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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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メイリーン倒れる

シュムに説明する。


「恵様を拉致した者で重要な者を高得点としたゲームをやっているというのですね?」


シュムは簡単な説明で理解してくれる。


「高得点は誰かな??」


俺の問いに


「この国の大臣ですね・・・。」


「皇帝は??」


「私達の傀儡と化しています。それほど重要ではないと思いますよ。」


「大臣は男?」


「いえ、女性です。しかも魔女です。」


「ヴァンパイアではないの?」


「違います。その下につくのがヴァンパイアであって、彼女自体は・・・人なのかも不明です。」


ふ〜〜〜ん、まぁ人の下では働かないて言い切ってた奴もいたもんね。

魔女か・・・。綺麗な人かな??

俺がそう考えていると


「魔女と聞いて少し顔が緩む当たりが変態だよね〜。」


レイが俺の顔を覗き込みながら笑う。


「どれだけ相手になればいいのかしら??エロの塊だものね。」


やっちゃんが俺をエロの塊と言いやがった。


「別にしたくないならしないけどね。接触禁止のやっちゃんはもう3ヶ月追加でも大丈夫だよね?」


「な!!!じゃぁ、マッキーは何で接触しているのに、お咎め無しなのよ!!」


「あの子・・・懲りないだけだよ。」


「じゃぁ私も懲りませ〜ん!」


「やっちゃんはダメ。そういうキャラじゃないから。」


「ただの依怙贔屓じゃない・・・。」


むくれて黙ってしまう。


「あの・・・リムの話が有耶無耶に・・・。助けてくださらないんですか??」


「ダリアが食うって言ってるからね。そこを止めるとダリアが可哀相。あ!!そうだ!!君もゲームに参加しなよ!!景品でリムといえば助かるんじゃない??捕まえなくても貢献さえすればあり得る話だと思うけど?」


そう伝えると


「はい!!全員を全力で紹介します!!」


リムという女のためにこの国のすべてのヴァンパイアと黒幕を売ると言ってしまうこの女・・・侮れない。まぁそれくらい大事ってことだろうね。


「じゃぁ、次々行きますか??次は??」


ドンドン捕まえていく俺達。捕まえて虫かごに入れることができる条件は至ってシンプル。


倒した奴が虫かごに入れる。


そうして最後に我々はいっそう豪華な部屋の前に立っている。


「ここにこの国の大臣がいます。お気をつけて・・・。私じゃどうにもなりません。」


コンコン


「こんにちは〜??」


「こんばんはでしょ?」


やっちゃんが小さいこだわりを見せる。


「俺・・・ディナー食ってないもん。」


「嘘!!??晩御飯抜き??かわいそ〜。」


レイが俺になでなでしてくる。そして・・・缶コーヒーとあんぱんを渡してくれる。何?このチョイス・・・。


俺はもぐもぐ食べながら部屋を歩いていると


「緊張感も何もないんですね・・・。」


シュムがあきれ果てている。


「恵様っていつもこんな感じよ。狼狽したり焦ったりしてオロオロしているところはそんなに見ないわ。」


ハウンが俺にくっついたままシュムに言っている。


「それは強いからか?」


「昔からこんな感じだと思うよ。エロい顔以外表に出さない。」


褒めていると取ればいいのだろうか??それとも絶賛ディスられ中なのだろうか?と言ってもレイとは知り合って3年も経ってないだろう?

緊張感のない問答を続けていると


「私の部屋に無断で入ってくるとは、人としてどうなんだろうね〜。」


「シュム・・・この人がそう??」


「はい・・・。とても立っていられません・・・。恐怖しかないです。」


「シュム・・・快くこの国に住まわせてやってたのに恩を仇で返す愚か者め。その場で朽ちはてるが良い。」


その一言でシュムの体がブスブスと音を立てた崩れ始める。


「いや〜〜〜!!」


俺はその状態を見てすぐさま虫かごに収容する。これで多分・・・死にはしないだろう。


「貴様が恵という愚かな皇帝か??他の国に入って捕まり自国民に迷惑をかける愚か者。」


「恵?同じ名前なだけで皇帝はいると思うぞ。ちゃんと連絡してみれば?小物のあんたにできればだけど。」


俺は少し嫌な言い方をしてみる。普通ならカチンと来ているはず。


「ははははは、愚か者は所詮愚か者。その国にいるものは影武者だろう?話してもすぐにわかる。人の皮を被った魔物だとな。」


「愚か者に愚か者って連発されると腹が立つわね。」


「人を小馬鹿にするときに愚か者っていう単語しか知らないんだよ。」


「小物臭さが出てこないように大物ぶってあそこにいるけどきっと膝はガクブルしているわよ。」


皆がちょっとずつ相手を馬鹿にし始める。その隙に


バスッ!!


