表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
346/520

欲望の神々

「力も戻ったぞ!!ん??」


欲望の神々と思われる男は俺達に目をやる。


「この感じ・・・。ここにあの男の匂いがするものが居る・・・。」


レイを睨みつける欲望の神々らしい男。


「お父様ごときに殺される塵が何睨んでるのよ?気持ち悪い目でこっちを見るな。」


ハエを払うように手を動かすレイ。それを見たその男は


「愚かな・・・最強の神々である私を塵と言うなんて・・・。物事を知らぬ愚かな娘だ。所詮臭い魔族の子種か。」


その言葉にレイが少し怒りの表情を見せる。


「雑魚に何言われても何も感じませ〜ん。」


強がっているがこめかみにすっごい血管浮いてるよ。


「恵くん・・・。あいつ・・・レベルが凄いわよ。なんで??」


「うん、俺もそう思ってた。結構な高レベルだよね。」


「ん?私のレベルを見てもその程度の感想しか持てないのか?もっと驚いてもいいんだぞ??」


胸を張っているその男を見てちょっと馬鹿だなと思ってしまう。


「へ〜。レベルが2万ちょいか・・・。凄いな。で、さっきまで死んでいた神々もどきが何でそんなにレベル高いの?」


普通に聞き返すレイ。2万でも驚かないんだ・・・。あなたのレベルが相当気になるんですけど・・・。


「私は長年、世界各地でどす黒い欲望を持つものから力を奪い、蓄えてきたのだ。それを糧にレベルをあげていたわけだよ。普通に神々やってる時とは大違いの効率の良さ。逆らう愚かな神々からも力を奪って最強の座を手にしてみせる!!あのミシュラもこの手で殺して犯してやるわ!!」


「ははははは、お母様を殺すだって。あの程度で??笑えるよね、メグミ!!あれ??メグミ???」


レイが俺の顔を見て後ろに飛び退く。その行動を見てやっちゃんやハウン、メイリーンが俺の急変した気配を察知してレイと同じように後ろに飛び退いた。


「恵くん?どうしたの??殺気だだ漏れよ。」


「恵様!!相手は神々。レベルも高いです!!落ち着いてください!!戦って勝てるかどうか・・・」


「恵様!!押さえてください!!鳥肌が止まりません!!」


「メグミ・・・やる気??アイツを1人でヤル気??」


「皆下がってて。俺はあいつを1人で相手するから。あんなこと言われて笑ってられない。」


「愚かな人族の塵よ。貴様の相手なんぞしているじか・・・」


俺はそのゴミの言葉を聞くまもなく斬りかかる。


「お前のその力の大半は俺のものだろ?それでミシュラを殺す??犯す??ないんだよ!!」


剣が空を切ったと同時に俺はそのゴミに拳の弾幕をお見舞いする。

塵は回避するつもりでいたみたいだが、俺の素手での攻撃を予想できなかったみたいで回避しそこねて最初の1発目に当たってしまう。その瞬間に俺は空間にそのゴミごと移動。塵は永遠とも呼ばれる時間、俺に殴られ続ける。


どれくらいの時が流れただろう。俺は時の流れのない空間で切れることのないスタミナと魔力を持って欲望の神々を殴り倒す。黒い霧なら当たりもしないだろうが実体を持った瞬間から俺の敵ではないんだよ。


「ゴバァ、馬鹿な・・・人族ごときに・・・。」


「早く元にもどれ。また殴り続けてやる。幸いここは時の流れがないから向こうに戻っても1秒も進んでいない。俺はいくらでも相手してやる。ホラ戻れ、さっさと戻れ。お前が生き返ったことを後悔して、生まれたことも後悔して、殺してくれと懇願してもまだ殴り続けてやる。さっさと戻れ。5億年でも100億年でも殴り続けてやる。さっさと戻れ。」


その言葉を何度吐いたことだろう。俺の服は拳を繰り出すときの摩擦でボロボロになっている。ワイルドだろうな服装になっている。


「勘弁してください。お願いです。ゆるし・・・」


俺はまた殴り続ける。怒りが収まらないから。


「さすがに強いな。さすが神々だ。さすが2万を超えるレベルだ。いや〜凄いな〜。褒めてやったんだ。早く元にもどれ。」


「止めてください。謝ります。す・・・」


それでもずっと殴り続ける。どれくらいの時を過ごしたのかもわからないくらい殴り続けた。

そして気がつくとそいつは全く話さなくなり、パラパラと崩れ始める。


『デュラン!!こいつを元に戻せ!!今すぐ!!』


『主殿・・・。あなたは永遠に近い時を過ごせるが、この神々はそういうものではない。寿命が来た者は戻せない。生き返らせることが出来ないんだ。』


『デュラン。俺はこいつをどれだけの時間殴り続けた?』


『それを知ってどうする?』


『気が晴れるかどうかが決まってくる。』


『わかった・・・。地球時間でいいか??』


『ああ。』


『36億4561年と21日だ。』


『だいぶ頑張ったな・・・。』


『あぁ。主殿が声をかけるまで我も止まっていたからな。ホント助かったぞ。』


「じゃぁ帰るか。」


俺は空間から出る。


「メグミ!!もう?」


「こっちはもうだろうね。あっちは36億年経ってたんだけど。」


俺の言葉に驚くかと思ったら。


「またまた〜。そんなアホなことはどうでもいいのよ。で、神々は?」


「塵になって消えたよ。神々の寿命は37億年はないみたい。」


「それ・・・本気で言ってるの??」


「あぁ、本気だよ。俺はそんなに長く感じなかったけどね。怒りで。」


やっと俺の言葉を信じたみたいだ。


「生まれたことを後悔する程ずっと殴り続けてやりました。ちょっと気が晴れたかな〜?」


俺の笑みに


「恵様・・・怖い・・・。」


ハウンがブルブル震えている。


「2万程度は雑魚だと感じたけど、俺っておかしいの??」


「2万を雑魚〜?メグミはおかしいよ。マジで!!」


「あいつの2万のレベルを得た大半が俺だったからね。後始末は自分でしないと・・・。」


俺の願いを叶える行為で膨らんだ欲望の神々。そのせいでミシュラを危険な目に合わせるところだった・・・。

あ!あの程度・・・ミシュラなら瞬殺か・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