだ。


「何のお願い?私とあなたは最初だけという話だったわよ?そのルールを曲げてまで何をお願いするの?全く興味ないんだけど。放っといてくれるかしら?」


やっちゃんもすごいサバサバと対応している。

まさにお前なんかに興味ないって感じ。


「何が気に食わないって、私は今、恵くんと話をしているの。なんで邪魔をするの?あなたに興味ないんだけど。」


すごい、人にノーをこんなに気持ちよくつきつける日本人、なかなかいないよ。

そんな感心をしていると執事っぽい人が俺を睨んで


「誠に申し訳ございません。担当の違う旅人へは不干渉というのが我々のあり方です。ですのでいないものとして扱うように言われています。」


やっちゃんに頭を下げて謝罪した。


「あなた、今、恵くんを睨んだわよね?いないていなら睨む必要ないじゃない。もしかして恵くんを軽んじているの?それなら私はなおさら話を聞かないから。しかも謝罪は私にではなく恵くんにでしょ?ムカつくのよね。はじめから。どうなるかもわからないんだったら最初から誰に対しても丁寧に接していけば?最初あなたの態度が気に食わなかったの。最初で最後というから文句言わずそのままだったのよ。それなのにまた私の前に現れるんだもん。文句ぐらい言うわよ。だからもう一度言うわね。二度と私の前に現れるな!」


相当な対応だったんだろう。やっちゃんはこの担当者にかなり嫌悪感を持っている。

その言葉を聞いてやっちゃんの担当者はフルフル震えている。

怒っているのかな??キレるのかな??泣くのかな??

どんな反応で来るのかな??

そうおもっていると


「あれ??やっちゃん??メグミ??此処どこ??」


とのんきなセリフでこの空気を壊しにかかるヤツが現れた。

振り向くと


レイじゃん!!


ちなみに俺の担当者は泣きながらコードをつないでいる。





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私のモチベーションにつながってきますからコメントもあればうれしいです。


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