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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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人に

抜け殻にようになってしまったザンダースの父親。その横で涙を流すザンダース。

かける言葉がない。家族を失うという悲しみ、苦しみは俺が一番味わいたくないものだ。


「で、そこのお前らはこんなことしでかした理由くらいは言えるよな??」


目の前で縛られて身動き出来ずにいるヴァンパイアを睨んで言う。


「皇帝陛下!!この下郎が我々に危害を加えています!この国を支え、繁栄させてきた我々をこのような姿にして・・・。どうか厳罰を!!」


皇帝に向かってなにか言っている馬鹿に


「皇帝はお前たちなんか知らないだってさ。で、理由は??何体か死んでから話す??傷めつけられてから話す?どっちでもいいよ。」


「恵くん・・・穏便な奴がないわよ?選択肢が少なすぎるわ。」


やっちゃんが俺にそう言ってくるが選択肢ね・・・。


「じゃぁ、黙り決め込んで戦って死ぬ??食われて死ぬ?別に真相なんか知らなくてもいいんだよ。お前たちはすごくむかつく。だから痛めつけて死なせてくれと言うまで苦しめてから殺す。それが嫌ならさっさと何かしら話をして楽に死ね。」


「生き残れる選択肢はないの??」


ハウンが聞くけどあるわけがない。


「じゃぁ俺に勝てたら生き残れる。で、誰が俺と戦う?」


「縛って上から偉そうに。人族ごときが調子に乗るな。解いたならいくらでも相手してくれるわ。」


「ダリア・・・そいつを解け。」


ダリアが駆け足で俺が指した男の後ろに周り、縄を解く。


「ダリア??」


ダリアを見てその男は驚いた顔をする。


「何だ??知り合いか??ダリア。」


ダリアに聞くと少し頷く。


「貴様!!なぜ人族の言うことを聞いている??プライドをどこかに落としたのか??」


襟を掴んでダリアに凄んでいる。


「放せ!服が乱れる。恵様は強いんだよ。私じゃどうにもならないし、あの方と一緒にいるほうが楽しい。お前にはわからないだろうが、ここが私の居場所なんだよ。さっさとやられてこい。死にかけたら私が食ってやるから。」


ダリアは俺の側に歩いてくる。


「じゃぁ、やりますか??武器いるか?」


「いらんわ!」


俺に飛びかかってくるが蹴りを食らって顎から下がなくなる。


「グゴジバ・・・」


ない顎を押さえて何か言っているが俺は気にしない。後ろに周り手刀で方から横腹に向けて袈裟懸けに切る。


「がぁぁぁぁ!!」


再生しようとする体を引き離そうと俺は頭部のない体を蹴り飛ばす。運の悪い奴がそれにあたってミンチになっている。


「あ!わりぃ。」


俺はちょっと謝ってみるが多分聞こえていないだろう。


「で、俺とまだ戦う??それとも話をする??」


「話すからもう止めてくれ・・・。」


「ダメ!!お前は見せしめだから、このままミンチになりなさい。」


俺は何ども踏み潰して再生できないようにする。


「さて、次は誰が相手してくれるかな??自信のある奴はドンドン声を出してね。」


俺の言葉に誰も声を発しない。


「話をしないならドンドン縄を解いていってもらうよ。ダリア・・・次は誰にしよう?」


ランダムに選び、選んだ男の後ろに立つダリア。


「待ってくれ!!お前はミューアスの魔人ダリアだろ??俺達は仲間だろ??何でそいつの言うことを聞く??」


「種族が一緒なだけで私はお前たちを仲間と思っていないんだけど?」


「お前は根城があるからいいかもしれないが、俺達はないんだ!!だからこの国を根城にしようとしてただけなんだ!!お前だってあの城を人から奪ったんだろ??やっていることは一緒じゃないか??」


「根城?あぁ〜弥生様にあげたっけ?今は恵様の側が私の居場所なんだ。だから恵様がやれということは喜んでやる。お前を殺せと言われたら喜んで殺すよ。というよりなぜお前たちは相手の強さを見ない??それさえ知ってしまえば逆らうことをやめるだろう?」


「ば!!化物!!」


その言葉を聞いてダリアが1体のヴァンパイアを踏み殺す。


「失礼だな〜。レディに向かって〜。」


周りのヴァンパイアたちは沈黙する。どう足掻いてもどうにもならない存在が自分たちの前にこれでもかというくらい存在するからだろう。


「何でも話します・・・。どうか・・・殺さないで下さい。」


「なんで??お前ら魔物だろ??」


「そうですが・・・元は人族です。ですから・・・どうか・・・」


「え?人から魔物になるの??」


「ええ、なるわよ。ウィルスとか菌とかで感染して。ほら、ダリアも獣人でしょ?」


そう言えば、そんな話してたな〜。その時はノートどうなるの??ソコの方が気になるんだけど・・・。


「ダリア・・・ノートは?」


「それは・・・燃えてなくなります。」


ものすごく顔色が悪くなるダリア。嫌なことを思い出させてしまったようだ。


「ダリアはヴァンパイアになったのが嫌とかある?」


「はい・・・。あります。あの・・・ノートが燃えた日のことは今でも覚えていますから。」


『デュラン・・・魔物になった人族を人族に戻せる?』


『戻すのか?戻せるが・・・今の強さを大半失うこともあるぞ。それは戻してみないとわからない。』


『その後に強さを戻してくれっていう願いはダメなの?』


『その願い・・・。叶えることはできるぞ。』


『問題ないね?』


『問題ないな・・・。』


「ダリアは・・・獣人に戻りたい??」


「え??」


ものすごい驚いた顔をしている。


「戻れるんですか??」


「うん、でもね。強さを失う可能性がないとは言えないけど。どうする?」


「強くないと側に置いてもらえないんですよね??なら・・・。」


泣きそうな顔で俺を見ている。


「俺の求めるのは身体的な強さもあるけど心の強さもあるんだよ?弱くなったからって捨てたりしないから。」


涙をボロボロ流すダリア。


「戻りたい!!あの頃と同じように色んな所を行き来して見て回りたい!!」


「じゃぁ戻るといいよ。」


俺は願いでダリアを人族に戻す。

一番恐れていたのは長く生きているからいきなり寿命が尽きて死ぬこと。でもそれも杞憂に終わる。


「??あの・・・。力がみなぎるんですけど・・・。どうして??」


ダリアの体が輝き出す。

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