おしおきの時間
登場人物おさらい
メグミ。恵くん、主・・・俺の呼ばれ方。本名は吉永恵。最近エロいだけの高校生みたいな扱いだな。
レイ・・・本名フィナ。長い名前だと言っていたからその一部だろう。魔族仲間からはゼロとも呼ばれている。今は俺が名づけたレイを名乗っているが半端なく強い戦士。魔族最強クラスだそうです。
デュラン・・・ランプの魔人で何でも願いを叶えてくれる。最近出番がない。
田村さん・・・勇者で幼なじみ。最近ただのお友達に格下げされたが以前は俺の想い人。言動が毒舌で過激。すぐ力で解決しようとする。
レイの母・・・レイリーの母でもある。すごい美しい、レイに瓜二つの女性。武器はどうやら拳のようだ。
レイの父・・・レイのファンクラブナンバー0。逃亡中。奥さんであるレイの母に恐れをなして逃げている。どこにいるか不明。
ジル・・・ギルドのデカイおっさんと俺に呼ばれていた男。レイのファンクラブのナンバー1。
すごく華やかになった。
レイとお義母様、この2人がいるこの空間はもう輝いている。
人の姿ではないレイの母。レイより背が高い。綺麗な青いドレスを着てる。目もレイと同じ。初めて見たら驚くだろうが見慣れるとそれはそれで美しいのだ。そういや角がないのはどうしてだ?
肌の色も透けるように白い。極めつけは胸がデッカイ。
レイもでかいがもっとすごいのだ。さっき窒息して死んでしまうかというようなボリュウムに包まれたがあれで死ねたなら男として本望だろう。
そんな回想で鼻の下を伸ばしていると
「メグミがスケベな顔をしているのは放置して、なんでお母様はここに?」
俺に呆れつつレイがお義母様に聞くと
「あの人が良からぬことをやっていて人の世界がエライことになっているって聞いてね。何でもレイという女性のファンクラブを脹らませて遊んでいるようなの。そんなことしたらお気の毒でしょ?あの人あぁ見えて人の心操作するの上手だから。しかも変なスキル持っているからたちが悪いのよ。」
怒っている割に美しい顔で笑うお義母様。レイって誰か知っているのか??
「あの人の能力、政治とかに使えば独裁者になっちゃう。でもね、違う方向に使うと指定した人がカリスマになっちゃうの。それが今レイって人に向いているの。もう、浮気確定ね!とっちめてやるんだから!!」
よく見ると笑った顔なのに青筋が・・・。指をボキボキいわせている。怖いなマジで。
きっとレイと同じ物理攻撃特化なのだろう。
レイのこと教えてあげないと大変なことになりそうだ。
「あの、レイは・・・」
と言いかけると俺の口を両手で塞いで
「レイって人も大変よね。なりたくもないアイドルになって。すごい大変な思いをしていると思うわ。だから原因であるお父様はちょっと痛い思いをしたほうがいいと思うな〜。お母様も力を貸してください。女としてわけのわからぬことに巻き込まれる不幸な女性の敵を打つのは義務です!!責務です!!」
レイはそう言ってニヤリと笑う。
「俺、ちょっとの間、レイって呼べないけどいいの?」
耳元で言うと顔を赤らめて
「フィナと」
と言ってきた。かわいいな。でも義父様はお気の毒です。
ご愁傷さま。と心の中で手を合わせる。俺にはその程度のことしかできない。
レイリーも近づいてきて
「俺も巻き込まれたからね〜。まぁいいお灸でしょ。まさかファンクラブ会員証で怒られるとは思わなかったよ。あれに付いている写真姉さんのだろ?ってか、あの人そのままじゃない?それを見てまさか激昂するとは思わなかったよ〜。なんで気づかないんだろ?肌の色が違うだけでどう見ても姉さんなのに〜。自分そっくりなのにね。」
レイリーは義母様に引っ張られていた耳をさすりながら笑っている。
「俺は帰るよ。オヤジがいたぶられるのみたくないから。バカで姉オタクの父とはいえ、昔は威厳ある魔王だった人だからね。まさかあのときはこんな感じの人だとは思わなかった。けど姉ラブは昔からだったよ。姉の言うこと何でも聞いてたもん。そのせいで俺が魔王なんだけどね。ん??やっぱり見とこうかな?俺、とばっちりばかりじゃない、。今思えば〜。」
と言いながらも扉に入っていく。なんだかんだ言っても優しいやつだな、レイリーは。
扉を閉めると扉が消えてなくなった。お義母様はどうすんの??
「そういや、レじゃなかった、フィナも先代魔王を尊敬していたもんね。レじゃなくてフィナも義父様があんな人って知らなかったの?」
俺が聞くと眉を漢字のハにして頷く。
昔は頑張って威厳保ってたんだな。レイリーも面倒だって言ってたし。
「ねぇ、フィナ!久しぶりなんだしお茶しない?お友達も来ているんでしょ?呼んで来なさいよ。」
レイにジルと田村さんを呼びに行かせた。
しぶしぶ2人を呼びに行くレイ。
数分後、
「お初にお目にかかります。姐さんにはいつもお世話になっています。」
「フィナとはいつも楽しくさせてもらっています。」
ジルと田村さんはそれぞれお義母様に挨拶した。
二人共がっつりハグされている。
あれはあの人の挨拶の仕方なのか??
ジルなんか顔が真っ赤になっている。わかるよわかる。その気持ち。
田村さんは自分のと比べて肩を落としている。何じゃそれ?
「さぁ皆さん、ゆっくりしてくださいな。こんな楽しいお茶会、ホント久しぶり〜!」
義母様の主導のもと豪勢な料理が並ぶ。
「2人には言ってあるの??レイって呼ばないように。」
「うん、だから田村さん私のことフィナって言ってたでしょ?ジルは姐さん呼びだから大丈夫なはず。」
そうだったっけ?きっとそうなんだな!
さて、楽しい時間を過ごしましょう。
美しい女性に囲まれてお茶できるなんてなんて幸せな時間だ。
義父の無残な姿をこれから見なくちゃいけないという憂鬱な気分も忘れさせてくれる。
そうこうしているうちに外が暗くなってきた。
お義父様はお逃げになられて全く姿を見ない。きっと隣の帝国くらいまで逃げているだろう。
でもこのままじゃあの悩みの解決ができないな。どうするんだろ?
レイに聞いてみるか?
「フィナ、お父さんどうするの?」
え?みたいな顔をする。すっかり忘れてたな。
「あぁ!!早く捕まえないと!!デュラン呼ぼうよ!!デュラン!!」
ここには呼べないでしょ?そう思いながら知らぬ顔で俺はお茶をすすった。
俺に肩をグイングイン引っ張るレイ。
首が千切れるくらい揺すぶられる俺。
お茶こぼれるからやめてくれ。
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