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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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漆黒の世界で

飛竜で飛行して周りを見るが木々がしっかり茂っている。

光のないこの世界でどうやって生きているのやら・・・。


「この世界は時が止まっていますね。すべての時を止めて維持しているようです。多分ですが・・・闇の神々はいつかこの大陸を元に戻すつもりだったんでしょう。」


俺の疑問に答えてくれるクルクだが、俺は全くその疑問を口にしていない。もしかして・・・。


「ははは、バレましたね。私は思考が聞き取れます。そういう能力を持って生まれたんですよ。といっても、さすがに最古の神々ほどのレベルになると聞き取れませんけどね。あと、相当レベルの高い方が心を閉ざしても聞き取れませんよ。ここにいる方は皆、自由気ままに色々思考しているので面白いです。」


自由気ままに思考しているって・・・。今は救出に専念して欲しいんだけどね。


クルクはいい男だ。顔がいいだけではなく、すごく心の底から爽やかな空気を醸し出す。そういう大人になりたいもんだな。


「いや〜〜そんなに褒めないでください。恥ずかしいじゃないですか。」


心の中で思っていても伝わってしまう。ちょっと恥ずかしいな。


「あ!!心をちょっと閉ざしましたね。聞き取りにくくなりました。」


「その能力ってどうにかして手にできないの?」


「恵様なら自分のスキルでなんとでもできると思いますよ。ただ、この能力・・・制御できないとすごくうるさいです。」


耳を押さえながら笑うクルク。

なるほど、聞きたくもない他人の思考が流れてくるんだからうるさいだろうな。


「クルクは何でミシュラに同行してくれって頼まれたの?」


「そうですね〜。暗いからじゃないですか??ほら!私がいればこんなに明るい。」


手を広げるクルク。たしかにこれは助かる。最初来たとき地味に絶望したんだな・・・。真っ暗すぎて。


「それに物理攻撃で死なない生き物ですからね。超光熱で焼き殺すか・・・超圧縮で分子レベルで破壊するかしか殺せないのでは?」


クルクはいろいろ考えているようだが俺もそう思う。今いる仲間の中でそういうことが出来そうなのはハウンとクルクだけだろうし。


「恵・・・ヤバイ・・・なんかに見つかった。こっちに突っ込んでくるよ。」


マッキーが指差す方向にはたしかに何かが幾つも飛んでいる。でもここは時間の静止した世界のはず・・・。何故動いているものがいるんだ?


「恵様。あれです。あれが話しに出てきた芋虫です。見るだけで・・・。」


ハウンの顔にものすごい怒りの表情が浮かんでいる。


あっという間に芋虫は俺達の乗る飛竜の元に到着する。それと同時に飛竜に潜り始める。


「ギャジャ〜〜〜!!ギャギャ〜〜〜!!」


飛竜が激痛で暴れてドンドン高度を下げていく。このままでは墜落だ。


地獄霧ヘルズミスト


マッキーのスキル発動。それと同時に飛竜の傷の中の芋虫が霧に包まれて引っぱり出される。全部摘出したと同時にやっちゃんとレイが回復魔法で飛竜を治療し始める。


「なぁ、恵よ。私は役に立つだろ??ほれ褒めろ!!褒め称えろ!!」


胸を俺の方に突き出してくるマッキー。なんかムカつく。


「ありがとうございました!!」


『た』と同時に思いっきり乳首があるであろう部分を人差し指で突く。


「びゃぁ!!」


胸を押さえて膝をつくマッキー。


「おのれ〜〜!!女の子の胸になんてことを・・・。」


マッキーがプルプル震えながら俺に抗議してくるが気にしない。いつものことだしね。


黒い霧に包まれた芋虫をよく観察する俺達。


「ねぇ、マッキー。この霧ってジルが言ってた、弱者を食う霧?」


「おう!!そうだぞ。私より弱いと食われて跡形もなく消えるぞ。」


「じゃぁ、この芋虫を食ってみてよ。」


レイが芋虫を指さしながら言う。


「いっちょやったるか〜〜!!」


黒い霧で綺麗に包み、モゾモゾやっている。

霧が消えると・・・


「芋虫も消えたね。楽勝じゃない??」


確かに跡形もなく消えている。復活する雰囲気もない。絶命していると思われる。


「この霧って何??魔法??」


「いんや!何にも属していないだろ?スキルなんだもん。弱けりゃ食われる、それだけだ。」


「この芋虫はマッキーより弱いんだね。ということは物理に強いだけで魔法で焼けばよかったんじゃない??」


やっちゃんが言っちゃったよ。昔の最古の神々に向かって・・・アホと。

横でちょっと落ち込んでいるハウン。


「あのデカイのも魔法で殺せたってこと??」


「話に出てこなかったけど・・・試さなかったの??」


「・・・うん。記憶が曖昧だけど・・・魔法を使ったような感じはなかったと思うわ。ミシュ・・・じゃなかった力の神々が殴りまくってたイメージしかないの・・・。」


なんか・・・目の前に居なくても容易に想像できるな・・・。

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