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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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魔物っ娘たちの訓練へ。

俺は今回使った空間を俺の館の一つの部屋としてここに住んでいるものなら誰でもいつでも使えるようにする。戦う相手を決めればいい経験値稼ぎになる。普通なら魔物を殺してその魔素と生体エネルギーを奪って身体を強化していくものなんだけどそれだと誰かが死なないといけない。

だがここではそんなことをしなくても強くなれる。だから先生を1人もしくは複数選んでずっと戦闘訓練をし続ければいい。


「魔物っ娘たちは誰を先生に選ぶ?」


俺の言葉に全員が俺を選ぶ。


「俺でいいの??そんなに強くないよ。」


「構いません。むしろあまりにも強い人だと訓練とわかっていても怖いです。」


俺は怖くないんだ。


「俺は怖くないの?」


「はい。レイ様や弥生様に比べれば怖いというものはありません。あの方々はたまに凄い殺気をはらんでらっしゃる時があるので・・・。」


「「な!!」」


ラウルの密告にレイとやっちゃんが驚く。


「そんなこと言わないでよね!!まるで私達が殺しにかかってるみたいに聞こえるじゃない!!」


やっちゃんが反論するが魔物っ娘達はそう感じているんだから仕方ない。


「じゃぁ、ちょっと皆と行ってくるわ。」


「エロいことしてたら怒るからね。」


レイが釘をさすがそんな馬鹿はここに居ないだろ。


「「「ギクッ」」」


何故か数名が飛び上がる。


「変なこと考えないほうがいいよ。俺も真面目にやるからさ。あそこは死なないからマジで殺しにかかるよ。」


笑顔で言うと皆ビビって震えだした。


参加者は


ラウル

カミーラ

ダリア

シレン

イーライ


「まずは先に言っておくね。俺は本気でかかっていくから死んだら床に転がっといてね。そうすれば勝手に全快して気付されるから。嫌でも目覚めるから失神したふりは効かない。それにみんな俺の全力見たことないでしょ?ラウルとかカミーラなんか俺の弱い頃しか知らないだろうし。」


そういうとイーライとシレンが驚く。


「おまえ、弱い時あったのか??」


「あるに決まってるだろ。レベル1からスタートしてるんだから。」


「お前レベルないじゃないか??」


「1年位前まではあったんだよ。それに2年前はレベル1だったからな。スライムにも殺されたし、よくレイとやっちゃんの喧嘩に巻き込まれて死んでいたな〜。」


懐かしそうに遠くを見て思い出していると


「スライムって・・・あれ魔物じゃないだろ?」


「魔物じゃないの?あれ何??」


「塵だな。」


その言葉にカミーラが凄いオーラを発し始める。


「塵??私から見ればあんたのほうが塵だけど?」


すっごい険悪なムードが漂い始める。


イーライとカミーラが睨み合っている。


「殺り合うなら扉の向こうでね。そこでなら俺は何も言わないから。あぁ、ここ、喧嘩するにも丁度いいな。」


俺ののんきな反応にラウルが呆れている。


「あの皆さん、早くお部屋に入りましょう。ここで始めると館が壊れますから。」


「あぁ??外野は黙ってろ!」


その一言でラウルがキレる。ラウルってキレるんだ・・・。


「あぁ??とはなんですか??新参者のくせに。恵様が甘い顔しているからってつけあがるんじゃないですよ?」


ラウルはイーライを触手で払ってふっ飛ばし、部屋に押し込む。


「ゴハァッ!!貴様!!」


イーライは吐血しながらも着地してラウルに飛びかかる。その接触する瞬間にラウルが元の大きさに戻る。


「チビが粋がるな。恵様に免じて今まで生かしておいたのだ。ここでは遠慮などいらぬとおっしゃっていた。貴様は前から目障りだ。」


あぁ、なんか思うところがいろいろあったみたい。魔物っ娘たちが大バトルを開始し始める。


なんか俺・・・ものすごい置いてけぼりなんだけど・・・。


最大級ではないにしても相当なサイズになっているラウルに


「でかけりゃいいってもんじゃないだろ!!格好の的なんだよ!!」


槍術で攻撃し続ける。それを触手で全ていなしてイーライに触手を叩きつけ始める。


「大きな的にも当てることが出来・・・」


話の途中でラウルが吹っ飛ぶ。


「ラウル!!このチビは私に文句言ってきたのよ。まずは私がやるべきでしょう??」


カミーラが大きな球体を飛ばしてラウルに当てたようだ。


「カミーラあぁぁぁ!!貴様〜!!殺す!!」


ラウルとカミーラが取っ組み合いをし始めた。デカイ身体でドタバタやり始める。

それに巻き込まれてダリアが死んでいる・・・。


「おい、ダリア・・・気を抜くなよ。死ぬぞ?」


シレンが横に立ってダリアを起こそうとする。


「死んでいるなら起こしちゃダメだぞ。そのまま床に転がしておかないと目が覚めないから。」


俺の注意を聞いていなかったのか??


