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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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俺達の世界で優雅に楽しく2

「恵!!待たせたな!!ゴメンな!!何故か電話の後すぐに社長が突撃してきたんだな!!」


なにそれ??仕事の話をしに来たってこと??


「急遽仕事が入ったなら電話してくれればよかったのに。大丈夫なの??」


「いや・・・それが・・・嫌な予感したからだって・・・。」


マッキーの話に俺は肩を落とす。マッキーの所属する事務所の社長は俺との付き合いをというより繋がりを快く思っていない。というより完全アウトだとか・・・。


「マッキーはタブー侵してまで俺に会って大丈夫なの??」


「いけるだろ!!私をクビにするならやってくれっていうんだな!!私は今の仕事より断然恵を取るぞ!!にゃはははは!!」


周りの女性がキョロキョロし始める。


「今、マッキーの笑い声聞こえなかった??」


マッキーの『にゃはははは』に反応したようだ。


「マズい・・・恵・・・どうにか出来ないか??」


「デュランに頼んでみるよ。」


俺はデュランにマッキーと俺以外には別人に見えるようにお願いする。


「気のせいよ・・・。変に顔を隠している人もいないわけだし・・・。」


「気のせいだったのかな??」


どうやらごまかせたようだ。


「おい、恵どうなってる??大丈夫なのか??」


マッキーはキョロキョロして俺に聞いてくる。


「大丈夫だよ。俺以外にはマッキーの姿は別人になってる。背の高い芋っぽいメガネっ子にね・・・。今ならたとえ真っ裸でウロウロしても服をちゃんと着たその子に見えてるから大丈夫だよ。」


「おぉぉ!!なら脱いでいいか??街中を真っ裸なんて・・・プレイとして興奮するよな!!」


マッキーが顔を真っ赤にして興奮している。


「マッキーって結構な変態さんだよね?脱いでもいいけど・・・。できれば俺のために着飾ってくれるんだからその姿が嬉しいかな??裸はまた今度ということで。」


俺のセリフに


「そうだった!恵のために綺麗にしていたのだ!!・・・だからパンティだけ脱ぐな!」


脱ぐ格好をしようとするので慌てて止める。


「マッキー!!よく考えて!!今脱ぐ姿を見せるとさすがにその動きは見られるよ??変な人じゃない??ドーナツ屋でパンツ脱ぐ動きをしている人って・・・。」


「う〜〜〜ん・・・そうかな??」


そうです。


「じゃぁそれは後でするとして移動するか??な!な!!」


俺はそのまま引っ張られて店の外に連れて行かれる。


「ほらほら!早く行こう!にゃはははは!!」


マッキーの声までは変えていない。その笑い声を聞いて女の人が結構な頻度でキョロキョロしている。

それほどマッキーは人気があるんだろう。


俺達は腕を組んで例のお店『ちゃぷちゃぷアクアリウム』に到着する。この店はマッキーと俺の大好きなアナバスを始めとする熱帯魚、アクアリウムを作る上で必要な用品、水草、そして最近ではパルダリウムと呼ばれる森を切り取ったようなレイアウトをした物まで置いている。その中でも人気がある苔リウムは女性に人気があるみたいでお店の中も華やかになっている。


「恵!!見ろ!!でっかい切り株があるぞ??こんなでっかいの何に使うんだ??マジで凄いな!!」


「恵!!かっこいい岩があるぞ??庭に置いてはどうだ??」


「恵!!量り売りだって!!岩なんかでそんなことしたらえらい値段になりそうだな!!にゃはははは!!」


ものすごいハイテンションのマッキー。まだ店の入口にも到着していない。ここは駐車場兼販売スペースである。相当楽しそうだ。

店に入ってすぐ


「恵・・・ちょっと離れるぞ!!寂しいだろうけど我慢してくれよな??」


どこかに走っていく。店にある扉を開いて手を振っている。あぁ、お手洗いね・・・。


俺は入口近くに飾られている苔リウムを覗きこんでいるとマッキーがいきなり声をかけてくる。


「恵!!ほら!!これ持っててくれ・・・。」


丸まったハンカチのようなものを渡される。少し温かい・・・。


「これは??」


俺が広げようとするとものすごい勢いで止めに入ってくる。


「ちょっと!!ここで広げるのはナシだぞ??恥ずかしいだろ??私の身にもなってくれよ?広げなくてもわかるから!!ほらいでみ??」


俺が鼻に当ててクンクンするとマッキーが真っ赤になっている。


「マッキー・・・。わかった。有言実行のその精神をとても尊敬するよ・・・。」


真っ赤なままコクコク頷くマッキー。なんかすごく可愛い・・・。


「ほら・・・恵・・・カエルが居るぞ?あれ??小さいか?ヤドクガエルってこんなにでかいのか??」


俺は今まで本やネットの情報でしかヤドクガエルを見たことがなかったが・・・思った以上にデカイな・・・。こんなでかいカエルにショウジョウバエを与えるのか??そこそこのコオロギでも行けそうなのに・・・。


「でも綺麗だな・・・。恵は飼いたくはないか?私が全額出すぞ?」


マッキーが俺に飼育を勧める。


「いや・・・女の子にお金を出してもらうのもな・・・。」


俺達はカエルの入ったパルダリウムに食いついてみて会話をしている。それをチラチラ横目で店員が見ながら話を盗み聞いているように感じる。


「マッキー飼わないの??全額出すって言うなら自分で飼育してみたら?」


「私はほら・・・全国飛び回るだろ?事務所の近くに1人で住んでいるから、世話がな・・・。餌を抜くとすぐ死ぬタイプの生き物は飼えないんだな・・・。飼いたくても・・・。」


「マッキーは飼いたいの??」


「モチのろんだな。こんな美しい生物・・・。私のためだけに存在しているようなもんだろ?」


その言葉に横でカエルの世話している店員が噴く。


「おま・・・失礼なやつだな・・・。」


マッキーが店員を睨んでいるが、今の姿は芋っぽいメガネっ子だ。噴かれて当然の台詞だったと思う。


「飼わない!!店員がむかつくから!!」


プイッと横を向いて俺の腕を引っ張って移動する。

店員が頭を下げて俺に謝っているが俺にではなくマッキーに謝ってくれ。


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