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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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ミンチミンチリンチ

メグミが何度も何度も何度も魔物たちが生き返ったらミンチにするという行為を繰り返している。

私達が殺した後のように復活するまでのタイムラグが今はない。

きっとああなる前にメグミが切ったんだろう。

メグミはこの部屋の設定を入れたり切ったりを自由にすぐできるようだ。

潰れた瞬間にすぐ復活する魔物たち。生き返った瞬間、気を抜くとすぐにあの大きな斧が降ってくる。

まるで小枝を振るかのように軽く振る巨大な斧。早すぎて魔物たちは全く反応できていない。逃げようと大きく体を動かすとすぐにそれに反応して斧を振り下ろす。

声を上げる暇すら与えてもらえない地獄をずっと味わっている。


私達4人プラス1体の魔物が部屋の隅っこでぼそぼそ話をしている。


「まぁ、あの斧をあの早さで振るって全く体がぶれないんですね〜。さすが恵さん。ふふふふふ」


「恵はああなるとキツイな。いつもの優しさが全くない。あの優しさが本性なのか、アレが本性なのか・・・。恐ろしくて聞けないんだな。」


「あの者達もああなると気の毒だな。魔界に居るときは極悪非道な魔物として君臨していたから今もどうも思わないが、気の毒だな。」


「なぁ、ジュディ。恵様がお前に聞けって言ってたんだが、何でお前は私達の前から消えたんだ?」


全員がジュディ老師を見る。


「あんた、ジュディ老師の何?」


私がアミスタという魔物にジュディ老師とどういう関係か聞く。


「弟子か?娘か?なんと言えばいいんだ?」


アミスタがジュディ老師に聞く。


「ははは、娘か。そう思っているといえばそうだな。私が消えた理由はあそこの馬鹿に転送されたんだよ。」


メグミがミンチにしている魔物を指さす。だが、皆ミンチになっているので誰を指しているのかわかりにくい。


「私達を捨てたわけじゃないんだな?」


「捨てるわけなかろう?皆私の可愛い子どもたちだぞ?」


涙を流し出すアミスタという魔物。


「ごめんなさい。あなたを恨んでいました。本当にごめんなさい。」


謝るアミスタの頭を撫でるジュディ老師。


「恵様はあんなに強いんですか?」


涙を拭いながらジュディ老師に聞く。


「まぁ、アレは何の技術もないただの力技だけだからな。本来の戦い方を見ればもっと強いと思うぞ。」


ジュディ老師が答える。


「あれは面倒なときによくやってるわね〜。」


笑いながら魔物たちをミンチにし続ける恵を優しそうな目で見つめるお母様。


「あれで・・・本気ではない?」


「あんなもんじゃないな。恵を舐めるな。いつも惚けているけど強いんだぞ〜。」


マッキーがもの凄く嬉しそうに笑いながらアミスタの肩をバンバン叩いている。

それで私達の存在にメグミが気づいてしまう。


「マッキーの馬鹿!!大きな音を立てるからこっちに来るわよ?」


「はいはい、ゴメンよ〜。」


大きな斧を持ったまま突っ込んできたメグミを漆黒の霧で捕まえて動けなくするマッキー。

その霧を見てお母様がブルブル震えている。


「お〜〜〜い、恵よ!!目を覚ませ!!」


のんきに声をかけるマッキー。


「・・・ん???飯??」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「ん??飯??じゃない!!私達にそれを使う気か?」


マッキーが俺の斧を指さして怒っている。


「あぁ、ゴメン。そんなつもりはないよ。というよりここのメンバーじゃ、狂戦士じゃどうにもならないだろ?これで殴ったところで今なら受け止めれるだろうし・・・。」


俺が少し落ち込んで斧をゴソゴソとアイテム袋に入れる。


「さて、次のグループ連れてくるからもう少しこいつらを殺し続けといてね。」


「「「「まってくれ・・・。」」」」


4体の魔物が俺の方を見て悲しそうな顔をしている。

その間もの達の前に歩いて近づくアミスタ。


「いい気味ね。私の仲間を殺した罪をここで全て清算しなさい。色々な国で悪さをし続けた末路だと思って・・・。」


「「「「・・・」」」」


「ひどいことをしたのは君も変わらないだろ?それは誰でも一緒だよ。敵には一切の容赦をしない。仲間は大切に思う。それは誰もが持っているものだと思うけど?」


「でも・・・」


「マッキーが最初に言ってたじゃない?ここにいるのは全員下衆だって。君も入っていたはずだよ?マッキーは君たちがしてきたことをそれとなく感じたんだと思うから。敵国の子供を一切殺さずに過ごせた?」


俺の言葉に黙ってしまうアミスタ。


「恵様、アミスタは子供の頃からずっとここにいる魔物たちに恐怖を感じながら生きてきたから。あまり強く言ってやらないでほしい。」


ジュディ老師が頭を下げる。


「仲直り出来たんだね?よかった。さて、次のグループを呼ぶよ。」


俺が願うと俺の目の前に真の勇者様達が現れる。

弱くてどうしようもない真の勇者達。職に満足して己を磨かなかったちょっと怠慢な真の勇者。


「あの・・・皆さんが泣きながら、悲鳴を上げながら逃げてきましたけど・・・。また地獄ですか?」


一番弱い真の勇者が俺を見て震えながら聞いてくる。


「あぁ、アレは俺が暴れるから逃げ出しただけだよ。ここは楽してレベルを上げる天国だと思うから、ゆっくりしていって。」

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