「じゃぁ、誰が私の相手をするんだ??ダリアが居ないと相手が居ないんだけど?」


「俺が相手してやるよ。ダリアが起きたら一緒にかかってきなさい。で、問題のイーライはどうなってる??」


俺がキョロキョロしてイーライを探すがどこにも居ない。


「カミーラに食われたみたいだが。あれは大丈夫なのか??」


「あれはどうなんだろうな?床に居ないから目覚めないな。おい!!カミーラ!!食うのは反則だ。復活できないから・・・」


あれは聞いていないな。もう頭に血が上って周りがとか、訓練がとか、どうでも良くなっているって感じ。


「仕方ないな・・・。」


俺はカミーラとラウルを攻撃する。素手ではなく剣を持って。


「ぎゃぁぁ!」


ラウルの人型とクジラ型の部分が切断されて床に大量の血を流しながら転がる。

それを見てカミーラが正気の戻る。


「え??嘘!!恵様が??」


「話聞かない奴は殺して冷静になってもらう。君もね。」


「何を言っているの??私は物理攻撃がまった・・・」


俺は火炎をまとった剣でカミーラを細切れに切り刻む。


「ギャァァァ!!まさか・・・魔法剣??いつの間に・・・」


細切れになった肉片に燃え移った炎は消えることなく肉を焦がし続ける。ちょっといい匂いが・・・。


そして10秒ほど・・・。ラウルとカミーラが目覚める。


「あのさ・・・。俺の話聞けないの??俺の本気をみたいってことだよね??ミシュラみたいに無茶苦茶じゃないけどそこそこやるよ?いや、いや、やろう!!見せてやろうじゃない!!」


その言葉と同時に俺は気合を入れる。


「こんなもんかな??全員かかってきなさい。皆殺しにし続けてあげるから・・・。」


その場にいる魔物っ娘たちは震えだす。俺の戦闘形態を見たことがなかったようだ。


「ビビってないで頑張ってね。俺は称号が認める狂戦士だから。こうなったら俺が正気に戻るまで戦い続けるからそのつもりでね・・・。」


俺はもう知らん。あいつら勝手気ままにやり過ぎ・・・。











どれくらいの時間ここにいるのだろうか??俺は正気を取り戻す。俺の服はボロボロになっている。


「転がらなかったってことか?」


俺が周りを見回すと俺が正気に戻ったのに気づいているものは居ない。


「こ、こないで・・・」


ダリアが座り込んで俺からジリジリ遠ざかろうと頑張っている。


「ひぃぃぃぃ・・・」


カミーラが形状を保つことが出来ずにドロドロに解けたまま床に広がっている。


「「カチカチカチカチ・・・」」


イーライとシレンは俺を挟んで構えてはいるが水溜りを作って震えながら歯を鳴らしている。


「ラウル??」


俺はラウルを探す。いた・・・。きっとあれだ。遠くで息を絶え絶え身体を刻まれた状態。転がることも出来ない状態で胸に剣を刺されてオブジェとなっている。これはひどいな・・・。


「どう??強くなってそう??」


俺の言葉に気づいたダリアは


「よかった・・・正気に戻ってくれた・・・。もぅどうしようかと・・・」


俺はラウルに刺さったラウルの大型の剣を胸から抜いてやり床に転がす。


「恵様ですか??恵様ですか??」


「ああ。俺だよ。どうだった??俺の狂戦士。」


「もう二度と見たくないです。恐ろしすぎてもう二度と見たくないです。何でも言うこと聞くのでもうアレにならないでください。」


涙をぼろぼろ流しながら俺に懇願するラウル。


「ははは。俺の言うことちゃんと聞いていればならないよ。今日のはお灸ということで。」


俺はイーライたちに近づくがダッシュして逃げて行きやがった。


「怖いです!!あなたがすごく怖いです。魔界であった時のは本気じゃなかったんですね??アレが本気なんですね??」


本気も何も、本能に任せて暴れまくるだけの戦士だからな。それに今までと話し方が変わっているじゃないのか??そんなですます調だったっけ??もっとフランクだったはず。


「じゃぁ、出ますか〜。」


俺はすごく気まずいので扉を出して空間から出る。


俺の後ろを怯えながらついてくる魔物っ娘達。


「なんか・・・悪いことしたな・・・。」


俺は反省している。ここまでビビってしまうとは・・・。

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