俺達の世界で優雅に楽しく6
「地蔵が3つあるな・・・。」
マッキーの開口一番は俺のツボに入る。
「グフッ。偉い言われようだね。石像くらいならまだしも地蔵って・・・。」
3人の前で手を合わせていくマッキー。頭撫でないで・・・面白すぎるから。
「なぁ、聞いてくれよな〜。3人が何をして恵に怒られているかはなんとなく想像がつくけど・・・。恵の怒りを沈めるために私はここに来たんだな〜。」
「マッキー・・・その姿・・・どうしたの??」
レイが口を開く。全く違う姿でもマッキーと気づくんだ。
「恵に変身させてもらったのだ。マッキーのままじゃ面白いこと出来ないからな!!スクープになってしまう。」
「あっそ。」
レイがそっけなく冷たい返事をする。
「あっそって・・・。ひどいな・・・。じゃぁ恵の怒りを収めるのやめた!!」
その言葉にやっちゃんとハウンがレイに襲いかかる。
「この馬鹿レイが〜〜〜!!」
「レイのバカ〜〜〜!!」
「く・・・る・・・しぃ・・・いた・・・い・・・ギブ・・・。」
メリメリ音を立てているレイの体。やっちゃんに脚を背中側に反られてエビ反りになったレイの首にハウンがヘッドロックしている。ラウルにもこんな感じだったんだろう・・・。
「はい!!そこまで!!朝言ったこと忘れたのかな?」
俺の言葉に動きを止める3人。レイも全然大丈夫そうだな・・・。
「マッキーは俺の怒りを収めるって言うけどいい方法あるの?」
「ない。恵の言うことを聞くくらいかな?何でもするぞ?舐め回せばいいのか??にゃははははは。」
エロにつなげるところが3人と変わらない。ただ、マッキーは目の前に居る3人に比べて・・・違うな・・・ハウンを除くべきか?レイとやっちゃんに比べて人を思いやるところがしっかりある。
「俺はこの3人・・・ハウンはいいんだよね。向こうでやっちゃったのはラウルをいじめすぎたことだけだから。自分のお隣のアドバンテージを失ったんだから怒るのもわかる。でもね、レイとやっちゃんはどうなんだろ?変わる日が来るの??って感じかな??」
その言葉に眼を輝かせて立ち上がるハウン。目に見えて落ち込む2人。
ふらふら〜と俺の横に来て俺を見つめ続けるハウン、照れるから止めてください。
「2人はどうなの?変われそう?ラウルは頑張るって言ってたよ。君たちも変わるよね?人のことを考えるようになるよね?」
「「・・・はい」」
「マッキーに御礼言える?心配してきたんだよ?」
「え?面白がってきたんだけど・・・。」
マッキーが芋っぽいメガネの女の子なまま俺の椅子に腰掛けて足を組んで暴露する。俺の気持ちを考えてくれるかな??
「マッキーはどうにかしたくてきたんでしょ??」
「まぁ、そうだけどな。レイちんもやっちゃんも、ハウンも私の数少ない親友だからな!!皆で幸せでいたいんだよ。恵の愛を受けてな!!」
その言葉にウンウン言っている3人。
「俺と幸せになろうと思うならなんで俺の嫌なことをするのかな?俺はこれが嫌だってキッチリ言ってるつもりなんだけど。」
その言葉にシュンと小さくなるレイとやっちゃん。
「俺のこと気に食わないならパーティー解散してもいいよ。それぞれものすごく強いからソロでも行けるでしょ?」
その言葉に首を横に振る4人。
「神々のこともあるし、別々はダメだと思います。」
ハウンが真面目に答える。
「やられそう?そうは感じないんだけど・・・。」
「スキルにどのようなものがあるか未知の部分があります。ザンダースの時もそうでしたし・・・。戦闘力だけでは対応できないスキルもあるはずですから。恵様のものもそういう感じですし・・・。」
俺のスキルを例に出してきたか・・・。たしかに誰も抵抗できずに嵌るよね・・・。俺のスキルのようなものだと容易に捕まるってことか・・・。それは困るな。
ザンダースに関しては魔族の方々に任せているから、後で話を聞きに行かないと・・・。
「俺と一緒のほうがいい人!??」
4人が手を上げる。ちょっとかわいいな。
「じゃぁ、向こうに帰ったらお仕置きのコチョコチョロープね・・・。」
その言葉に顔を青くする3人。
「あ、ハウンはいいよ。厳重注意だから。」
その言葉に目の輝きを取り戻すハウン。絶望の淵に居るレイとやっちゃん。
「こちょこちょ機能は低下させて、エロい方に特化さえておいたからお楽しみに〜。ふふふっふ。」
「恵・・・。ものすごく顔がエロいぞ。」
「それなら私も使ってみたいのですが・・・。」
ハウンが真っ赤な顔で俺に頼んでくる。このお姉さん・・・ものすごく性に対する興味が深い。
「じゃぁ全員、俺の前でのたうち回ってもらおうかな?楽しそう〜。」
「「「「・・・はい」」」」
「その程度で済むなら・・・。」
マッキーの姿を元に戻してレイたち4人はわいわい楽しそうに話をしている。
俺はその横で机に向かい勉強をし始める。それから少し経って
「みんな〜〜〜!!ご飯食べていきなさ〜い!!」
どうやら夕食のようだ。下から母親が俺達に声をかけてくる。
「お兄ちゃ〜〜〜ん、ご飯だって!!降りよ〜。って、マッキー??」
「よ!!美久!!元気か??」
マッキーが美久に抱きついて頬擦りしている。マッキーは美久をものすごく可愛がる。なぜかはわからないが・・・。
「「「「「いただきます!!」」」」」
夕食をかなりの人数で食べることになる。今日は父親が残業のようでいない。男1女6というかなりの偏りで。そうなると俺の肩身はとても狭く感じる。女の子の話には入っていけない。象徴的すぎて俺には理解できていないからだ。俺は早々に食べ終わり、1人で風呂に向かう。
「よっこらしょ・・・。」
俺は湯船に浸かり一人の時間を楽しもうとする。その瞬間に・・・
「はぁぁ。俺に無断で時を止めたな・・・。」
溢れる湯船のお湯が床に落ちずに停まっている。俺は時間停止の影響を全く受けない。これは俺だけのことで他のレイも、やっちゃんも、ハウンも、マッキーも、俺の許可がないときは止まったままになる。
「もしかして全員でここに来るのか?」
そう思って身構えている俺に思いもよらないことが起きる。