いじりの天才。他人には・・・天災
レイって地味に怖いよね。
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フガフガ言っている多分お義父様であろう人物が目の前に転がっている。
「フィナ・・・そのデュランて言うのすごく便利ね。もしかして強制系の能力?」
「そんなところです。」
あまり詳しいことは言えないので軽くだけ俺が答える。
「え??あなたの能力なの?レイじゃないんだ?あ!言っちゃった。」
え?気づいていたの??皆お義母様の方に振り向く。
「もう!!私ったら!!仕方ないわね。フィナじゃなくてレイ、幸せになりなさい。そしてあなた!!感染性の魅了やめなさい。そのせいでレイがとってもつらい思いをしているのよ!わかっているの??あなたが一番愛している娘が困っているのよ。どうするの??」
フガフガ言っているお義父様の口の周りのロープを触手の刃物できるレイ。
「いや〜、今いいところなんだよね。自分の娘がちやほやされるのっていい気分じゃない?もうすぐ150万に届くのにもったいないよ。レイを頂点に支配されて平和になる人の世界。理想なのに〜〜。」
「150万??」
恐ろしい数を聞いてよろよろとふらついているレイ。
「明日の晩には1億くらいになると思うよ。いや〜〜自分の能力が怖いな〜。」
俺はその考え方のほうが怖い。何その感染スピード。バイオハザードじゃん。
1年後に世界征服を目論むだけのことはある。こんなヤバイ力がこの世に存在するんだ。
「あなた!!」
「はい!!」
「わかった。わかったよ〜。ちょっと魅了の力を弱めるね〜。全部切るのは無理だから。愛するっていう気持ちをもう少し抑えて憧れるへ。レイに纏わり付かないようにコントロールをかけてっと・・・。ハイできた!!これでレイは困らないがファンクラブは存続できる。それでもって皆ハッピー。」
「「ハッピーじゃない!!」」
同時に言うレイとお義母様。
ははは、もうまんま一緒だね。
その後、皆で夕食を食べる。
さっき食ったところだからそんなにお腹に入らないよ。と思ったが美味しすぎてパクパクいけた。
さすが貴族の抱える専属シェフ。と思っていたらこの屋敷の人、皆魔族でした。
お義父様がお爺さんになったり40代になったりしているのは人の世界で世代交代しているところを見せるためだって。よく考えているな。かれこれここに400年以上居るらしい。
ちなみにお義母様とは別居中。昔のような喧嘩は出来ないから一緒に居れないそうだ。
ガチでぶつかると1年位戦い続けて大陸の半分がなくなるとか。笑えない。
迷惑な夫婦がここにあるんだね。たまに一緒にごはんを食べて話をする。それがいいんだって。
夫婦の形もそれぞれだな。
お義母様が夜になって俺達を呼んだ。
「メグミさん、レイをよろしくお願いします。この子は私に似て激情型なのでくれぐれも気をつけてください。受け止めるためには強くならないといけませんよ。頑張ってくださいね。」
にこやかに俺の右手を両手で握ってくれた。
「そして、レイ。あなたは素晴らしい人に巡り会えたのですから大事にしてあげなさい。あなたは少し抜けている部分もあります。彼を危険に晒すようなことをこれからもするでしょう。人は我々より脆く、儚い生命です。自分に合わせていると大変なことになりますよ。わかりましたね。それではレイ、お幸せに。」
レイの手を握る。
握ったレイの手を俺の手の上に乗せる。
「ふふふ。やっとお嫁に行きましたね。あなたが大人になってどれくらい経つのかしら?2せ・・・」
「あぁぁぁぁぁ!!」
レイが真っ赤な顔で大声を上げる。
多分、お義母様はレイの歳をいいそうになったんだろう。
その辺りは俺気にしてないよ。
いくつでもいいのだ。レイはレイ。俺もなるべく長生きしないとな。
「いいところなのに・・・。変なところで乙女よね。ふふふ。」
あきれながらも笑うお義母様。
「メグミさん、もしレイに飽きたら私のところに来なさい。可愛がってあげるわよ。ふふふ」
レイから凄まじい殺気が・・・。
「ホント、いじり甲斐がありますね。可愛すぎていつもそうしてしまうわ。マイカもフェブもそしてレイリーも皆可愛い。さて、次は誰をいじって楽しもうかしら?」
もしかしていじりの対象がさっきまでお義父様だったのか?
あれはいじりの範疇を超えていたと思うけど・・・。
気の毒すぎて何も言えない。
ターゲットにならないことを祈ろう。
そうして俺達は部屋を出て自分たちの部屋に行く。
「はぁ疲れた。お母様はどこまでが冗談かわかりにくい。お父様はド変態。迷惑な両親だね。」
相当呆れながらそういって、お茶を飲むレイ。
「あの言い方だとお義母様は俺が一回死にかけたの気づいているみたいだね。」
「そうね。もしかしたら私の知らない能力を持っているのかも。お父様の能力も知らなかったし。」
たしかに能力、スキルは人にバラさないのがいいのかも。
夜も更ける。
「疲れたね。寝ましょうか?」
「そうだね。寝ますか。」
ベッドに入ろうとする俺にレイは両手で顔を抑えてキスをしてきた。
「おやすみ、メグミ。睡眠魔法」
俺の見ているレイの美しい顔が暗転して見えなくなる。
次からまた地球での生活です。