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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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優雅に温泉なんぞ・・・。


コンコン


風呂のドアをノックする音が・・・。いつもなら『バ〜〜〜ン!!』と勢い良く入ってくるのに。


「らしくないね。いつもは入ってくるじゃない??俺が怒ったからそれで??」


俺の呼びかけにも無言で向こう側に立っているシルエットが見える。


「入ってくれば?」


俺の返答に反応してか、ゆっくり開く風呂の扉。そこには見知らぬ女が立っている。


「どちらさんですか??」


「ふむ・・・。普通ならもっと驚くはずなのに・・・。肝っ玉が座っているというかなんと言うか・・・。」


「私は時間と空間を管理する神々。名はシャロン。どうぞお見知りおきを・・・。」


白髪で色白の美しい女性が目の前に立っている。


「時間と空間の神々?最古の神々なの?」


「ええ。一応は・・・。しかし力の神々や、地の神々に比べると後で作られたもので・・・。最古かと言われると最古ではない。でも、定義では最古かと?」


「定義があるんだ・・・。もしかして神が直接作ったからとか??」


「はい。正解ですね・・・。」


「じゃぁ、ハウンやミシュラと比べると少し若いんだね?」


「ハウン様にミシュラ様ですか・・・。まさかそんな方の名前が出てくるとは・・・。」


「ハウンなら近くにいるけど呼ぶ??」


「・・・いえ。結構です。」


「あれ??もっと嬉しいのかと思った。まさか断られるなんて・・・。」


「もし今呼ぶとなると・・・私がこの空間に入る許可を出さなくてはいけませんから。面倒です。」


「ははは。で、なんの用?あと、ここは風呂だから服のままはおかしいというのは言っておいたほうがいいかな?」


「風呂?ああ。寛いでいるところでしたね。ここでは狭いのでもう少し広い場所に・・・。」


手を上げると俺の知らない緑の深い森の到着する。


「この世界で私がいけない場所はありません。私に逆らうものもいません。なぜなら・・・時と時空を支配しているからです。誰も邪魔も、抗うことも、戦うことも出来ません。」


「ふ〜ん。で、俺は真っ裸のままでいい?」


「そこは温泉です。ゆっくりしながら話をしましょう。」


衣を脱ぎ始めるシャロン。スタイルも非常に美しい。

服を脱ぎお互い真っ裸になる。シャロンも全く恥ずかしそうではない。隠したりせず堂々としている。


「それではまず感謝の気持ちを。優秀なスタップを派遣していただきありがとうございます。あの者のおかげで愚かな国があちらの世界につながりを持とうとする行為に抵抗することができています。それと、不出来な者の教育をしてくださいましてありがとうございます。あの者達は最初はああではなかったのですが長年あそこに置いていますと徐々にですが傲慢になり、仕事に対して怠惰になってしまいました。恵さんの行為で目が覚めたようでしっかりと職務を全うするようになりました。」


深々と頭を下げる。


「別に気にしなくていいよ。俺達の都合で勝手にやっただけだから。」


「それでは次に、文句を言います。」


「文句あるんだ・・・。」


「もちろんです。あなたに心当たりはないんですか?」


「ありすぎて何を言われても何も思わないかな?だって、時間と空間の管理をしているんでしょ?もう、いっぱいありまくりってやつかな??」


「そうですか・・・。数までは言いませんが最近では長く時間を止めすぎです。私が死ぬかと思いました。」


「あぁ、欲望の神々だったかな??そいつのやつだね・・・。ごめんなさい。あれはひどかったと思います。」


「次にやり直しのし過ぎです。もう何回目ですか??さすがにそれはないと思います。」


「・・・知ってたの??でも何でやり直しているかはわかってるよね?」


「失敗しても諦めない気持ちはわかりますが・・・それでもやり過ぎです。」


「もう少しなんだけどね・・・。うまく行きそうなんだよ。まぁ失敗する可能性も高いけどね・・・。」


「これで最後ですよね?」


「いや、失敗は許されない・・・。君だって困るでしょ?」


「・・・はい。それは困ります・・・。ですが・・・」


「じゃぁ大目に見て。俺の幸せのためでもあり皆の幸せのためでもある。」


「はぁぁぁ。強引そうな人だなとは思っていましたが・・・。ここまでとは・・・。でもなぜか・・・許せてしまいます。」


笑ってくれるシャロン。笑顔もものすごく美しい。


「神々って女性はものすごく美しいよね。何でなの??」


「わかりません。神の好みなんじゃないですか?ふふふふふ」


真面目な顔でそう答えて俺と2人で笑ってしまう。


「話は終わり?」


「ええ。もっとあったんですが、あなたと会ってそういう細かいことが吹っ飛んでしまいました。何ででしょう?」


「何かあればまた来てくれればいいと思うよ。君みたいに美しい人なら突然の訪問も不快じゃないし。」


顔を真っ赤にするシャロン。


「ま、まさか・・・私・・・口説かれてる?これ口説かれてる??」


「声に出てるけど・・・。」


「え??声・・・出てました??うそ・・・。」


顔を隠して下を向くシャロン。もしかしてシャロンはぬけているのか?


「男の前で真っ裸になっても恥ずかしそうじゃなかったのに今は恥ずかしいんだ・・・。面白いね。」


顔を上げて


「あなたは人族ですよ!!神々をからかってはダメです。神々は一応、崇高な存在なんですから!!」


仁王立ちになりながらも顔は真っ赤だ。美しい体を見上げる感じになってとても眺めがいい。


「はぁそれにしてもいいところだね。もしよかったらさ、向こうでも会わない??ミシュラとハウンとも面識あるんでしょ?」


「・・・はい。ありますけど・・・。ミシュラ様は私に関心がなく、しかも裏切り者です。ハウン様は自分勝手で非常に気性が荒く、少しでも癇に障ると攻撃してきます。まぁ戦闘になっても負けはしないと思いますが勝つこともないですからね・・・。できれば一緒は避けたいかなと・・・。」


細かくではないが昔のハウンは無茶苦茶だったと聞いてはいるけどそこまですごかったの??


「ここでならハウンの話を聞いても大丈夫かな?ハウンって・・・昔凄かったの??」


「昔??魔族大戦の話は知っていますか?あの頃はすごかったですよ。それからは目を怪我されて力の大半を失ったとかで見かけなくなりましたが・・・。」


「ゾルミスぶっ殺す事件だったっけ??」


「ええ。そんな名前ではないと思いますが・・・そんなかんじです。それは誰から??」


「え?ミシュラとハウンから。」


「本当ですか??お二人があなたに??」


「うん・・・。あれ??俺と話をしに来たってことはいろいろ知ってるわけじゃないの??」


「何の話です??恵さんと話をしたくてもあなたが一人の時間がなかなか無くて、その時間に私の手が空いているっていうのが今の瞬間だったんで・・・。もしかして・・・嵌められてます??」


嵌られる?誰に??なんで??


「嵌めるって・・・。嵌めるつもりはないよ。だからまだ誰も呼んでいないし。」


ものすごい不安そうな顔をするシャロン。何があるの??

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