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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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刑の執行

「おお!恵さん、お疲れ様です!!」


俺に挨拶するサミュエル。


「どうしたんですか??お腹おさえて・・・。」


メリッサが俺の姿を見て心配そうな顔をしている。


「恵くんは私達に鉄拳制裁を受けていたのよ。」


やっちゃんが指をボキボキと音を立てながら俺を睨む。

その横に居るレイとハウンも俺を睨んでいる。


「あのさ・・・こういうのは自分の今までの行いを省みてやってほしいんだけど??」


「はぁ??恵くん、まだ殴られ足らないの??」


ものすごい顔を歪ませて俺に威嚇してくる。

その辺にいるヤンキーのほうが可愛いくらい顔を歪ませてボビングしている。


「ははははは、やっちゃん、それ辞めなよ!!だっさいから!!」


レイが腹を抱えて笑い出す。たしかにダサい。コレをカッコイイと思っているのは相当頭が足りないやつだろう。


「恵さんが何をしたかわかりませんけど、3人共落ち着いて下さい。暴力はダメだと思いますから。」


メリッサが今しがた俺達がやってきたこととは正反対のことを言う。

暴力反対って・・・どの口が言っているのやら。


「そうそう、サミュエル!!一応設備と研究員をすべて隔離しているんだけど、1人だけ大怪我しているんだよ。それはどうすればいい??」


大怪我しているのは俺達の前に無理やり引っ張りだされた女だ。この女は自爆ボタンを勝手に押した罪で施設がある程度破壊されるまでずっと放置しておいた。

大爆発寸前で拾ったわけだが、倒れてきたものに押しつぶされて下半身がずたずたになっている。ズタズタとはまだいい状態ぽく聞こえるくらい、要はぺったんこになっていたのだ。


「そのまま瞬間移動させたから下半身のないままのたうち回っているけど、どうする??」


「その女はメガネの女ですよね?その場所なら死なないんですよね??ならそのまま放置しておけばいいでしょう。今まで他人に散々ひどいことをしてきたのですから少しくらい痛い思いをしてもらわないと。」


サミュエルが笑いながら言う。


「で、大統領は??」


俺の質問に虫カゴを指差すメリッサ。


「じゃぁ、施設で尋問しようか。その場に這いずる上半身だけどゾンビみたいなのもいるから、一々説明しなくても話が進みそうだし。」


俺達は5人で見覚えのある設備のある部屋にやってくる。


「よりによってここですか??」


女が這いずって奇声を発しているのはサミュエルが隔離されていた部屋だ。


「浅田さんどうする??」


力を貸してくれた浅田さんには一応すでに連絡は入れている。

だが、尋問にはできれば参加したくないと言っていたのでまだ呼んでいないわけだけど。


「嫌がっているなら無理に連れてこなくてもいいと思いますよ。これはA国の問題ですし。」


メリッサが俺達の話の終わらないうちに虫カゴを逆さにして振り始める。

すると小さな人形がボトッと床に落ちて、そこから大きくなる。


A国大統領ズーランブだ。


大統領は足と腕を押さえて唸り声をあげながら蹲っている。

メリッサが振り落としたから怪我をしたのだろう。

俺達に気づいて腕と足を押さえながら睨んでくる。


「貴様!!私が誰かわかっていてこんなことをしているのか?」


第一声で全員の怒りを買っている。不快なおっさんも居たもんだ。


「まずコレをあんたにあげるわ。」


やっちゃんが這いずりまわっていた女の髪を掴んで持ち上げてそのまま大統領に投げる。


ブチャ!!


