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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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頑固で狡猾なフェブ

「恵さん。悪ふざけが過ぎました。許してください。」


ミシュラって大きくなるだけじゃなくて小さくもなるんだね。

今のミシュラは通常の2m位の身長の7割ほどしかなくなっている。俺よりかなり小さい。


「ミシュラって小さくもなるんだね。」


話を反らすと涙目で俺を見てくる。


「あの・・それは許さないということですか?」


手で顔を覆い隠して泣き始める。

それをギルドの皆が葬式にでも参列しているのかという雰囲気で突っ立って見ている。


「俺はなにを許せばいいの??許すも何も勝手にすればいいでしょ?」


「勝手なことをして・・・ごめんなさい。」


その言葉を聞いてここにいる平民の方々は歯をカチカチ鳴らしている。そんなに怖いならここを出てしまえばいいのに・・・。そう思って周りを見ると・・・。フェブが入り口に腕を組んで立っている。出るに出られないんだね・・・。


「メグミ・・・お母様はものすごく反省しているから。許してあげて欲しいの。あと、向こうのちんちくりんも何とかして。むかつくから。」


「あれ・・・俺なんだけど・・・。後頭部おもいっきり殴ったでしょ?魔法禁止なのに使ったでしょ?」


俺の言葉を聞いて震えているレイ。


「なんで俺がやっちゃダメってことをポンポン平気でやってしまうんだろうね?俺の周りの女性の方々は・・・。」


俺の言葉にケイを相手に遊んでいたマッキーまでも暗くなる。君はそれほどでもないよ。


「「「ごめんなさい」」」


「マッキーは謝らなくても大丈夫だよ。」


俺の方を見て嬉しそうな顔をするマッキー。そのマッキーを見て


「メグミ・・・もしかしてインタビュー拡散事件忘れてるの?格闘家計画と言ったほうがいいかな?」


俺がアッという顔をするとマッキーがレイの頭に食いつく。本当に後頭部に食いついている。


「イタタタた!!ちょ!!マッキー!!やめて〜〜〜!!」


人のことでいらないことを言うからそうなる。


「ミシュラ・・・。俺のこと愛してる?」


「はい!!」


「じゃぁ何で嫌がることをするの?俺をからかうくらいはいいけど、俺の考えまでああいうやり方で潰されるとね・・・。やっぱり・・・」


俺の存在がうつろになる。

それを見てミシュラが


「消えるのはダメですよ!!消えたらダメですからね〜〜!!」


俺の両肩をがっちり持って逃がさないようにする。小さくても腕力半端ね〜〜!!


「メグミ・・・帰ってきてくれる??」


頭にマッキーがくっついたままシリアスな顔で俺の前に立つ。吹き出しそうになるからやめてくれ。


「帰らない。」


「なんで??」


「やることがあるから。そのために仲間も増やした。」


「この女??」


レイの顔にものすごい血管が浮いている。女を仲間にしたから気に食わないようだ。


「こんな弱そうなやつ仲間にして何をするつもりかな?」


ケイを覗きこんで顔をぴくぴくさせている。

ミシュラもケイの顔を覗きこむ。


「この人は??ん??え?あなた・・・か・・・」


ケイの存在を言いそうになって、慌てて口を押さえるミシュラ。流石に・・・気づくんだね。


「ちょっと!!!恵さん・・・どういうことですか?」


耳元でささやくミシュラ。耳・・・くすぐったい。


「見た目が汚いから美女にしてみました。そしたら・・・。」


ミシュラの耳元でささやき返してマッキーとケイの方を指さす。


「なんですか??あれ?」


マッキーとイチャイチャしているというより一方的に絡んでいる目を輝かせているケイ。

それを見て、ミシュラが複雑な顔をしている。


「なんか・・・変なカップル出来上がっちゃってさ。女同士が変って言ってるんじゃないからね。取り合わせがね・・・。」


「ええ。何があったんですか?」


面倒だが親があんなことになっているんだからちゃんと子供には説明するべきだろう。


カクカクシカジカ・・・。


ミシュラが卒倒してしまう。ゴメン・・・。やっぱり親の性事情は子供は聞きたくないよね。


「じゃぁ俺はどうすればいいの?」


「恵は私達と生活をして楽しく幸せになればいいんだよ。」


そのために別行動するつもりだったんだけどね。俺は君たちの幸せのために。


「じゃぁ、フェブ。俺はレイとミシュラに一度ついて帰るから、ここの人たちに何もしないでね。」


「そういうわけにはいきません。目撃者ですからね・・・。」


「え??折れないよね!!なんで??なんで??」


「私は恵様とまったく関係無いですから。レイ様やミシュラ様は恵様の言うことを何でも聞きますけど、私は王であるレイリー様の言うことだけ聞いていればいいんです。」


その言葉に気を失っていたミシュラがゆっくり起き上がる。


「フェブ〜〜〜〜。まさかあなた・・・私の言うことが聞けないの〜??」


サイズがいつもの大きさになって上からフェブを覗きこむように睨む。

すっごい殺気だ。

フェブは堂々としているように見えるが脚が震えている。


「恵さんの言うことは私の言葉と一緒よ〜。ねぇ〜??」


「ミシュラ・・・。脅しちゃダメだよ。」


「ねぇフェブ。どうしたら折れてくれる?」


「そうですね〜。レイリー様の奥様にしてくだされば・・・。」


何故かものすごい嬉しそうな顔をして条件を提示してくれるけど、それは俺とフェブとの関係でどうにか出来ない。


「そういうのは・・・レイリー本人に言って。」


「そう言わずに!!知ってますよ!!恵様はねが・・・。」


ドゴ!!メキメキメキッ!!


「ぐはぁ!!」


ミシュラがフェブの腹にこれでもかという一発を放つ。背中側に拳の形が見えるほど・・・。


「おやすみなさい。フェブ〜。」


ミシュラの顔が怖い。口から赤い泡を吹いて倒れるフェブ。

この場にいる全員があまりのことに震えだす。


「レイ!!回復して!!」


俺もマッキーも加わってすぐに回復魔法をかけまくる。


「やばいよ!!フェブ!!ヤバイよ!!」


レイがかなり慌てている。回復魔法もかけずに救護班を呼ぶレイ。

ギルドの中の戦士たちはコレ幸いと逃げるように出ていく。

『ほほほほほほ』と高笑いし続けるミシュラ。

白目になってぴくぴくしているフェブ。

俺はフェブのキャラの思い違いにびっくりしている。もっとこう・・・なんていうんだろう・・・。塗り替えられて最初の印象がわからなくなってしまった。

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