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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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なんじゃこれ?何してくれてんの??

「えっと、え〜〜〜〜っと。これはどういうことでしょう?」


俺が目を覚ますとそこはシャロンのいるはずの部屋。そこで俺はベッドに突っ伏して寝ていた。そんな俺の頭と背中に見たこともない、会ったことのない小さい子供、男の子と女の子が乗って髪を引っ張ったり、服を引っ張ったりしている。


「きゃはははは」


「パパパパパパパパ」


俺はそのまま立ち上がり子供を手で支えようとするがうまく移動して捕まえることができない。


「ママ〜〜!ママ〜〜!!」


「君たちはどこの子だい??お母さんはどこにいるの??」


俺の質問に答えない。ずっと、パパ、ママ言うか笑っている。


「よ!!つかまえた〜〜!」


「「きゃはははははははは」」


俺に捕まるとものすごいいい笑顔で笑いかけてくる。


「どこから来たのかな??お父さんとお母さんはどこかな〜??」


俺が笑顔で抱っこして聞くと


「ママ〜〜!!呼んでるよ〜!!ママ〜〜!!パパが呼んでるよ〜。」


かわいいな。俺をパパと言っている。ものすごく可愛い!!頬摺りしていると後ろからシャロンが現れる。


「ハーベル!!チア!!パパが困ってるわよ?」


子どもたちに微笑みながら俺の横に歩いてくるシャロン。

ハーベル??チア??それ・・・俺が寝る前につけた名前だよね??生まれたての双子の兄妹に。

シャロンに『どうか寝る前に名前をつけてください。』と言われて、ものすごく考えてつけた名前。


「・・・」


俺の真顔の沈黙にちょっと顔色を悪くするシャロン。


「あの〜〜〜。なんか怒ってます?」


「ん〜〜〜。怒ってるかな?これ・・・やっちゃったってやつ?」


その言葉にものすごい勢いで首を横に振る。


「そんなことしませんよ!!成長を時短するなんて!!しないというより出来ないでしょ?教育とか躾とか出来ないじゃないですか!!」


「じゃぁ何で成長してるの?どう見ても3歳位だよね?」


「はい。よくわかりましたね!!3歳です。さすが恵様!!」


「褒めても話題を替えないよ。何で成長してるの?さっきまで赤子だったよね?思い違い??」


「カラクリを聞いても怒りませんか?」


「時短じゃないなら怒るつもりはないけど・・・。」


「時短ではありません!!キッチリ3年頑張って育てています。毎日一人で頑張りましたよ〜。オムツを替えたり〜、お乳をあげたり〜。そしていろんな躾、教育、そして訓練!」


ガッツポーズをして胸を張るシャロン。


「はい??何の訓練?」


「戦闘のですよ!!当たり前じゃないですか!!有事ですよ!!今は!!」


「有事でも子供を出兵させるほど腐っていないよ。って、聞きたいのはそこだけじゃないんだよ。何で成長してるのか聞かせて欲しいんだけど・・・。」


俺のぴくぴくしているコメカミの血管を見て顔を青くしながら慌てて説明し始める。


話ではこうだ。俺が眠った瞬間から特別な空間を作成。そこはこの世界の3300〜4000倍近くの速度で時間が進むらしい。その中でちゃんと子育てをしたそうだ。俺はずっと眠った姿勢の状態で固定されていたらしい。その姿にずっと、これはパパよ。これはパパよ!!と言い続けて育てて今にいたるとか。動かない俺にまとわりついて遊ぶのが俺との遊び方だったらしい。


悲しすぎるわ!!


「俺が動いているのを初めて目にしてるわけだ・・・。喜ぶわけだね。」


「ははははは・・・ごめんなさい。怒ってます?」


「時短じゃない!!?怒るでしょ??俺とこの子たちの記念すべき日を返して!!誕生パーティーは?寝返り記念は?ハイハイ記念は??初めての言葉は?ね??ねぇ??」


俺が大声で距離を詰めると『ひぃぃぃ!!』と言って泣きそうな顔をする。泣きそうなのは俺だよ!!


「ごめんなさい!!」


コンコン


ノックの音がする。そしてゆっくり扉が開く。


「大きな声が聞こえたけど・・・メグミ起きてる??」


レイが部屋の中を覗く。その後ろにはやっちゃんとハウンがいる。


「その子たち・・・だれ?」


レイが目の前に居る子どもたちを見て困惑しながら一言発する。

そうなるよね?やっぱりそうなるよね??


「あの・・・昨日生まれた子たちです・・・。」


『え?』とだけ言ってのまま停止する3人。

アホ3人娘ですらヒイている。ものすごい沈黙とものすごい変顔・・・。そうなるよね。


「いや〜〜〜、シャロン・・・あなたぶっ飛んでいるわ。恵くんがやったら怒ることをそこまでやり続けるなんて・・・。追放モノよ・・・。」


「え??」


「シャロン・・・あなた・・・恵様を知らなさすぎじゃない?それは本当にヤバイわよ?」


「うそ??ハウン様??」


ミシュラは呼び捨てになったのにハウンは様なんだ・・・。


「シャロンはメグミの意見をしっかり聞かないとね〜。いつか追放になるタイプだよね〜。嫌がることのオンパレード・・・。」


「ヒィ!!」


青ざめるシャロン。3人とも脅し過ぎ。


「さて、朝ごはんにしようか?シャロン、2人を連れていくよ。」


ハーベルとチアと手を繋いで食堂に行く。

そしてその途中でミシュラに会う。


「・・・恵さん・・・この子たち・・・まさか・・・」


「ミシュラ・・・。ここまで計算済み?」


「いえ・・・さすがにこれは計算外です。かなり驚いています。やっぱりシャロンは凄いですね・・・。」


褒めているのか貶しているのか微妙な言葉・・・。

ミシュラがヒイている姿を始めてみる。ものすごいヒイている。こんな姿を見るとは思いもしなかった。


「シャロン・・・この子・・・ぶっ飛び過ぎだわ・・・。」


ミシュラすら絶句させるシャロン。さすが規格外。


「違います!!ちゃんと育ててますよ!!時短はしていません!!」


ものすごい慌ててミシュラに言い訳するシャロン。あれこれ説明しているシャロン。


「それ・・・何が違うの??」


ミシュラの意見がごもっともすぎて俺は頷いてしまう。


「そんな〜〜〜!!全然違うじゃないですか〜〜!!」


床に屁垂れ混んで泣き始めるシャロン。


「ミシュラ・・・シャロンはこの子たちに戦闘訓練もしていたらしいよ。」


「まぁ、おそろしい・・・」


ハーベルとチアを抱き上げるミシュラ。


「恵さんに似て可愛らしい。ほほほほほ」


そのまま食堂に2人を抱きかかえたまま連れて行く。


「あの・・・戦闘訓練はダメですか?」


シャロンがレイとやっちゃんに涙を拭いながら聞いている。


「さすがにね・・・さっき3歳って聞いたよ?」


レイが顔をひきつらせてものすごくヒイている。


「ええ。さすがに3歳はね・・・」


目を合わせないやっちゃん。


「あなた・・・3歳の時どうしてた?」


ハウンがそう聞くけどあんた達いきなり大人だったんでしょ?


「非常識でごめんなさ〜〜〜〜〜い!!」


ものすごい勢いで泣き続けるシャロン。それを見てマッキーだけが肩をポンポン叩いている。

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