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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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神々の来訪

「主様・・・敵が来ました。」


俺のところに走ってくる影武者。

慌てている感じもなく、普通に話す。


「敵が来たらもう少し慌てるもんじゃないの?」


「いえ・・・おチビ達が相手しています。早く行ってあげてください。このままでは死んでしまうでしょう。」


おいおい、オチビ2人に任せて何報告に来てるんだよ?子どもたちに何かあったらどうする?

俺は走って中庭に向かう。そこには・・・


「まってくれ!!まってくれ!!参ったから!!私はそんなつもりで脅かしたわけじゃないんだ!!ぐえ!!グへ!!ヘバ!!」


うつ向けに寝そべって背中の上でオチビ2人に跳ばれて苦しんでいる女?かな??


「ハーベル、チア!!こっち来なさい!!お客さんでしょう?なんでそんな遊び方をしているの?」


母親の姿を見て走ってくるオチビ2人。そしてシャロンは2人を抱きかかえる。

ちなみにこの人はお客さんではないと思う。


「はぁはぁ、魔人の気配があるから来てみれば・・・。なんて化け物じみた子どもたちだ・・・。」


服を叩きながら起き上がる女・・・と思われる人物。


「で、あんたは?」


俺の問に


「私はディーシャ!偉大なる山の神々の参謀にしてアイ・・・」


途中で自己紹介が止まる。俺の後ろを見つめっぱなしだ。


「ええっと・・・間違ってたらごめんなさいね。あなた・・・ミシュラ様ですよね?なぜここに??」


「魔人は私が全て捕らえて使役しています。ですのでそのように報告しなさい。」


「はぁ・・・」


間の抜けた返事をする女。


「山の神々であるデルサは元気にしているの?」


「いえ、そんなに元気ではありません。どちらかというとそろそろ死にます。」


「なぜ?」


ミシュラが眉をひそめて死にそうな理由を聞く。


「地の神々の襲撃を受けまして・・・。呪いにかかって動けないでいます。それを魔人に解いてもらおうかなと思いまして・・・。いるのであれば1体お貸しいただけないか?」


「魔人は神々を嫌っていますから話を聞くことはないでしょう。諦めて帰りなさい。」


「ミシュラ様の言葉でもそれは聞けません。生みの親でもあるデルサ様のためここで戦って死にます。さぁ勝負です!ミシュラ様、あの世でデルサ様に良い土産話ができるように・・・」


そう言いながら構える。


「はいはい、終了。主への忠誠をミシュラとの戦いで示そうとするんだから、大したもんだよ。うんうん。」


俺が感心していると


「人族か・・・。出しゃばらず引っ込んでおれ。ここは神々の・・・」


最後まで言わせてあげてほしい。シャロンが女の首と腕をねじ上げる。


「弱者のくせに恵さんに強く出るな!!」


膝の裏を蹴って膝を地面につかせて動けない状態に腕をねじ上げる。そして髪を掴んで俺の方に顔を向けさせる。


「グ・・・クソ!!貴様・・・あれ?シャロン様?」


今頃シャロンに気づく女。ものすごく遅い・・・。


「シャロン・・・放してあげて。話が出来ないから。少しくらい俺が軽く見られたからって一々キレない。」


口を尖らせて女の腕と髪を放すシャロン。


「レベル2000ごときの神々がここで調子に乗るなよ。バ〜〜〜〜カ!!」


俺の後ろから歩いてくるレイとやっちゃん。君たちが現れると必ずゴタゴタするからアッシュの蘇生でもしてればよかったのに・・・。


「アッシュは?」


ミシュラが心配して聞く。


「あぁ、さっき目を覚ましたわよ。マッキーにくっついているケイに涙流しながら、なにかグダグダ言ってたわ。」


「ハウンは?」


「ハウンはケイを蹴っていたわ。なんか凄い嫌悪丸出しの顔で。」


あの最初のケリは無意識から出る嫌悪からだったのだろうか?


「アッシュ?ハウン??最古の神々のか?なぜここにそんなに神々が揃っている?」


「ここにいる恵さんは神々に愛される人なのよ〜。」


ミシュラが抱きつきながら答える。マッキーの言っていたやわらけぇぇが俺の頭の上にある。


『ミシュラ〜やわらけぇぇぇ〜』


心の中で思っていると吹き出すミシュラ。何故かツボにはまったようでずっと笑っている。

人の心読むのやめてほしいな。恥ずかしい・・・。


「じゃぁ、そこの人族よ。頼みがある。この頼みを聞いてくれれば私は何でもしよう。」


そう言いながら正座をする。

俺をまっすぐ見つめて


「頼む!!山の神々であるデルサ様を助けるようにミシュラ様に頼んでくれ!!魔人が願いを叶えてくれれば呪いは解けるはずなんだ!」


「俺から質問いいかな?君のレベルは2000超えているよね。オチビ相手にやられるなんてことはないはずだ。なぜオチビは全く服を乱していない?全く攻撃していないんだよね?なんで??」


女が黙ってしまう。


「答えなさい。恵さんが質問しています。」


シャロンが急かす。


「ん〜〜〜〜〜。子供は世界の光だからな。理解してくれないだろうが・・・。」


「わかった。山の神々の所に俺をつれてって。」


俺の一言に


「旅の準備だ〜〜〜!!山だ山だ〜〜!!ヤッホ〜〜!!」


レイが雄叫びを上げながら屋敷に走っていく。それを追ってやっちゃんも嬉しそうに走っていく。

君たちを連れて行くとは一言も言っていないのにね・・・。


「私はまだお前たちを山の神々の元へ連れて行くとは言っていないぞ!!ここで呪いを解いてくれればいいんだ!!」


「恵さん・・・人柄見るんでしょう?この子は合格なのよね〜??」


ミシュラが笑い地獄から生還して真面目な顔で俺に聞いてくる。


「ははは。人柄は大事だもんね。」


「暑苦しい男よ。会ってもしんどいと思うわ〜。」


「彼女があそこまで思う人だよ?会ってみたい。」


「ふふふ。あなた・・・恵さんにとても気に入られたわね?うらやましい・・・。」


笑顔で屋敷に戻るミシュラ。


「山々!!ヤッホ〜〜!!」


小声で呟きながらスキップしている。ミシュラはレイと変わらないくらいの思考の持ち主なんだな・・・。

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