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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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大討論会

俺の狼狽する姿に腹を抱えて笑い続けるミシュラ。

イタタタタタからう〜〜んに発声が変わるシャロン。言うまでもないがこんな短時間で産む準備などまだできていない・・・。

このドタバタに俺の屋敷にいる住人がぞろぞろ起きてくる。

レイややっちゃん、ハウンはまだ寝ていなかったみたいで俺の部屋を覗きこんでいる。

レイに至ってはハンカチのようなものを噛んで悔しそうにしている。


「メグミ!!どういうこと??何でシャロンが子供産みそうなの??」


レイが俺の襟を掴んでブンブン前後に振る。強くなった今の俺でもそうされると声が出せないから止めてください。


「あ。いや。その・・・。」


俺が返答に困っていると


「シャロンは時空の神々でしょう?わかるわよね〜??」


ミシュラがすごく楽しそう。

その言葉に


「それなら私達も即産めるからいいんじゃない??」


やっちゃんがその方法に喰い付いてくる。目がものすごく輝いている。それを聞いてハウンもレイも目を輝かせ始める。


「たった1日よ??妊娠期間がネックだったのが今・・・なくなったわ〜〜〜!!」


ハウンがヤバイくらいくるくる回りながら踊り始める。


「人としてどうなの??そんなことしてしまったら・・・妊娠期間の辛いことや、楽しい思い出がないんだよ??それってどうなの??」


「え?苦しい、辛いはないに越したことないでしょ?」


レイがごもっともなことを言うけど・・・。


「人としてどうなのよ?」


「私は魔族だし・・・」


「私は最古の神々だし・・・」


「私は気にしな〜〜〜い。」


人であるやっちゃんが気にしないと言ってしまっているのでありなのか?これはありなのか?


「なしだと思いますよ。自信を持ってください。」


クルクがそう言ってくれる。とても頼もしい。


「ちょ!!クルク!!産むほうがいいって言ってるのよ?ならいいでしょ??」


やっちゃんがクルクの意見に反論する。


「いえ。出産期間をなくすと人口爆発を起こして最悪人が絶滅します。ダメです!!」


「出産期間だけじゃない!!いいでしょ!!?」


「いえ。出産期間をいいとすると、成長もしてしまえばいいと言い出します。必ずそういうのが人族です。だから絶対ダメです!!」


クルクを3人で囲って睨みつけている。レイとやっちゃんとハウン・・・、ちょっと怖い・・・。


「クルク!!表出ろ!!ぶっ飛ばしてやる!!」


レイが聞き入れないクルクにブチ切れている。


「出ません!!断固拒否します。」


クルクも何故かものすごく怒っている。でもクルク・・・かっこいいな。尊敬するよ。


「おい!!そこのアホ娘!クルクがダメって言ってるんだからダメなんだろ!!いい加減頭を冷やせ!!」


アッシュが3人の包囲陣に乱入する。愛するクルクを応援しに来たみたいだ。


「アッシュ・・・あなた・・・クルクとの間に子供欲しくない??」


レイの突然の優しい口調の言葉に


「え??・・・ほし・・・いな・・・。」


いきなりの空気の変化に少し戸惑いながら答えている。


「それがなんと!!わずか数時間で生まれるのよ〜。魅力的でしょう〜??」


やっちゃんがアッシュの頬に人差し指を這わせながらものすごい邪悪な顔でそそのかす。


「う・・・」


言葉に詰まるアッシュ。目が泳ぎまくっている。


「ねぇアッシュ〜。こう考えたらどう?あなた最近クルクとやったでしょう?今現在お腹にまだ小さい小さ〜い赤ちゃんがいるとする。早く顔を見たくない?愛する男との愛の結晶ですもんね〜。」


人差し指と親指で赤ちゃんのサイズを表すハウン。ハウンまで・・・邪悪な顔をしている。


「顔・・・見たい。う・・・み・・・た・・・い・・・。すぐ・・・」


「ほら!!アッシュもそう言ってるわ!!クルク!!意見を曲げなさい!!」


勝ち誇った顔のレイとやっちゃん、ハウン。全員が一様に邪悪な顔になっている。


「く・・・」


クルクが黙ってしまう。自分が愛し始めたアッシュが意見を替えてしまったんだから仕方ないか・・・。


「クルク・・・俺はあなたを支持する。あの悪魔たちは間違っている。クルクの愛するアッシュは今悪魔に行ってはいけない方向へ連れて行かれているだけだ。」


俺の意見に情けない顔で俺を見てくる。なんだその顔??


「恵様・・・。さすがに・・・アッシュにそう言われるとそうかなと・・・。」


「「「ほほほほほほほ〜〜〜」」」


悪魔なアホ3人娘が高笑いしている。


「マギー!!」


「はい!!恵様!!」


「妊娠期間をスキルを使ってむやみに短くしてはいけない。法律に付け加えておいて。」


「そんなことできるものがいないので付け加える意味が・・・。」


「あそこを見て・・・。それをやってしまったものがいるんだよ。」


俺がシャロンを指差しながら言うと


「しかし・・・あれはあの方だからできることであって・・・。」


「今そういう法律作っておかないとやりかねない奴らがそこにいるでしょ?」


俺は高笑いしながらクルクの肩にもたれている3人の悪魔に指差す。


「別にいいんじゃないですか?しんどい期間が短くなれば女性の方の負担も減りますし・・・。」


おまえもあっち側かい!!


「メグミ!!負けを認めてさっさと作るわよ!!」


子作りを折り紙みたいに言うな!!

俺と悪魔なアホ3人娘のにらみ合いが続く・・・。







「オッギャ〜〜〜!!」


「ギャ〜〜〜〜!」


・・・もしかしてまた双子?


「恵様・・・男の子と女の子が生まれました!!おめでとうございます!!」


「ミシュラ・・・神々って必ず男女の双子を産むの?」


「・・・そうみたいです・・・ね?」


頭を傾げながら俺の質問に自信なさそうに答える。今のところ男女の双子率100%。件数が少ないとは言えなかなか無い確率だ。


「え?神々が双子を産むの??何の話?」


「「「「あ!!」」」」


レイの言葉にミシュラと俺、そしてやっちゃんとハウンがしまったという顔をする。


「シャロンが双子だから。ほほほほほ」


ミシュラがとぼける。


「そう言えばお母様も双子を産んでるもんね。もしかして・・・なわけないか?ん??」


「ほほほほほほほ・・・」


頭を傾げて悩んでいるレイを見ようともせずに笑いながらシャロンの横に逃げるミシュラ。


「おめでとう。シャロン。どう??凄かったでしょう?大変だったでしょう?」


「ありがとうございます。まさか・・・こんな重労働だったとは・・・。」


シャロンに回復魔法をかけまくる周りの産婆達。今遊びに来て泊まっている魔族の方々には感謝だな。


「シャロン。お疲れ様。ちなみにこれっきりだからね。妊娠期間の時短は許可しません。」


「横暴だ〜〜!!」

「ひど〜〜い!!」

「ふざけるな〜〜!!」

「女のことを考えろ〜!!」

「メグミのアホ〜〜!」


などなど、いろいろ俺に向かって罵詈雑言が飛んでくる。


「じゃぁ行為なし。それなら有無をいわさず子供出来ないでしょ?」


俺はシャロンの部屋からアホ3人娘を押し出す。ものすごいブーイングの嵐が部屋の外から聞こえるけど無視しておこう。

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