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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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ジル・・・親に挨拶にいく。

「ジル様がお帰りになったと知ったらザルバーグ様はお喜びになりますよ!」


門番が嬉しそうに誰かに連絡している。


そして数分後・・・


「ジル・・・お帰り。冒険者に飽きて帰ってきたの?お父様が怒っているわよ?」


ど派手なフリフリのドレスを着た女性と美しい甲冑で身を固めた女性兵士が俺達の前に現れる。


「姉上・・・お久しぶりです。冒険者に飽きることなどあろうはずありません。あれほど面白い職はありませんよ。姉上も一度・・・」


「やるわけ無いでしょ!!嫌味もわからないの??あなたはアホだと言っているの!!変に才能に恵まれたせいで馬鹿なことをし始めて・・・」


ものすごい呆れた顔をする女性。


「姉上、今日帰ってきたのは俺と結婚する女性を紹介しようと思って・・・。」


その言葉に目を大きく見開く女性。


「え??あなたが結婚??何の冗談??その見た目で?え???嘘??えぇぇぇ!!」


ふらつく女性を慌てて支える女兵士。

頭をフルフルっと振って俺以外の女性に目をやる。


「で、誰がお相手??もしかして全員ってことはないわよね?」


ジロジロとハウン、やっちゃん、レイに目を移していく女性。


「姉上、この人が私の結婚相手です。」


「え?予想外ね・・・この3人の誰かだと思ってたのに・・・。あなた・・・背の高い相手でないと・・・ほら・・・まぁ色々大変よ・・・。」


何故か顔を赤くして何かをモゴモゴ言っている。


「背の大きさは関係ありません!!愛の大きさです!!」


ジルが胸を張って恥ずかしいことを言う。さすが熱血漢。


「まぁいいわ。さぁ入りなさい。あなたもよく来てくださったわ。・・・で、こちらの方は??」


俺の方を見る。そして上から下まで数回目を往復させて困った顔をする。


「あ、自己紹介が遅れました。俺は吉永恵です。よろしく。」


俺が手を前に出すと女兵士が少しピクッとなる。


「ヨシナガ・・・メグミ・・・。えっと・・・どこかで聞いたような・・・。」


「貴族ですから聞いていて当然でしょう?姉上!!この方はメグミ帝国の皇帝、吉永恵様です。」


「えぇ???」


目をまん丸にして驚いている。

そしてそのまま固まっている。




「ジル・・・なんで他の皇帝とお付き合いがあるの??」


やっと出た言葉がものすごくか細い・・・。


「俺とジルは修行仲間でして。一緒にしにものぐるいで戦った戦友です。」


俺とジルが肩を抱き合って笑顔を見せる。が、ジルの腕が少し震えている。怖がるなよ・・・。


「姉上、そういうわけで家に招待したいのですがよろしいですか?」


「よろしいも何も、そんな大物連れてくるなら事前に知らせんかい!!!」


ジルにボディーブローを食らわす女性・・・。もっと清楚な感じを勝手にイメージしていたけど・・・こういうものなのか??




俺達は大きな屋敷の前に立つ。


「ほえぇぇ〜。デッカイ屋敷だね・・・。ジルはボンボン確定だね・・・。」


レイがアホそうな声を上げて屋敷を見上げる。


「当たり前です。我が一族はこの帝国ではかなりの力を持っているんですから。弟・・・ジルはこの家を継ぐ大事な跡取りなんです。それなのに・・・命の危険のある冒険者になるなんて・・・。」


ものすごい顔をしてジルを睨む女性。


「ジルの仲間たちは知ってるの??」


レイがジルに聞くと


「いえ・・・ずっと秘密にしています。俺が貴族であることを知っている冒険者は・・・いません。」


「じゃぁ、ギルドでジルの実家を聞こうと思ってたけどやってもダメだったってことね。」


「そうだったんですか?俺の実家に行こうと調べても集合住宅になりますよ。」


「なんでこんなに有力な貴族の息子なのに顔が割れていないの??こんな大男ならすぐバレるでしょ?特徴的だし・・・。」


聞き方によってはものすごく失礼なことを言っているレイ。


「影武者を使っています。俺の代わりに弟が俺の役をやっています。だからこの家の跡取りを大半の者は弟だと思っています。」


「じゃぁ跡取りになれないじゃない??弟がそのままなったりしないの??」


「そのほうがいいと思うんですけどね!ガハァ!!」


ジルの言葉を聞いて腹に一発パンチを入れる女性。


「ジルさん・・・貴族なのに・・・私と結婚して大丈夫なんですか??」


クロエが貴族と知ってからやっと口を開く。


「え?なぜですか?クロエさんのどこにダメな部分が?」


ジルがクロエの顔を覗きこむ。


「あの・・・わたし・・・えっと・・・孤児院育ちです・・・。だから・・・その・・・」


「クロエって孤児院で育ったの??」


俺の言葉に


「・・・はい」


「それなら早く言ってよ!!クロエの育った孤児院には俺は寄付をしないといけないんじゃない??だって、お世話になりっぱなしだもん。」


俺が笑いながらそう言うと


「あの・・・ありがとうございます・・・。」


涙を浮かべて俺にお礼を言う。


「孤児院であろうと、ご両親がいなかろうと、俺には全く関係ありません。家柄も身分も、俺には関係ありません!!クロエさんがいいんです!!」


いいことを言うジル。さすが熱血漢。


「簡単に言うけど、そうだとお父様がなんと言うか・・・。」


ジルの姉が不安を煽ることを口にする。


「姉上・・・もし、父上がクロエさんを傷つけた場合は・・・俺が暴れますからね・・・。」


「あなた・・・ここの衛兵に押さえつけられるだけよ?」


「ちょっと!!ジル!!あなたが暴れたらこの屋敷なくなるわよ?ねぇクロエ。」


「あ、はい・・・。ジルさんはもう普通の方々を相手に暴れていい身分ではありませんよ。」


「ははは、レベルが3万を超えるクロエさんに言われたくありません。」


「それは言わないでください。好きでこのレベルではないんですから・・・。」


そうですね・・・すみません・・・。全て俺の配慮が足らないせいです。

クロエは俺とマッキーとミシュラがスキル受け渡しの人物として選んで、凶悪なスキルの持ち主にしようと思っていた時期がある。

その時に誤ってというよりアホなマッキーと考えなしに暴力を振るうミシュラのせいでその場にいたクロエが驚異的なレベルアップをしてしまったのである。レベルが5万もある魔物をスパスパ目の前で殺すから・・・。


「何を言っているの??コノ子・・・どうみても・・・服装からして召使でしょ??レベルが3万??何言ってるの??」


ジルの姉にとってレベルはそんなに上がるものではないというところだろう。


「さて、お客様はこちら待機。ジルとクロエさんはお父様とお母様にあって来なさい。」


俺達は召使に案内されてジルたちとは違う方向へ歩いて行く。

ジルとクロエ・・・健闘を祈る。


申し訳ないです。少しサボりました。嘘です。

ちょっと今・・・

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