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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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こっちでも

皇帝の間で頬杖をついて呆けていると


「ちょっと!!メグミ!!向こうのあれ、そろそろどうにかしてよ!!何であのちんちくりんのままなのよ!!」


俺に怒りながらレイが俺の前に歩いて近づいてくる。


「朝から元気だね。向こうの俺の姿はあれで行くつもりだよ。大丈夫!!他の人には何ら変わらず普通に見えてるはずだから。」


「そこがおかしいのよ!!何で他の人には普通に見えて私達にはあの姿なの?不公平だわ!!」


「あれ・・・かわいいだろ?」


「可愛いかもしれないけど!!マッキーなんか何でか喜んで遊んでるけど!!私は普通の姿がいいの!!」


「ははは、そうそう、マッキー喜んでるよね。なんでだろう?」


何故かマッキーに滅茶苦茶受けているのだ。初め見た時は床をダンダン叩きながら大笑いしていたんだけど。可愛い弟みたいって滅茶苦茶喜んでる。あの姿の俺とも普通に行為をするほどだ。ちなみにアホ3人娘はあの姿になってから全く俺に近寄ってこない。マッキーが独占中だ。


「そうか・・・じゃぁ・・・」


「元に戻すの??」


「いや・・・」


「いやぁぁぁぁ!!!!」


こっちの俺もあの姿になる。『ほぼ○び太』に。


「みんなこの姿に見えるから安心して。」


「いやぁぁぁ!!そうじゃない!そこの平等を求めていないって!!」


「あはははははは。」


「笑ってないで戻ってよ〜〜!!」


俺の両肩を掴んでブンブン前後に揺する。気持ち悪くなってきた・・・。あ!メガネが飛んでいく。


「目が3になってるのも再現しなくていいって!!」


「あはははははは。」


俺とレイが戯れていると


「朝から何??騒がしいわね・・・ちょっと!!なんで??」


やっちゃんが俺の姿を見て驚いている。


「やぁやっちゃん、おはようございます。」


「ちんちくりんがこっちにもいるじゃない?なんでよ??」


「レイが向こうの他の人は普通の俺に見えているっていう話をしたら気に食わないって言ったから、こっちの全員にこの姿でいようかな?と思って。」


「レイふざけるな!!!」


なぜかレイとやっちゃんが喧嘩をし始める。


「はいはい、そういうことは・・・。」


いつもの場所に転送して静かになる。





うるさいのがいなくなった。

退屈・・・。そう感じていると。



「恵様・・・お食事がで・・・・ってあなた誰ですか?」


クロエが驚いている。


「衛兵!!不審者です!!」


その言葉と共に俺の周りを取り囲む屈強な戦士たち。


「クロエ殿・・・。なんのつもりですか??」


「え??」


クロエがものすごく困惑している。


「不審者ですよ。勝手に皇帝の椅子に座っています。捕らえてください。」


俺に指差して衛兵に指示しているが


「・・・この方は・・・恵様ですよ・・・。」


「へ?」


「クロエさん・・・。困らせてごめんなさい。ちなみに台詞は全てオートなので本人の言葉や思っていることとは全く違う可能性もあります。」


「それは困ります!!意思疎通はオートにしないでください。」


ごもっともな意見だ。

クロエが産んだゴタゴタに反応して俺の屋敷に住んでいるものがぞろぞろ集まってくる。


「あ!!チビ恵だ!!なんでここに??」


「マッキーさんおはようございます。」


「相変わらずかわいいな〜」


俺をなでなでしまくるマッキー。姉が歳の離れた弟に接しているかのようだ。


「なんですか??このちんちくりんは・・・。」


ダリアがベシベシ俺の頭を叩く。誰よりも扱いが雑だな。


「やめとけダリア。こう見えて本物だぞ。全部恵につつ抜けている。」


筒抜けているんじゃなくて俺なんだよ。説明したのにわかってくれていない。


「このちびっ子が恵さん?何でこんな姿に??」


ミシュラが俺の脇に手を入れて抱き上げている。まさに子供扱いだ。


「ミシュラさん。おはようございます。」


「ミシュラさんって・・・。何この話し方?」


「恵は今、この場にいないと思っていたほうがいいぞ。こいつがオートで返答している。要するに全く別キャラだ。ただ、恵はこいつにしたことを全部知っている。殴ったりすると後でやり返されるぞ。レイちんみたいに。」


「え?レイはこんな小さな子を殴ったの?」


「ああ。そう聞いている。いきなり後頭部を殴ったらしい。イライラしたんだと。」


「まぁ。」


感嘆しながら俺を抱きしめるミシュラ。


「ちょっとムラムラしてきましたわ・・・。この子・・・恵さんなんですよね??じゃぁ、犯罪ではないですよね??」


ミシュラはもしかしてそういう趣味が?


「やめておいたほうがいいぞ。付いているのも小さいが絶倫加減は変わらない。背徳感とか罪悪感で最初は楽しいんだけどな。その辺りはそれどころじゃなくなってすぐになくなるな。あとは普通に恵の相手をしているのと変わらない。」


訓練部屋から戻って後ろで静観していたやっちゃんが


「あ!!そうだ!!それ・・・小さい時の恵くんだ!!なんで今まで気づかなかったんだろう??」


そう。この『ほぼ○び太』は俺の小学校の頃の姿。メガネはかけてなかったけど。メガネは『ほぼ○び太』にするための装備品。


「やっちゃん。気づきましたか??メガネのせいで思い出さなかったんでしょう。どうですか??この姿?」


「話し方も昔のままなのね。ふふふ。懐かしいな・・・。」


ものすごく優しい顔になるやっちゃん。気づくまで結構嫌がってたのにね。


「やっちゃん・・・私は昔の記憶まで作られていないけど・・・あれが恵様の幼少時代の姿なの??」


「幼少って言ってもほんの6年ほど前の話しよ。小6くらいの時、あんな格好だったの。だから・・・よくいじめられてたわよね?」


「はい。その時にやっちゃんがよく助けてくれました。あの時から俺の憧れです。」


オートであるが俺の本心を話す。

それを聞いて真っ赤になって俯いてしまうやっちゃん。


「なんか・・・うらやましい。」


ハウンがやっちゃんを見つめている。


「幼少時代の恵様なら私も・・・。いいかな?」


ハウンがミシュラから俺を奪い取ってギュッと抱きしめている。まるでぬいぐるみ扱いだな。


「私は無理だ・・・なんかイライラする。何なのこいつ。」


レイが後ろで腕を組んで俺を睨んでいる。


「何でそんなにレイは嫌なの??よく見るとまんま恵様よ?髪型がちょっと変だけど・・・。」


俺の刈り上げを馬鹿にされる。まぁ今どきこんな髪型のやつはいないからね・・・。


「当分、この姿でいますから、何困ったことがあ・・・」


「大アリよ!!私はどうすればいいの??向こうでもこっちでも抱いてもらえないじゃない!!そんな格好の恵は嫌!!」


ものすごいダッシュで俺達の前から消えるレイ。なぜここまでこの姿が嫌なのか??俺にはわからない。


「さぁ、恵さん・・・。私の部屋に・・・」


手をとって俺を連れ去ろうとするミシュラ。


「ミシュラ様・・・食事の時間ですから・・・。」


クロエが真っ赤になりながらミシュラを止める。想像してしまったようだ。

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