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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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乱入者

「ミシュラ・・・。私はね・・・お前を愛している。今も昔もそこに変わりはない。だけどね・・・子供を傷つける奴は許さない。それはお前であってもね・・・。」


臨戦態勢の夫婦。泣いてばかりのイメージしかないお父様の今まで見せたことのないあの姿・・・。俺が見ても凄いと感じる。あの人は強い。絶対に戦いたくない。そう感じさせる数少ない人だ。


「あなたは誰に対してもそうよね・・・。優しすぎるわ〜。」


ミシュラがお父様との距離を詰める。


「ミシュラさ・・・お前は遅いんだよ。ほんと力だけ。」


お父様の核魔法の小さい玉がミシュラの体にまとわりつく。それと同時に爆ぜる。払う暇すら与えない。


「小さくてもね・・・。一つ一つがレイリーの使う魔法の100倍の威力は軽くあるだろう。はははは、大ダメージ・・・体が焦げてるよ、ミシュラ・・・」


笑顔を見せるお父様。


「あなた・・・こんな力を隠していたの?なぜ??」


体の大半が砕けてボロボロで床に膝を着くミシュラ。ミシュラがあんなに血を流している姿を見ることができるとは・・・。一瞬であの頑健なミシュラをここまで追い込むのか?


「人に向けるものでもなかろう?強すぎる力は破滅しか産まないんだよ。」


超高速で回復するミシュラ。肉弾戦に持ち込もうと距離を詰めるがそれに間髪入れずに核魔法をエンドレスに打ち込むお父様。

反撃の隙を全く与えない。無傷で圧倒し続ける。


「おい・・・いつまで目を切っている・・・。私は回復したぞ??」


ジュディ老師が話しかけるがジュディ老師の後ろから漆黒の霧が襲いかかる。


「何??なぜお前が??」


突然のことに焦るジュディ老師。


「おう!レベル無しは参戦できるんだろう??なら私にも資格があるだろう?一度ものすごい強い化物を甚振ってみたかったんだな。」


ジュディ老師を暗黒の霧の腕で拘束するマッキー。


「私を舐めるなよ?一番弱くったって嫌がらせくらいできるぞ?にゃはははは。あんたは掴まれたら終わりだろう?」


ジュディ老師は受け流しや回避がすごく得意だ。だが、捕まった場合は・・・。


「離せ!!・・・・ぐぁぁぁぁ!!」


ものすごい悲鳴を上げるジュディ老師。


「削れてなくなれ〜〜!!にゃはははは!!ガハ!!」


マッキーが突然倒れる。その瞬間に体勢を建て直して超回復で立ち直り距離を取るジュディ老師。


「マッキーさん・・・何してるんですか??弱者は参加資格無いですよ?ははははは。ジュディ老師はもっとないですけどね・・・。雑魚は魔界で引きこもってろ!」


シャロンが空間でマッキーの手足を切り離す。

それと同時に無くなった腕からものすごい霧を放つマッキー。すぐに無くなった手足として機能し始める。


「そう来なくっちゃ。化物は化物らしくだね〜。にゃはははは」


マッキーの姿が俺と戦っていた時に現れた獣の姿になる。


「こはぁぁぁぁ〜〜〜」


口からものすごい量の漆黒の霧を吐き出しながら体を巨大に膨れ上がらせる。


「シャロン!!」


俺が回避しながら声をかけるがもう遅かったようだ。霧でできた尻尾のようなもので一瞬で四肢を切り刻まれている。


「がはははは・・・お返しだよ〜。神々も大したことない・・・。脆い脆い〜」


自我を失っていないマッキー。切り刻んだ体のパーツを食っている。神々を食うのか??

回復するすべを持たないシャロン。


「負けるもんですか!!」


時間を戻して体を構築し始めるシャロン。


「さぁこの場にいるものすべて死ね!!死ね死ね死ね!!がはははははははは」


じわじわ自我が壊れ始めてくる。これはヤバイな。


「はい終了。」


俺はマッキーの首を斧で切り落とす。

だが・・・首から下がないのに霧で体を構築して戦闘態勢を崩さない。

首のない体の方はもっとひどい・・・。勝手に首を作って俺に襲いかかる。


「きゃははははは、恵の驚いた顔・・・。いいもの見れた。笑えるな〜〜〜。」


首から出る漆黒の霧で体を形成して元の獣に戻る。その姿を見て全員がひきつっている。首を切り落としても戦闘態勢をとかないなんて・・・。首のなかった体も同じ獣となって襲い掛かってくる。


「ぎゃはははははははは死ね死ねしね〜〜〜〜!!」


自分の体から出来上がった獣まで巻き込んでシャロンを切り刻みにかかるマッキー。これはマッキーなのか?

