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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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人としてどうよ?

「恵様・・・ありがとうございます。あの・・・えっと・・・」


シャロンが真っ赤になってシーツに隠れる。


「あの・・・どうしたらいいですか??」


「なにを??」


シャロンのよくわからない質問に俺は間抜けな返答をする?


「お腹の感じが変なんで・・・まさかと思って時間を進めてみたんですけど・・・。」


「お腹が変??時間を進める??」


「・・・」


シーツに包まって全く動かない、声を発しないシャロン。


「え??なんなの??シャロン大丈夫??」


シーツをゆっくり捲ってシャロンの体を見ると・・・。


「え???」


「ははははは・・・」


シャロンが俺の顔を見て顔をひきつらせて笑っている。


「できちゃったみたいです・・・。」


「なんで時間を進めたの??」


大きなお腹のシャロンに俺のなぜを素直にぶつけてみる。普通そういうことしないでしょ?


「え?まさかと思ったんですけど・・・ミシュラのあの抱っこして幸せそうな姿を見ていたら・・・すぐに欲しくなっちゃって・・・。」


「ラウルの卵の時にレイに注意したことをまさか・・・シャロンがするなんて思いもしなかったよ・・・。」


「え?レイさんは何をしようとしたんですか?」


「ラウルの卵を時間を進めて早く孵化させようってお願いしようとしたんだよ。俺がそれはダメって言ったやつだよそれ・・・。」


「そんな・・・戻すのは嫌ですよ!!このまま産みたいです!!」


「いいよ。いいけどね・・・きっとラウルが私の卵もおねがいしますって言ってくるよ??いいの??」


「秘密にすれば大丈夫です!!」


ものすごい自信に満ちた顔をして拳を握っている。


「誤魔化せるわけ無いでしょ??さっきやってもう出産なんておかしいよ?バレなかったらそのほうが怖いよ??」


それでバレなかったらこの国にいる女性陣はみんな馬鹿ということになる。ソッチのほうが怖い。


「そこは『デュラン!!』でね??」


「まって!!まってね!!まずミシュラに相談しよう!!これはアカンやつでしょ?」


レイと同じことを言い出すシャロンにこれから先の恐怖を感じてしまう。俺が今まで歩んだやり直しの歴史でも、これはなかった・・・。アドリブが効かないのがよくわかる。俺は今現在パニックまっただ中だ。


「いくじなし〜〜!!」


「ちょっと!!いくじなし〜??それはまぁあってるからいいけど、もっとそういう成長過程って大事にしたほうがいいよ!!何でいきなり臨月?絶対やっちゃダメだって!!」


「私がいいんだからいいです!!パパは文句言わない!!生むのはママです!!あ!!」


「あ!!?なに??あ!!なに??」


俺がものすごくオロオロしているとシャロンが笑い始める。


「ふふふふふ・・・恵さん・・・来ました・・・来ましたよ・・・。」


「何??何が来たの?ねぇ??何が来るの??」


「いたたたた・・・」


「え??まさか・・・陣痛??嘘でしょ??嘘と言って!!」


今現在・・・深夜だよ??しかも・・・ミシュラの時みたいに生まれそうだから産婆さんの待機とかもしていないんだよ??


「クロエ〜〜〜!!!」


俺の大声に


「ハイ〜〜〜〜〜!!」


と元気よく大声で返事をして俺の元に走ってくるクロエ。


「なんでしょう??」


「シャロンが子供産みそうなんだよ!!ミシュラの時の産婆さん達すぐに呼んで!!」


「えええ????何言ってるんですか〜??」


「わかってる!わかってるけど!!お願い!!!今緊急事態なんだよ!!」


俺のクロエを呼ぶ大声で目を覚ましたのかミシュラが俺達のいる部屋を覗く。俺の狼狽っぷりを見てニヤニヤしている。


「シャロン・・・恵さんを狼狽させるなんてやりますわね〜。恵さんが狼狽している姿なんてなかなか見ないですからね〜。」


そんなこと今はどうでもいいからミシュラも手伝ってくれよ!!心の底からそう思う。シャロンがイタタタとしか言わなくなっている。


「ミシュラ!!何でそんなに楽しそうなの??」


「私の思惑通りになってるので・・・。」


「妊娠はでしょ?そこは多分そうだろうと思ったけど・・・今すぐ出産は計算外でしょ?」


「そこも計算に入っているんですけどどうしましょう?」


口に手を当ててニヤニヤし続けるミシュラ。


「もしかして俺を見て、ものすごく楽しんでない??」


「おほほほほほほほほほ!!」


モノすっごい笑い始めた。


「クロエ!!早く!!」


「はい〜〜〜!!」


クロエがダッシュして暗闇に消えていく。すまないが今日はもっと走ってくれ〜〜〜!!


「出産を早めるなんて!!人としてどうよ!!」


「シャロンは神々ですから・・・。ほほほほほほほ〜〜」


ミシュラが笑いながら俺にそう答える。


「わかってるけど〜〜〜〜」


俺の半泣きの顔を見てミシュラがずっと笑い続ける・・・。数時間前までものすごくシリアスだったのに・・・。

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