メイリーンがその人物を斬り殺してします。


「あれ??この程度であたってしまうんですか??」


袈裟懸けに斬られ、絶命しているようにしか見えない。


「あのさ・・・メイリーン・・・ちゃんと相手の強さを見た??俺達は俺達より強いやつに出会えるほどもう弱くないんだよ。メイリーンはまだ戦闘し始めてそれほど経っていないと思うけど、それでも真の勇者でしかもミシュラに鍛えられてるでしょ??それはね・・・この世界でももう・・・化物ってことなんだよ?自覚してる??」


少しずつ灰のような状態で消えていくさっきまでこの部屋にいた主。


「あれは・・・ヴァンパイアだね。影武者ってことだな・・・。」


メイリーンに黒い霧がつきまとう。


「なにこれ??きゃ!!」


慌ててジタバタするが霧は一向にメイリーンから離れない。


「愚かな娘・・・。私の新しい器として、素晴らしいものが手に入った。ふふふふふ」


黒い霧のようなものが話す。


「メイリーン!!」


俺が心配していると


「真の勇者よ。状態異常にならないわよ。魅了も、傀儡も、侵食も効かないはずよ。」


「愚か者め!!私はこの者の体を頂くのだ。」


「メイリーンだけをここに戻してくれ。」


願いで俺の脇にメイリーンが戻ってくる。


「あ、ありがとうございます。」


「なに??馬鹿な!!私の体が・・・。」


「お前・・・その感じ俺は知っているぞ。以前に出会ったよな。あまりにワケのわからないことを言うから殴って始末したけど・・・。」


「私の仲間を知っている??馬鹿な!出逢えば食われて死ぬだけのはず。助かるわけがないのだ。」


霧のくせに良く舌の回るやつだ。


「ハウン。あいつ、闇だから照らしてあげてよ。うんと強い光で。」


俺がお願いするとハウンは体を強く発光させる。


「やめ・・・・・・・」


その光が部屋を強く照らし続けること数秒。霧が散って消えてしまっている。


「あぁぁ、真相わからずだね。どうする?」


「シュム〜??」


俺が虫かごからシュムを出すとシュムはヘソの当たりまで崩れて死にかけていた。


「これは・・・回復魔法でどうにかなるの??」


魔法をかけてもボロボロ細かく崩れていくシュム。


「治らないの??じゃぁ・・・」


俺はいつものようにデュランにお願いする。快くいつもの件を聞かせてくれる。


すると、シュムの体が元に戻り始める。


「?なぜ??核を破壊されたのに・・・。元に戻ってる??」


「恵様に感謝しなさいよ。恵様じゃなかったら死んでたんだからね〜。」


メイリーンはシュムの頭を鷲掴みにする。鷲掴みにする意味が俺にはわからないけど。


「ダリア・・・この子に頭を放すように言ってくれない??」


メリメリ音を立てるシュムの頭。なぜそこまで掴むのかがわからない。


「メイリーンさん。放してあげてくれないかな??何で掴んでいるかも言ってあげて欲しいかな?」


「正体も知らない奴に付き従うような馬鹿にちょっと教育を・・・。」


乗っ取られそうになってすごくムカついているんだね。


「それはメイリーンの驕りだと思うよ〜」


レイがシュムの頭を掴むメイリーンに同じようにアイアン・クローしている。


「ぎゃぁぁぁ!!放してください〜〜〜。放してください〜〜。恵様〜〜助けて〜〜!!」


マキマキメリメリ音を立てるメイリーンのこめかみ。レイの握力で全力で握られれば真の勇者の防御力でもそうなるんだね・・・。レイの右手を必死に振りほどこうとするメイリーンを余所に、ハウンとやっちゃんは落とされて座り込んでいるシュムを引っ張って起こしてあげている。


「死ななくてよかったわ。体どうもない?」


優しい声掛けに


「ハイ・・・お姉様・・・。」


目を輝かせてハートマークが出ている。百合の世界の広がりを示すものなのかな?

俺はそんな妄想をしながらニヤニヤしてレイのほうを見ると・・・


「レイ・・・。ちょっとやり過ぎ。」


メイリーンが泡を吹いて、白目になってだら〜〜んと脱力していた。


「ちょっと!!!この程度で??」


揺さぶるレイ。力なく首がガクンガクンしているメイリーン。

この程度って・・・。腕から筋肉の筋と血管が浮いてたじゃない??相当な力入れてたでしょ??

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