お父様やミシュラもあまりのことにマッキーから距離を取る。

お父様が魔法でマッキーを焼き殺しにかかるが・・・当たった魔法まで吸収し始める。


「これは・・・なんだ??魔法でも食うだって??まさか・・・。こんな化物が居るとは??」


お父様が顔を歪ませて恐れている。


「美味しそうなもの発見ね〜。ゾルミス・・・美味そうだな〜」


まさかマッキーがこんな化け方をするなんて・・・。お父様を食いにかかる。漆黒の霧を回避しながら魔法での応戦。だがそれでは意味がない。全ての魔法という魔法が食われる。


「怯みもしない・・・。」


お父様は全く怯むことも、攻撃に対して防御することもせず突っ込んでくるマッキーに逃げの一手しかできいないでいる。

ミシュラが大きく飛び上がり真上からマッキーに鉄拳を食らわす。潰れるマッキー。床に叩きつけられた鉄拳で霧が少し散る。やったのか??そう思ったが、ミシュラが苦痛の顔をする。

殴ったはずの腕が肩までなくなっているのだ。


「恵さん・・・。これはヤバイですよ・・・。私の腕を食って力が劇的に増しました。なぜ??」


マッキーの体が数倍に膨れ上がる。

瞬く間に腕が生えるミシュラ。お父様が核魔法ではない、いろいろな属性魔法で応戦するも全て飲み込まれる。

マッキーが体を巻き戻しているシャロンを霧で包む。そして・・・霧が晴れる・・・


「シャロンが消えた・・・。」


『デュラン!!シャロンを生き返らせろ!!』


『その願い・・・、おいおいおいおい、生き返らせたが霧の中だぞ?すぐに食われて・・・。再構築よりも早く食われている。』


シャロンを食ったマッキーの霧の体が実態を持ち始める。


『俺の下にシャロンを戻してくれ!!それから生き返らせてくれ!!』


『わかった・・・』


俺の胸にシャロンの遺骸が届くと同時に息を吹き返す。


「恵様??」


「シャロン!!マッキーを違う空間に閉じ込めてくれ!!」


「わ、わかりました・・・。」


シャロンの力でマッキーが消える。


「ほほほほほ、邪魔者が消えて・・・。え??」


高笑いしていたミシュラが驚く。跡形もなく閉じ込めたはずなのに・・・。俺の目の前にゆらゆら揺らめく漆黒の霧。どこから出ている?


ピシ・・ピシ・・・


「シャロン・・・。空間が割れてるよ?何やってんの?」


「ははははは・・・おかしいですね・・・。なぜでしょう?」


何度も何度も空間を作って何重にも空間を重ねて閉じ込める。それでもじわじわ漆黒の霧が出てくるのだ。


「あらあら、私の空間破壊のスキルを腕ごと吸収したのかしら?」


「あの時の空間の破壊はミシュラのスキルなの?」


「ほほほほほ・・・それは秘密です。」


秘密にする意味があるのか?


「恵様・・・。マッキーを起こしてください。」


「え?そんなこと無理でしょう?」


俺が首を振って断る。


「そうしないとここの皆・・・食われますよ?食われては復活食われては復活となるんですか?」


涙目のシャロン。


「いや・・・寝転ばないとそうならない。さっきのシャロンみたいになる。」


「ほほほほほ・・・じゃぁ皆ここから逃げますか?」


ミシュラが笑いながら言うけど・・・。目が笑ってないよ。


「ダメだろうね。私達が逃げればこの化け物は外に出るだろう。そうなればすべてを飲み込むんじゃないかな?」


お父様まで恐ろしいことを言う。

ラスボス退治のために特訓していたのに・・・。まさか・・・違うラスボスが現れるやつか?


『デュラン・・・俺が死んだ場合は・・・』


『レイ殿のもとに戻る。』


「というわけで行ってくるから、ダメだった時はその時考えよう。」


巨大に膨れ上がった実態を持つ漆黒の獣。大きさが尋常じゃない。漆黒の巨獣に俺が飛び乗る。


「マッキー!!目を覚ませ!!俺だ!!恵だ!!」


特大の獣を用いたロデオだな。

俺の体を食い始める霧。俺の超高速回復でなんとか消化されずにすんでいる。


「マッキーどこだ??どこに居る??目を覚ましてくれ!」


「マッキー。君が一番になったぞ!!よくやった!!ここで最強の座に付いた。全員君には勝てない。降参だ!!だから目を覚ましてくれ!!」


暴れ回る漆黒の獣。


「こういう時には私達じゃないかしら??」


何故か前に出るやっちゃんとメイリーン。


「なぜ前に出る!?来るな!!食われるから!!」


俺は止めに入りたいがマッキーに抱きついて抑えこむのがやっとだ。

自信満々で剣を抜く2人。

下がってくれ!!

君たちの戦闘能力じゃコレをどうにかできるわけがないんだよ!!

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