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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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お灸

「まぁまぁ、昔はハチャメチャだったというだけの話ですから。俺が生まれる前ですからね。気にしない気にしない。」


俺がなだめるとミシュラはお腹を抱えて笑い始める。


「あははははは。恵さんの顔。クルクの顔。ルナリスの顔。本当に面白かったわ〜。」


いつもの悪ふざけですか・・・。本当に焦るのでやめて欲しいもんだな。


「ミシュラ殿は雰囲気がまるで違いますね。それほど時間が経過しているということか・・・。」


闇の神々、ルナリスはミシュラの柔らかい雰囲気にかなり驚いている。


「ミシュラって昔はどんな感じだったの??」


俺の質問に


「あらやだ!!昔のことは聞いちゃダメですよ〜。」


と言って俺の背中をバシッと叩く。その衝撃で俺は皇帝の間の扉に激突するほど飛んでいく。


「恵様〜!!」


クルクが走ってくるが俺はなんてことはない。

瓦礫から這い出て服を正す。


「ちょっと驚きです。こんな丈夫な人族がいるなんて・・・。」


俺を見る目がすごく異質なものをみるような感じのルナリス。

壊れた扉を直しにかかる館の使用人達。俺は埃を叩きながらミシュラの前に歩いて行く。


「ミシュラ。物を壊さないでね。」


「ハイ!」


ものすごい笑顔で返事をする姿を見て


「あの・・・お二人はどういう関係で??」


俺とミシュラの関係について聞いてくるがとても複雑なんだな。


「そうね〜、なんていいえばいいんでしょう??姑は確定よね〜。あとは・・・愛人??かな??浮気相手??どうですか??恵さん。」


俺にフラレてもな〜。


「そうだね。難しいね。一応、第何位かわからないけど夫人なんじゃない?今の扱いは。」


「夫人として認めてくれるんですね〜。嬉しいわ〜。レイに何て言おうかしら〜??」


嬉しそうに俺の周りを回るミシュラ。その姿をクルクはとても優しそうな顔で見ている。


「あの・・・最古の神々を人族が妻にしていると?それってどういう・・・」


「どういうも何も。私達の間には子供もいるわよ〜。2人もね〜。」


いきなりどこかに走っていくミシュラ。そして2人の赤子を抱いて戻ってきた。


「かわいい〜」


テレサが赤子を覗きこんでいる。


「私も子供できるかしら??ねぇ??」


ルナリスに聞いているが頭を傾げて困っている。


「神々同士でもできるんでしょうか??」


「頑張ってみないとわからないわ〜。人と神々。魔族と神々は出来るみたいよ〜。」


「魔族とのお子さんは先程お会いしました。レイさんですよね。」


レイの名前が出てきたからか周りをキョロキョロして見回すミシュラ。


「そう言えばレイは??」


ミシュラはレイ達がいないことに今気づいたようだ。


「今全員がストレス発散中です。」


俺の言葉に


「説明が難しいんですが・・・」


クルクがレイのしでかしたことを説明して、今は4人で、ものすごい大バトルを展開していると伝えてしまう。


「ちょっと〜〜!!疼くわ〜〜〜!!またあの時の、いや、あの時より強くなっているはずだからもっと楽しめるのね〜。恵さん!!私も参加したいです!!連れて行ってください!!」


というわけで反省してもらう意味も込めてミシュラを4人がいる空間に連れて行く。





「え?お母様??」


「お楽しみね〜。遊びましょ〜。」


4人のもとに突っ込んでいくミシュラ。


「ちょ!!恵くん!!お母様はないわ!!」


「そんなこと言わない〜」


やっちゃんがボディブローを食らってどこかに飛んで行く。


「恵様・・・何のジョウダ・・・」


きっと何の冗談ですか?と聞くつもりだったんだろう。手刀を食らってメイリーンが地面に転がっている。


「ヤバイヤバイヤバイ・・・」


ハウンはミシュラの姿を見た瞬間に光学迷彩で隠れる。


「隠れても気配でわかるわよ〜」


空を殴るミシュラ。きっとハウンに当たったんだろう、ものすごい音が聞こえる。


「メグミ何のつもりよ!!これじゃぁ・・・」


さすがにこれじゃぁの後は想像がつかないが、なにか言いたかったんだろう。でも今はミシュラに捕まって応戦中。


「また少ししたら来るからそれまでに決着付けておいてね。それとデュランに頼んでここでの経験がちゃんと経験値になるようにしておくから。いい修行になるはずだよ。きっと・・・」


「「「まって!!」」」


3人からなにか声が聞こえたが俺は気にせず入り口を閉じる。メイリーンは目覚めていない。きっと一番幸せだろう。


「南無」


扉の前で手を合わせる俺を見てクルクが顔色を悪くしている。


「あの・・・あの4人・・・ミシュラの相手が務まるほど強いんですか?」


ルナリスがなんとも言えない顔で俺に聞いてくるけど、きっと務まらないと思う。


「ちょっといいお灸になると思うよ。死なないから大丈夫でしょ。」


「私帰ってきててよかった・・・」


ユクが胸をなでおろしている。その気持ちはすごくわかります。

俺が椅子に近づくと影武者として座ってマッキーに遊ばれていた魔物がすぐに席を開けて頭を下げる。

マッキーは俺の膝の上に座って鼻歌を歌い始める。


「クルク、ルナリス、テレサ、ユク達もゆっくりしていってね!マッキーも!今日は宴会にしよう!!大きな問題も解決したわけだし!!」


俺はクロエを呼んで宴会の準備にとりかかるように指示する。慌てて走り回るクロエ。いつも走らせて悪いな〜。


ここで楽しそうなのは俺とマッキーだけ。クルクも、ルナリスも、テレサも4人が心配で仕方ないようだ。

魔族たちはどうしていいかわからず何も話さない。


「あぁ!!肉食いたいな!!グゥゥゥゥ」


「腹鳴ったな!!」


マッキーが笑い転げる。

俺は宴会の食べ物に思いを馳せてお腹がなってしまう。はずかし〜〜〜!!

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