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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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驚愕の事実

「危うく、行き違いでしたね〜。」


ミシュラの笑顔で俺はほっこりしているが、城の中から魔族の方々が飛び出てきてクレーター状になった中庭を修理し始める。


「ミシュラ様・・・着地はもう少しお静かにお願いいたします。」


大臣に扮する魔族の方がミシュラの前に来て物申している。


「ごめんなさいね。いつも修理ばかりで・・・。」


「ジュエルのことは私が何とかするとして、他の方々はどうします?」


何事もなかったように話をし始めるミシュラにレイが


「お母様・・・出て行く前の続きのように話し始めないでください。それに地の神々はお母様と同等の力を持っている可能性があるというのであれば、なおどうにかしてもらおうと思いません。お母様には小さい赤ちゃんがいるんですよ?もしものことがあればどうするんですか!!?」


レイが真剣に心配している。


「クルク・・・本当に私と同等なの?」


「ミシュラ様の本気を見たことのない私が言うのも変ですがレイ様や弥生様、ハウン様と戦っている数値と比べるとそれに近いものを持っています。」


「え??アレの??じゃぁ大したことないわね・・・。」


何度か見たことあるがアレと同等というのであれば相当やばいだろう。そう思っていたらどうやらまだ本気ではないらしい。本気になったらどうなるんだろう??


「ミシュラはいつもの女性陣の特訓の時・・・あれでどれくらいの力を出しているの??」


「う〜〜〜ん・・・どうなんでしょう〜〜〜?どれくらいセーブしているか、私にもわかりませんね〜。だってほら・・・こういうの着けてるじゃないですか??」


体中にまとわりつく術式を袖をまくって見せる。


「ミシュラ・・・それって・・・呪いでしょ??」


ハウンが顔をしかめながらミシュラに聞く。


「ええ。この世界に来てずっとつけています。ないと大変なことになりますからね〜。」


「誰にそれを着けられたの??」


「それは秘密!と言いたいですけど、こんなものを私に付ける人なんて1人くらいしか居ないじゃないですか?」


あぁ、神が着けたんだな。


「それは自分で解くことができるの??」


「出来ますよ。一応神は私に解くときの鍵を渡してくれていますから。あ!いっちゃった!!皆の記憶を消さないとね〜〜。」


「ちょ!!拳握りながら近づかないでよ!!」


ハウンがとっさに後ろに飛び退く。


「ほんと、からかい甲斐のある子ね〜。ほほほほほほほ」


「どこまでが本気で、どこまでが冗談なのかわかりにくい顔なんだからやめてよね!!」


ハウンがものすごく怒っているが腰が引けている姿なのがすごく面白い。


ミシュラは基本笑顔で過ごしている。目の中が笑っている時と全く笑っていない時でオーラに違いがあるから馴れると気づく。だが大半の者は目が笑っていない時のオーラに当たると体の芯から震えて来るのでどのような状況なのかわからず恐慌に陥ってしまう。ちょっとでも怒ると野生生物はもちろん魔物も周囲一帯から姿を消すほどだ。


「恵さん・・・なにか私について変なこと思っていませんよね?」


俺の心の中が見えるのかというくらい図星を付いて来る。これはカンなのか??


「いやいや、何も思っていないけど、ハウンをあまりいじめてやらないでよ。ハウンはミシュラが怖いんだから。」


「うそ〜〜!!嘘と言って〜〜〜〜!!!」


ハウンを追っかけるミシュラ。だがハウンは全力疾走して逃げていく。仲がいいのか悪いのかわからないな・・・。


「ミシュラお願いだから追っかけてこないで〜〜!!」


「ほほほほほほほ〜〜。捕まえたら抱きしめて差し上げますわ〜〜〜」


「いっっや〜〜〜〜〜〜!!!」


元最古の神々の鬼ごっこが横で行われているが放置しておこう・・・。




「アッシュ。これからどうする?地の神々を見つけるのはたやすいと思うけど、準備なく強いやつに挑むっていうのもな〜。」


俺が考え込んでいると


「こいつも特訓に参加させてある程度強くすれば??」


レイがミシュラに降ろされてそのまま地面に座り込んでいるアッシュに指差して言う。


「お前、魔族だろ??神々に指差すな!!というより他人に向かって指差すな!!」


至極まっとうなことを言っているが最初の言葉に少し差別的なものを感じてしまう。


「まぁ、アッシュは弱いもんね・・・。今でどのくらいのレベルなの???」


「え??女性にレベル聞くの?ありえないんだけど??」


アッシュが俺にそう言うと


「メグミってね、必ずそうやって聞くんだよ。失礼だよね〜。」


あれ???もしかしてこの世界って・・・男が女性にレベルを聞いてはいけないのか??俺達の世界で言う


『女性に年齢と体重の話はしない、聞かない。』


と同じレベルなのか??


「あの〜〜〜。一つ聞きたいんですけど・・・。」


「レベルはダメだからね!!」


「はい。そこです。もしかして・・・この世界って男が女性にレベルを聞いちゃダメなんですか??」


「恵くん、やっと気づいたの??」


周りを見渡すと俺のことをアホな子を見るような目で女性の方々が見ている。

この国の重鎮に姿を変えている魔族の方々までも・・・。


「あ、いや、その・・・。じゃぁなんで最初に言ってくれなかったの??俺・・・結構な人にそれやってきたけど??」


「あれでしょ??自分より弱くてどうしようもない奴に聞くのはアリなのよ。敵をやっつけて奴隷にするときなんかは。使える使えないを判断する材料だし。恵くんの場合それとは違うところでも聞くでしょ??会ってすぐとか・・・。あれはものすごく失礼よ?」


「だからなんで注意しないの??今になってこんなディスり方するの??その習慣知ってたら聞かないじゃない??さすがの俺も!!」


「あ!!なんか逆ギレしてる!!じゃぁ今まで男が女性にレベル聞く場面に出くわしたことある??」


「ないよ!!というより男の知り合い少ないでしょ??」


「いっぱい居るじゃない!!ジル、レイリー、お父様、マギーだって!!ってあれ??これだけ??いやいや、浅田だっているし、観月だって仲間だっているじゃない??」


「それだけだよ??その少ない人数で女性に出会ってレベルを聞くっていう場面がないでしょ?」


「「「うわ!逆ギレ」」」


皆が俺を非難する顔で見る。


「あぁ!!もういいや!!俺は女性全員にレベル聞く!!聞いて教えてくれない時はデュランに頼んでおでこにかいてもらう!!よし!そうしよう!!デュラン!!」


「「「やめて〜〜〜〜!!」」」


レイ、やっちゃん、メイリーンが俺の口を押さえに飛びかかってくる。


「邪魔す・・・モガモガ・・・」


さすがに3人の一斉攻撃には反応できずに俺は猿轡をされて話すことも、縛られて身動きも取れなくなる。


「何でもお願いでどうにかしようというのをやめてほしいわ・・・。」


「ほんと、なんでこんな危険人物にこんな恐ろしいスキルを使えるようにしたんだろ?」


「私は・・・なにもいいません・・・。」


こいつら・・・自分のことを棚に上げて好き勝手言いやがって・・・。特にレイ・・・君にだけは言われたくない・・・。

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