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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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ジュエルの願い

「ミシュラ・・・今大事な話をしているから遊ぶなら向こうで遊んでね。」


俺はアッシュとハウンの方を指さす。

それを遠くにいるのに感じたみたいで俺に向かって何か言って、ものすごい速さでふた手に分かれて逃げ始める。


「鬼ごっこね〜〜〜。胸が鳴るわ〜〜。」


ものすごい跳躍でアッシュに向かって飛んでいくミシュラ。あっという間に戦闘が始まる。


「デュラン・・・。危ないからあの3人は別のところに飛ばしておいて。」


「・・・」


デュランの姉妹がそれを聞いて黙ってしまう。


「「「あれ・・・力の神々だよな?」」」

「・・・」


デュランの姉妹がヒソヒソ話をしている。

一人全く話さないけど・・・。なんで?


「ミシュラは一応俺の妻でもあるから・・・ここ以外では危害を加えてこないはずだよ。あと、何かあったらマッキーにチクってやると言ってしまえばいいから。」


「だれ??」


「アレ??そういや、マッキーは??」


俺はキョロキョロするがマッキーがいない。そういやさっき、ミシュラも遊びに来た理由にそれらしいことを言っていたな。


「マッキー!!!!」


扉をあけて呼ぶと


「なんだよ!!大きな声で呼ぶなって!!皆なにか楽しんでるんだろ?後で行くから。いまは、エブフライまってるんだよ!!」


最近エビフライばかり食っているマッキー。ここのエビフライはヤバイくらいデカイんだな。人の腕くらいあるエビをパン粉にまぶして揚げている。超美味しいのだ。


「今ここにいてくれないと困る。」


「ふふふ・・・恵は私がいないとダメだもんな・・・。」


扉に一歩踏み込んだ瞬間に


「キャァぁ!!マッキー様の気配が〜〜!!」


と、空間を隔てたかなり向こうの世界から悲鳴が聞こえる・・・。


「はぁぁ、嫌われたもんだな・・・。」


ものすごく暗い顔をするマッキー。


「コノ子何もんなの?」


デュランの妹がマッキーの頬をつつきながら聞いてくる。


「ん〜〜〜、ミシュラの天敵ってやつかな?」


マッキーが自分で説明しているけど・・・天敵って・・・。


「私はここで寝そべって話を聞いておくからエビフライできたら起こしてくれ。」


「それ・・・話を聞いていないじゃない!」


やっちゃんが突っ込んであげている。なんて優しいんだ・・・。


「そんなことはどうでもいいんです!!で、ジュエルは恵さんになんて言ってるんですか?」


シャロンが進まない話を戻してくれる。


「・・・ジュエルはこの男を『楽しみ』だと・・・。」


「・・・」


俺はものすごい不安に囚われる。これは・・・向こうも気づいているのか?俺がやり直しをしてどんどん力をつけていることに気づいているのか?


「どういう意味なの?」


俺が聞けずにいたことを聞いてくれるレイ。


「わかりません。ただただ、何かあるたびに喜んでいましたよ。」


「ディアさん、あなたはずっと囚われていたわけじゃないんですか?」


さっきの姿で昔からずっと囚われていたと思い込んでいた俺。


「いえ、あれは最近です。私との契約が切れて再度契約をしよとして失敗してしまってからです。」


「再度??ということはジュエルは願いを叶えているってこと?」


やっちゃんが神妙な面持ちでディア聞いている。


「はい。願いの内容は言えませんが、3つ叶えています。」


「それってやばくない?内容はなんで言えないの??」


レイが聞く。


「それは・・・言えないんです。すみません。」


デュランがすかさず


「あぁ、多分だが・・・ディアは願いの一つにそれを組み込まれたんだと思うぞ。おっと、ディアよ、頷くなよ。それもダメな場合があるから。」


「組み込まれたんなら、実質ヤバそうなのは後の2つだな。」


「恵君のことを『楽しみ』って言うってことは自分の結末を知っているんじゃない?それを知りたいって願った可能性は?」


やっちゃんの推理になんとなく賛成してしまう。もしかしたらジュエルは自分のラスボスを願いで知ったのかも・・・。

ディアを見ると押し黙っているが変な汗をかいている。これは・・・図星だな・・・。


「ラスト1個はなんだろう?」


レイが2つ確定と決めつけて話を進める。ディアの汗が半端ない・・・。


「レイ殿・・・主殿・・・弥生殿・・・もうその辺にしてやってはくれまいか・・・。万が一ボロを出すと・・・ディアに何かあるだろうし・・・。」


ふと他の魔人に目をやると全員がものすごい滝のような汗をかいている。


「ゴメン・・・君たちの立場も考えないとね・・・。よし!!詮索終わり!!」


俺の締めの言葉にレイとやっちゃんがつまらなさそうに部屋から出て行く。

扉を開けた瞬間、マッキーが『エビフライー!!』と叫びながら前の2人を押しのけてどこかに消えていった。いい匂いでもしたのか?


「あの・・・なんと申せばいいのか・・・」


シャムが汗を拭いながら俺に話しかける。ものすごく申し訳無さそうだ。


「ははは。いいよ。弟さんが無事でよかったね。」


俺の言葉に嬉しそうに微笑むシャム。


「主殿・・・人の妻に手を出すのだけはやめてくれよ・・・。」


デュランが変なことを言うとシャムに肘鉄を食らっている。


「デュラン・・・。俺はそんな外道なのか?」


涙目で見ると目をそらしやがった・・・。


「あ!!そうだ!!デュランってなんだよ!!おい!!」


デュランの姉がデュランの鬚を掴んで怒っている。


「あ、いや・・・ンからはじまる名前は言いにくいと言って主殿がアダ名を着けてくれたんだ。かっこいいだろう??」


「かっこいいだろう?じゃないわ!!お父さんとお母さんが着けてくれた名前を・・・!!この・・・ボケ!!」


ものすごいパンチが顔面にめり込む・・・。デュラン・・・ごめんね。

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