大大大・・・大宴会。そして
盛大な宴会が催され続ける。
一応名目は同盟のことでであるが・・・。
表向き、神々のせいで世界が滅びそうになっていたことは大半の者には伏せられている。
そのため、宴会には同盟を組んでいる国々の要人や王、皇帝などが俺の屋敷の中で笑顔で談笑しながら豪勢な食事を楽しんでいる。
といっても・・・魔族領の人たちを除くと俺の仲間なんだけどね・・・。
それとこの場でレイリーが3名の花嫁を連れて結婚式までやり始める。
「兄さん、結婚式も兼ねていいですか??人を集めるのが面倒なんで・・・」
その一言でこの式が決定したんだけど、ユクやフェブ、マイカはそれでいいのか??
兼ねてと言っているけど、どう見てもついでだろ??
ちゃんと花嫁の血縁者までこの宴会に参加しているから3人は了承しているんだろうけど・・・。
レイはものすごいテンションを上げている。
レイは未成年ではないから酒を飲むのはいいんだけど・・・飲むとおかしくなるでしょう?大丈夫なのか??
花嫁にまでジャンジャン酒を注いで回るレイ。それと一緒にものすごいベロベロになってふらついているミシュラ。
そして・・・
「みなさ〜〜〜〜ん!!聞いてください!今まで隠していたことを発表いたしま〜〜〜す!!」
拡声器のような道具を持ってミシュラが俺のいつも座っている椅子の上に立ち上がる。
ふらふらして転けそうでもの凄く不安になる。
「ミシュラ!危ないから下りて!!床でもいいでしょ??そこは危ないって!!」
お父様がオロオロしながらミシュラを支えている。
「じつは〜〜〜!わたしは〜〜〜〜〜・・・」
もしかして・・・
「神々で〜〜〜す。今まで騙しててごめんなさ〜〜〜い!!」
「「「「「・・・」」」」」
うわ・・・ものすごい沈黙。
魔族の人たちが顔を見合わせている。
俺の仲間たちは何を今更という感じの顔をしている。
そして・・・
「よかった・・・私・・・以前からおかしいなと思ってたんですよ・・・。だって・・・全く違うんですもん・・・。」
「ええ、私も思っていましたわ。ミシュラ様だけ・・・見た目がね・・・」
「まぁ、そうでしょうね・・・。」
「魔族っぽくないですもんね・・・。」
「今更ってかんじですね・・・。」
「気づいていない人っているの??」
「よかったわ・・・突然変異だとおもっていたから・・・。」
魔族の人たちがヒソヒソと言っている。どうやらかなり前からそれなりに気づいていたみたいだ。
誰かさんと同じ突然変異説も有るみたいだけど・・・。
「ミシュラ・・・ほら!!皆気づいているって!!良かったじゃない??心の重いの取れたでしょ??ほら降りよう・・・ね??ね??」
お父様が必死で降ろそうと頑張っている。
「コぉぉぉぉラ!!待てい!!何だその変な感想は!!???もっと驚きなさいよ!!そこのフィナくらい面白い格好しなさいよ!!」
ミシュラが指差す先に料理を口に運ぶ姿で固まって動かなくなっているレイがいる。
これは・・・やっぱり気づいていなかったのか・・・。
俺は壇上で座っているレイリーに目をやるとものすごい悲しそうな顔をしている。
大声で笑っている声の方を見るとレイに指を指して笑い転げるマッキーがいる。
「俺・・・レイを部屋に運ぶよ。・・・あれはもう・・・動けないでしょ??」
俺が固まったレイを抱きかかえて会場を出る。
そして
「ふふふ・・・おもしろかった?これでメグミとふたりきりだね。言っておきたいことがあってね・・・。」
顔を赤くするレイ。
どうやら知らなくてショックを受けたふりをしていたようだ。
「レイは知ってたの??」
「お母様が神々ってこと??知ってるよ。ずっと以前にね。でも・・・頑張って黙っているから知らないことにしておいたの。自分から話すまでね。今日は記念日だから・・・黙っていられなかったんだと思うよ。それでいいと思うし。」
笑顔で俺に抱きつく。
「メグミ・・・ありがとう。それと・・・ごめんね。」
「ん?なんで謝るの?」
「それはこの前のこと。お礼はずっと言いたかったの。あなたに会えて本当に良かったと思うから。」
「ははは、まるで最後みたいじゃない??これからもずっと一緒だよ。皆ずっとね・・・。」
「ええ。でも・・・誰でもいつ死ぬかわからないじゃない??」
「大丈夫だよ・・・。レイと俺は一緒。ずっと前に誓ったじゃない??」
「そうだね。でも・・・ずっと言いたかったんだ。」
そう言ってキスをする。すると・・・
「ははは・・・レイ・・・光ってるよ・・・。」
「え??嘘・・・え??」
「じゃぁ、これから子作りになるけど・・・大丈夫??時短もしていいんだよ。向こうのこともあるからね。シャロンに頼めば今日中に出産できるよ。」
「うん!!頑張る!!」
そうして俺達は今までと違う夜を過ごす。