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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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解決方法にそれはないよ。

「お父様は弱いのよ!!いつもお母様に追っかけられて泣いているような人なんだよ?」


あの腕力の持ち主に殴られると思えば泣いて逃げるのもわかるけどね。俺みたいに死なないとわかっていれば別だけど、お父様は生身でしょ?逃げるのが普通だよ。


「それに魔法使ってるところ見たことないもん!!昔に魔王はものすごい力を持っているとか言われていたけど、私達に一度も見せたことはないわ!!」


それだけ平和に統治していたという評価につながらないのか?ちょっと気の毒になってきたな。


「しかし、昔は魔族の英雄として勇敢に神々と戦ったんですよ!!そして自由を手にしたほどの人なんですよ!!そんな人がそこそこの力なわけがないでしょう?」


クルクが何故かお父様の弁護に回る。なんで??


「そんな話聞いたことないわよ?お父様はお祖父様より魔王の座を受け継いだとか何とかしか・・・」


クルクは頭を傾げている。


「え?魔族の歴史はどうなっているんですか??レイ様はどのように学んだんですか?」


「歴史??興味ないんだけど・・・。」


「今そんな話している場合?こいつらどうするの??」


やっちゃんが魔法を唱えながらこっちに注意をしてくる。


「今はそれどころじゃないって言うけどこっちもよ!!お父様が私の理想かどうかの瀬戸際なの!!」


「そういうのは家でやりなさい!!」


ハウンまで怒り始める。まぁそりゃそうか・・・今は戦闘中。


「あぁあ!!もう!!こいつらのせいで話が出来ないじゃない!!デュラン!こいつらを消し去って!!」


「ちょっと!!」


その言葉と共に虫どもがチリに替わる。崩れた灰のように風に舞って消え失せる。


「「「レイ!!!」」」


やっちゃんとハウン、そして俺が大きな声でレイに怒る。


「私の数万年の苦労は何だったんだ・・・。」


闇の神々が膝を付きうなだれている。


「いやいや、ここで終わったんだから良いということにしよう。何事もポジティブに。」


そうブツブツ言って立ち直ろうと頑張っている闇の神々。


「私達の頑張りもどうするのよ!!これからってところでしょ??有り余ったエネルギーをどうしてくれる!!イライラが解消できないじゃない!!」


やっちゃんの怒りの原因はやはりそこですか・・・。暴れる機会を失ったことに腹を立てているようだ。


「やっぱりそうなんだ!暴れたいだけだったんじゃない!!そんなに暴れたいならここで暴れていればいいのよ!!何なら私、相手になるから!!ハウンもかかってこい!!ほら!!メイリーンも!!何ならユクも参加しろ!!」


なんか壮絶な大喧嘩が始まりそうな感じ。

4人がジリジリ間合いを詰めて一触即発の状況。ユクは不参加のようだ。


「あの・・・あれは放っといて大丈夫なんですか??」


クルクが狼狽しながら俺に聞いてくる。


「大丈夫じゃないかな??この空間は俺が死んでいいという許可を出さない限り死ねないから。」


「そうなんですか・・・恐ろしい空間ですね。」


ものすごいバトルが始まったみたいだ。俺達は一足先に空間を出ようとする。


「ある程度したらここに戻ってくるから、それまでには決着つけといてね。」


俺の言葉が届いたかどうかはわからないが俺達は空間から脱出。


「は〜。なんか消化不足な終わり方でごめんね。」


俺がクルクと、闇の神々、ユク、そして闇の神々の奥さんであるテレサに頭を下げる。


「いえいえ、こちらこそ助けていただきありがとうございます。それにしても恐ろしいスキルですね。世界を救う方に使う分には助かりますが滅びる方に使われたらと思うと恐ろしい。」


身震いするテレサ。横にいる神々二人もウンウン頷いている。


「大丈夫ですよ。レイの暴走にはびっくりしましたがあんな使い方しませんからね。いつもの使い道は缶コーヒーの入手くらいです。」


缶コーヒーを4人に手渡す。


「これは??」


「これは俺達の世界にある飲み物です。レイが気に入っててよく飲んでいるものです。」


缶の開けて見せて飲む俺。それを真似て4人が開けて口にしてみる。


「甘いですね。そしてちょっと後から苦い?とても美味しいと思います。」


テレサは気に入ってくれたが闇の神々は


「アマ!」


と言ってテレサに手渡していた。

後の二人はゴクゴク飲んでいる。


「さて、終わりましたからここに国を建国しましょうか??あなたが統治しますか?」


俺に王になれと声をかけるが


「実は俺・・・違うところの皇帝やってるんです。いや、違うな・・・やらされている??」


俺の言葉に驚き、その後に笑っている。やらされているの部分がツボにはまったようだ。


「俺はここを守ろうと頑張っていた闇の神々がするべきだと思いますよ。人のふりして統治してみれば?」


「いいんですかね??そんなことして。人の世界に干渉するなんて・・・本来の神々のあり方に反するような。」


「いいんじゃないですか??ミシュラ様なんか恵様と仲良く暮らしていますしね。」


「え???あのミシュラが??この人と??」


闇の神々が驚いて俺の方を見ている。


「ええっと、会います??ミシュラに。」


俺の問いに二つ返事で答える。


「あなたミシュラってあの話しによく出てきた規格外の神々よね?」


「あぁ、その規格外のめちゃくちゃな神々だ。ほんとメチャクチャなんだよ。」


えらい言われようだな。昔どんなんだったんだ??


俺はデュランに頼んで俺の館に移動させてもらう。


「恵さんおかえりなさい。早かったわね。あら!!ユクも元気そうで!!良かったわ。あと・・・」


「お久しぶりですね。ミシュラ殿。」


頭を下げる闇の神々。


「あらあら、本当にひさしぶりね!!虫との決着はついたみたいね。よかったわ〜。」


抱擁するミシュラにものすごい硬直をみせる闇の神々。


「なんかあなたの言っていた印象と違うわよ??」


ものすごい小声でテレサが闇の神々の耳元で言う。


「はじめまして、私は闇の神々であるルナリスの妻のテレサと申します。」


頭を下げるテレサ。さすが大人は違うんだな。


「はじめまして。ルナリスからはどう聞いていたのかしら??印象が違うと聞こえましたが・・・。」


空気が変わる・・・なんか怖い・・・。

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