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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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シャロンと俺とアホ娘たち

俺は訓練部屋から出るとシャロンをゆっくり下ろして、自分で立たせる。


「お風呂に入ろうと思うんだけど歩ける?」


「・・・はい。」


何故か真っ赤な顔のシャロン。


「ちょっと!!お母様と戦ってどうなったの?あれ??もしかして・・・」


俺の装備品はボロボロのまま。シャロンは素っ裸でホコリまみれ。その姿を見てレイが驚いている。


「お母様の服が新品だったから・・・もしかして殺したの??」


レイが気づいたようだ。ミシュラに勝ったということに。


「恵くん!!どうだった??」


やっちゃんやハウンも心配で走ってやってくる。


「やっちゃん・・・ハウン・・・お母様を殺したんだって・・・。やばくない?先越されちゃったよ?」


その言葉にやっちゃんとハウンが口を両手で押さえてびっくりしている。


「嘘!!うそうそうそ!!マジでマジでマジで??キャ〜〜〜〜〜!!!」


シャロンに飛びつく3人。


「凄い凄いすご〜〜〜い!!シャロンすご〜〜〜い!!」


「恵様のおかげです・・・」


ん?様??俺を様付で呼んだ??

ものすごい顔を紅潮させて俺の方に走ってくるシャロン。


「あなたに惚れました!!妻に!!妻にしてください!!あなたが大好きです!!」


眼を輝かせてシャロンが俺を見つめてくる。美しい顔をそんなに近づけて俺を見つめないでください。


「ふふふふふ・・・シャロンも恵さんの魅力に溺れてしまいましたね〜。」


ミシュラが風呂から出てきたみたいで体にタオルを巻いて俺の前にやってくる。


「えっと・・・なんと言えばいいんだろう??」


俺がオロオロしていると


「お母様に勝ったんだから認める〜」


シャロンの後ろから抱きつくレイ。


「ライバルがまた増えたな・・・。」


ハウンが腕を組んでむくれている。


「ミシュラを倒すんだもん。尊敬してしまうわ・・・。」


やっちゃんは純粋に敬意を評している。


「それでは、私に勝った記念に祝杯でも・・・。」


「そうだね!!ミシュラ初黒星記念日ということで!!」


俺の言葉に


「やだわ〜〜〜。黒星は恵さんが最初に付けてるじゃないですか〜。」


「いや〜、無痛で降参されてもね・・・。」


「あら・・・さっきの挑発を真に受けないでくださいね〜。」


あれが挑発??どう考えても本音でしょ?


「祝、ミシュラ死亡体験でいいんじゃないかしら〜?ほほほほほほ〜」


その言葉に皆が笑っている。


「クロエ〜!!宴会の準備してくれるかな〜??」


俺の呼び声にクロエが『は〜〜〜い!!』と大きな声で返事をして走ってどこかに消えていく。

俺の腕にくっついて離れないシャロン。上目遣いで俺を見つめるシャロン。なんか・・・照れる。





ここは大浴場。

俺は一人、湯船に浮かんでいる。女性陣はシャロンを除いて皆風呂に入り終わっているのでここにはいない。ぼ〜〜〜〜〜っとして浮かび続ける俺の横に急にシャロンが裸で現れる。


「恵様・・・お背中・・・流します。」


「あ、うん。ありがとう。頼もうかな?」


俺は湯船から出て椅子に座るとシャロンが後ろに来て背中を手で洗い始める。


「恵様・・・なぜあなたはミシュラに勝った功績を私に譲るのですか?」


「え?俺が勝ったの??」


「倒した攻撃は私の能力ですが、私ではあのような能力の使い方は思いつかなかったと思います。だから私は能力の持ち腐れと申しましょうか・・・。」


少し落ち込んだ気配を醸し出す。


「ミシュラに勝つことでシャロンは開花すると思ったんだよ。潜在的な力はあるけどなんと言うか・・・自信のなさから力を使えなくしているんじゃないかってね。」


「なぜそう思ったんですか?」


「行き来する通路にいる管理者は神々だろう?あの数は尋常じゃないらしいよ。ハウンがびっくりしてたから。」


「あの数を産まないと、どうしても管理しきれませんでしたから。」


「最初からあの数を出せたの?」


「いえ。最初は数名でしたよ。そんなに行き来する人もいませんでしたし。それで間に合っていましたから。最近ですよ。あの数まで増えたのは。向こうの日本という国が交渉してきてからです。」


「あぁ、それはリロに聞いたよ。初めて人工的に繋いだのが日本で、根気よく交渉してきたとか。」


「はい。彼らはとても真剣に話をしてくれました。誠意を感じましたので少しだけ優遇しています。そのおかげで私は恵様に出会うことが出来ましたし・・・。本当にそうしてよかったと思います。」


キャラが変わっている・・・。そう感じるほど知的にゆっくりと話をするシャロン。話す声を聞いているととても落ち着く。


「恵様・・・愛しています。その返答を聞いていません。どうか・・・お聞かせいただけますでしょうか?」



俺の背中から抱きつくシャロン。


「俺はここにいる女性から何故か愛されている。理由は俺にはわからない。それでもいいなら俺はシャロンの気持ちに出来る限り答えるよ。でも・・・独り占めっていうのはなかなか難しいかな?なんせ・・・」


「お〜〜〜〜い!!メグミ〜〜〜!!」


レイが空気をぶち壊して乱入してくる。


「ね?ああやってふたりきりの時間をぶち壊しに来る人が必ず出てくるから。」


「ふふふふふ・・・。そうですね。独り占めしようなんて思いません。ただ、こうして時間を割いてくだされば・・・。」


「ちょっと!!レイちん!!私も混ぜろ!!なんせ一番だからな〜〜〜!!」


マッキーまで乱入してくる。何故か小競り合いをし始めたレイとマッキー。


「一番でいられるのも後どれくらいかしら〜??」


「にゃにを〜〜〜〜!!」


ポカポカ殴り合いをし始める2人。


「はいそこ!!そういうことするなら訓練部屋で殺ってね!!」


「そうだぞ!!レイちん!!ここは風呂だ。やっていいのは恵の背中を流すことなんだな〜〜〜!!」


ものすごい勢いで走ってくるが途中でスベってこけている。大丈夫なのか?

指さしながら笑って追い越そうとするレイ。『バ〜カバ〜カ』いいながら追い越す瞬間にマッキーに脚を掴まれて思いっきりこけている。そのままぎゃぁぎゃぁ喧嘩し始める。


「ね。ばかでしょ?」


俺の言葉にお腹を抱えてわらいだすシャロン。


「本当に面白いパーティーですね。」


その後、湯船に浸かり俺はシャロンと談笑する。後ろで石鹸を投げて喧嘩している2人を放置して。

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