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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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まさかこんなことになるなんて・・・。レイ

レイ目線です。

「お父様が強い??何の冗談よ!!あんな変態に成り下がったお父様なんて強いわけがない。」


私は今、猛烈に腹が立っている。


私はレイ。魔族で魔王の姉。今はそんなことどうでもいいのよ。クルクという神々がお父様を持ち上げる。昔はあんなじゃなかったのに、いつの間にか変な嫌がらせを私にするようになってしまった。皆は私のことが好きすぎてというけれど、好きならもっとこう・・・わからないかな〜??


あまりの怒りについ、やってはいけないお願いによる魔物消去をしてしまう。

ダメなのはわかっているし、皆が怒っているのもわかっている。皆に叱責されて、逆ギレしたのもわかっている。あぁ、もう!!昔から頭にくると後先考えないでやっちゃうんだから!!私の馬鹿!!


皆怒っていたくせに、私の逆ギレに乗ってきてくれる。気分はウキウキしているのがわかるほど目が輝いているのよね〜。皆好きよね!!あばれるの!!

メイリーンも頑張っている。

やっちゃんもすごく楽しそう。

ハウンはちょっと怒っていたけどストレス発散できてすごく活き活きしている。

あぁ、私も楽しくなってきたな〜。

メグミに頼んで月に数回こういう場を設けてもらおうかしら?


そんな感じで楽しい時間を過ごしていたら、メグミが入ってくるのが見える。


あぁ、もうこの楽しい時間が終わりなのね・・・。そう思っているとメグミの後ろにお母様がいる・・・。


「え?お母様??」


ここにいる全員が『嘘でしょ?』という顔をする。メイリーンなんかお母様が見えた瞬間真っ先に涙目になってるし・・・。笑える。そんなに怖がるほど怖い思いしたことないでしょ?

お母様を目にした瞬間にハウンが姿を消す。さすがね。

やっちゃんが攻撃を受けてどこかに飛んでいった。死んでいないといいけどって、ここは死ねないんだった。

全員ぶっ飛ばして、私に突っ込んでくるお母様。私は退かない。だって、なかなかこんな機会ないんだもん。以前は完敗だった。だから今回は腕の1本、2本切り落としてくれる!!


私の楽しい時間はまだまだ続く。

向こうからハウンとやっちゃんが走ってくる。私への加勢ね。普通なら心折れてると思うけど、さすが親友だな。

目を覚まして動き始めるメイリーン。その気配に気づき、お母様が追撃に出るがメイリーンはそれを回避している。大したもんね〜。あのレベル差で何とかしようとするんだもん。

ハウンが涙を流しながらお母様に無数の光線をやっちゃんを避けながら打ち込み続ける。

涙流すほどうれしいなんて・・・。さすがお母様の友達というだけのことはあるわ!!


















「ねぇ、これ・・・いつまで続くの??」


どんなに傷ついても。どんなに物が壊れても、10秒ほど床に転がっていると元に戻るこの世界。

かれこれ、結構な時間ここにいると思う。

あまりの過酷な状況だから時間間隔がおかしくなっているのかな?


私の質問にやっちゃんが答える。


「わからないわ。でも・・・1時間は経ってるはず・・・。もしかして恵くん・・・私達の事忘れて・・・」


私の質問に答えきる前にお母様のターゲットが私達になる。


「休憩時間を差し上げましたわ〜。さて、遊びましょう〜」


お母様の姿はいつもの姿ではない。全開モードというのだろうか??目が光り、身体から青い輝きを放ち、髪がゆらゆら漂っている。


「もう少し負荷を強くしてみますね〜。」


その言葉と共にこの世界の重力が変わる。


「ウッ」


やっちゃんが膝を着きそうになるのを我慢している。

メイリーンがお母様に飛びかかる。この短時間でメイリーンは相当な強さを手にしたようだ。

お母様も楽しそうに微笑みながらメイリーンに攻撃している。もちろんそこに手心なんて優しい物はない。

全員平等に、機会も等しく、全力でぶっ飛ばしてくれる。どう見てもこれは訓練だ。それに薄々皆気づいている。



私達はどれほどこの空間に放置され続けるのだろう・・・。

そう思っていると


「ミシュラ〜。二人がお乳ほしいって〜。オシメ替えても泣き止まないんだよ〜。」


この場に似合わない間抜けな声が聞こえる。声の方を見るとメグミが二人の赤子を抱き抱えてこっちに歩いてきている。

ここは高重力の場、赤子なんか連れて来るべきところではない。


「あら〜。おなか空いたのね〜。お部屋に戻っていっぱい吸いますか〜。」


その言葉と共に普通の重力に戻る。


「恵くん・・・遅すぎ・・・。」


「恵様・・・いかほどの時間ここに私達はいたのですか?」


「恵様・・・私・・・お腹すきすぎて死にそうです。」


「あ!ゴメン。宴会やってて忘れてたんだ。二人が目覚めて泣きだしたからミシュラを探しててさ。思いだ・・・」


最後までメグミの言葉を聞く前にここにいる全員が恵に飛びかかる。

ものすごい剣幕で怒鳴り散らされているメグミ。それを見て少し微笑ってしまった。

こんな幸せな時が延々と続けばいいのにな〜。


私の後ろでタコ殴りにされているメグミ。メイリーンまで怒っている。


「お腹すいて死にそうなのに夕食終わったなんて〜〜!」


怒りどころはそこなんだ・・・。

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