老師引退
お父様の頑張りを知ってお腹を押さえて笑っている。
「そんなこと頑張らずに違うこと頑張ってほしかったわ〜。もぅ〜ほんと・・・」
かなり長い時間笑いをこらえることができずずっと笑っている。相当なツボに入ったようだ。
たしかに夫婦生活の長い時間キャラを装い続ける努力・・・違う方向に持っていけば、もっと円満だっただろう。
なんとか笑いが収まったようではぁはぁ言いながら立ち上がるミシュラ。
「あのさ・・・ミシュラ・・・何でそんな顔してるの??」
手を口に当ててニヤニヤしているミシュラ。さっきまでとは雰囲気が違う。絶対何かやるつもりだ。
「あの実験したくないですか??今ならきっとなりますよ〜?」
「はい??何の実験だ??」
ミシュラに捕まるジュディ老師。シャロンが俺を捕まえる。
「え??シャロン??何で君が??」
俺が驚いてジタバタしていると
「仲間って欲しくないですか?恵様の仕事です。さぁ子作りに励んでください!!」
「なに??子作り??誰と??メグミか?冗談じゃないぞ!!」
ジュディ老師はジタバタするがミシュラの腕力には敵わない。
「さぁシャロン。こっちに恵さんを連れてきてください。手と手が触れればわかりますわ〜。ふふふふふ。」
ものすごい楽しそうな2人。
「妊娠期間は私がいくらでも短くします。数時間後には生まれているくらいに!!さぁワクワクしませんか??」
「ちょっと!!わかったから!!無理強いは良くないでしょ?俺はいいと思うよ。ジュディ老師は美人だし。何より人格者だし!!料理だってすごく美味しい。もう最高に位置する女性だと思う。」
俺がシャロンから逃れようとジタバタしながら話をしていると何故か真っ赤になって動かなくなるジュディ老師。
「私のことそんなふうに思ってくれているのかぁぁ??」
目まで潤ませて俺を見つめるジュディ老師。あれ??もしかして・・・口説いてしまったのか?
ミシュラがジュディ老師を俺の方に突き飛ばす。ジュディ老師がそのまま倒れそうだったので俺は支えようと前に出ると・・・。
ぱぁぁぁ!!
俺がジュディ老師に触れた瞬間に光り輝く俺とジュディ老師。
「あぁあっああぁぁぁ・・・」
ジュディ老師が震え始める。
「ジュディ・・・?どう??なんかモヤモヤしない??ねぇねぇ??」
ものすごいワクワクした顔になっているミシュラ。その横で同じような顔をしているシャロン。
「体が熱い・・・。なにこれ??」
「さぁ今よ!!恵さん!!ジュディを抱いてあげなさ〜〜〜い!!」
「「ここで??」」
「時間止まっているから大丈夫ですよ。皆見ているようで見えていません。さぁさぁ!!」
シャロンまで悪乗りし始める。こんな子だったっけ?
「ここではさすがに・・・。俺の寝室に連れて行くよ・・・。」
俺はジュディ老師を抱きかかえて俺の寝室に連れて行く。ジュディ老師は俺の顔を見つめて真っ赤なままだ。
「私は・・・初めてだからな・・・。優しくな・・・。」
魔界最強の格闘家とは思えない今のジュディ老師。
「ジュディ老師・・・。えっと・・・ジュディ・・・。優しくするから力を抜いて・・・。」
「・・・ハイ」
「あの・・・これから私はあなたとどのように接すれば??」
行為の後でシーツに包まって俺に変なことを聞く。
「師匠と弟子なんだからいつも通りでいいんじゃないかな?」
「弟子とこういう関係を持った時点でそれは終わると思っています。あなたについていきます。老師引退いたします・・・。これからは一人の女として・・・。」
え??俺・・・この世にものすごい損失を出させたんじゃない??
「引退までしなくていいでしょ?」
「いえ、子育てはそんなに甘くありません。両立は不可能です。」
俺は彼女の決意にかなり困っている。なんかものすごく悪いことをしたような感じが・・・。
「はい!!恵様!!そろそろ終わりましたよね??じゃぁいっちょやりますか!!」
「お願いします!!」
ジュディ老師が何かに返事する。
ん?何の話??
俺が一瞬理解できないでいる隙を付いてミシュラが後ろから羽交い締めをする。
「さぁシャロン・・・。時短おねがいしますわ。そうしないとジュディがいない時間が出来て損失が大きくなります。」
「俺はそれを・・・」
羽交い締めをしたまま俺の口をふさぐ。器用だな・・・。
「恵さん・・・。これはあなたのためでもあるんですよ。あなたのやり直しをこれ以上増やさないためにも彼女の助けは絶対不可欠です。ジュディが仲間になることが今までありましたか??」
ミシュラは俺の耳元で囁く。
俺が黙ると
「あなたの力になりたいと思う者が増えるのです。そして深いつながりが出来たのです。だから・・・お願いします。時短の許可を・・・。」
「わかった・・・。でも皆にはどう説明する?俺はああいった手前いきなり出産はね・・・。」
「大丈夫ですよ・・・。ほら・・・あなたには・・・ね?」
ここに来てデュランですか??
「いや・・・自分で説明するし・・・。」
「さすが・・・私が愛した男性ですわ。男らしくてとても好感が持てます。」