内蔵が大統領のスーツの上に落ちる。それを見て大統領が悲鳴を上げる。


「何だ!!なんだこれは??」


「だ・・・大統領・・・」


メガネの女が大統領の存在に気づき、内蔵を垂らしながら大統領によじ登っていく。


「ヒィィィぃぃ!!」


普通なら死んでいるほどの怪我である。だが、俺の作った空間では俺の許可無く死ねない。

どんなに苦しくても、痛くても、気持よくても、息ができなくても、気を失うことも、正気を失うこともできない。ある意味究極の地獄がここにあるのだ。


「簡単な説明をするけど、ここでは死なないから安心して。」


俺はメガネの女に回復魔法をかけて体を元に戻す。

そしてその後すぐに真っ二つに引き裂く。


「ぎゃぁぁっぁぁぁぁ!!!!」


女が汚い声を発するが死ぬこと無く半分になってもぞもぞ動いている。


「ね??」


俺の笑顔に顔色を悪くする大統領。


「お前らの・・・望みは何だ??」


「私のことを覚えていますか?」


サミュエルが大統領の前に座って聞く。


「お前は・・・たしか・・・」


少し間をおいても名前すらだてこない。ただ、大統領は見覚えはあるという感じの顔をする。


「やはり実験動物ごときを覚えているほど頭は良くないですか・・・。罪悪感もなくこういうことを続けていたのがよくわかりますね。」


俺に笑顔も向ける。


「まぁ、他人の不幸なんてなんとも思っていないゴミだからだろう?これから死んだほうがマシという地獄が待っているのに『望みは何だ?』とか間抜けなセリフが出るんだもんね。」


俺達は大声で笑う。それを聞いて大統領は失禁している。


「で、どうするの??具体的にはなにかあるの??」


ワクワクした顔をしているレイ。


「そこの女と半分ずつ合体させようかな?とか思っているんだけど。」


俺の言葉に


「いまいちだね・・・」

「センス悪いわね。」

「え?何がいけないの??」


ハウン以外は俺の意見がダメだという。


「虫っぽい魔物に永遠と食べさせましょうよ!!ボリボリと食われながら死ねない悠久の時を過ごさせてあげましょう!!」


「生きたまま体が腐っていくっていうのは?そしてある程度したら元に戻るの。ただ、そのある程度が毎回ランダムでいつ来るかわからないの。どう??」


「ここの2人で喰い合いっこさせてみては??食いたくないけど口に入れずに入られない。お腹いっぱいなのにもっと食わないといけない。しかも体は結構な早さで元に戻る。どう?」


3人がそれぞれ意見を述べる。


「それ・・・全部合体できないですか??」


サミュエルが眼を輝かせて言う。


「できなくはないと思うよ。どんなことでもできるのが俺のスキルだから。」


俺の言葉に意見を出し合った者達がハイタッチ!している。


「あまり広いと面白くないから2畳ほどでいいかな?」


「いいと思うわ!」


「じゃぁ!!ほい!!」


俺の願いで透明なケージができ、その中に2人の男女が裸で立っている。

透明の壁を叩いて何か言っているが、俺達には全く聞こえない。


「ここのスイッチがあるでしょ?このスイッチを押すとその地獄が始まる。もう一回押すと止まる。俺達の観たいときにそれが始められるからいつでも楽しんで。」


その言葉に早速ポチッとボタンを押すサミュエル。すると中の男女が取っ組み合いを初めて噛み付き合う。


顔を歪ませて悲鳴を上げてみたりするが、相手に噛み付く。2人で喰い合いが始まる。

一噛みするごとに、どこからとも無く虫が現れて2人に跳びかかり体内に潜り始める。

ただ、すぐには回復しない。ある程度グチャグチャになるまで喰い合いしないと回復の時間がこないのだ。

自然治癒もない、出血を止める手立てもない、傷ついた体を休めることもできない、ただただ、目の前のものを口に入れたくなる衝動にかられてそれを実行し続けるのだ。


「汚いおっさんと、汚いオバハンが血みどろで格闘しているって・・・とっても不快。どこかにやってよ!」


レイが早くも飽きたみたいで、もう見たくないと言い出す。


「たしかにそうね。イケメンで美しい女性ならムラムラもしたかもしれないけど・・・これは・・・気持ち悪いだけね。」


やっちゃんも同意見のようだ。


「まぁそれは・・・この刑を思いついた時点で気付くべきよ。こんな汚いもの・・・ねぇ・・・。」


ハウンまで汚物を見る目で箱を眺めている。


「サミュエル、気が済んだ??このままどこかか永久に見つからないところに捨ててくるけどいい?」


「ええ、私もこんな醜いものとは思いませんでしたから。好きにして下さい。いいよね?メリッサ?」


「ええ、私に聞かないで・・・。こんなもの・・・最初から見たくもないから。」


一番まともな意見を述べるメリッサ。さすが常識人だ。












さて、俺達の世界はどうなっていくのかな??

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