クラスメートと
地球でのお話です。
「レイは今日、お留守番です。」
俺の一言に
「なんで??」
レイが驚愕の変顔をしてくれる。
「クラスの女の子たちと約束があるんだ。」
俺の言葉に
「あいつら〜〜〜!!ゆるさん〜〜!!」
唇を噛んで血が滲んでいる。そこまで悔しがらなくても・・・。
「レイが学校をズル休みしている時に、女の子たちと遊ぶ約束をしたんだ。なぜかレイ抜きで。」
「なにそれ??いじめ??もしやいじめが始まっているの??」
「いやいや、そういうもんじゃないから。俺のことを妹ラブの気持ち悪いやつからイケメンに昇格できるチャンスをくれたんだな。」
「なにそれ??モテたいの??ハーレム作っていっぱいエッチなことしているのにまだ足りないの??やっちゃんとハウンに相談だな。」
「おうおう、相談でも何でもしてくださいな!!俺は約束を果たしに行くのだ。」
そうして俺は服を選びにかかる。変な格好は出来ないもんね。いつものメンバーじゃない子たちと遊ぶなんてどれくらいぶりだろう?
「あれあれ??私の時とは服を選ぶ真剣さが違いますね〜。」
そんな言葉を吐くレイ。
「何で君たちは出かける準備をしきっているのですか?」
レイは何故かすごくおしゃれして俺のベッドの上に座っている。
その横にはハウンとやっちゃんがすごいおしゃれな格好で座っている。
「私達はあれよ、一緒に出かけるの。恵くん抜きでね。」
あらそうですか?それは楽しんできてください。
俺は階段を降りて玄関に座って靴を履く。
「行ってくる!!」
意気揚々とドアを開けて、いざ、駅へ!!
・・・
「あの・・・何で着いて来るんですか?」
俺は後ろの3人に言葉をかける。
「え?駅でしょ??同じ方向なのは当たり前じゃない??」
レイがキョトンとした顔で俺に言う。
そうだな・・・この街には最寄りの駅と言えるものは2つしかない。
しかもひとつはバスという手段が必要になる。
だから同じ方向でも全くおかしくないな。うん、そうだ。尾行しているはずがない。
俺は気を取り直して歩き始まる。
駅に着くと・・・
「いっよ〜〜〜!!恵!!元気しているか?今日は私が遊んでやるぞ??レイちんの言ったとおりだな!!」
今なんて??レイちんの言った通り?聞き間違えじゃないよね??
目の前にはマッキーが帽子を被って、サングラスをして突っ立っている。
「俺、今日は約束あるから遊べないぞ。」
平然を装って言葉を絞りだすが少し声が上ずっている。
「おうおう、知っているぞ。クラスの女子と遊ぶんだろ?この前学校でハーレム作ってたもんな。いい男はモテて当たり前だ。私は気にしないぞ〜〜〜。」
ニヤニヤしながら俺の腕にまとわりついてくる。
「レイは増援を呼んだんですね・・・。もしかして・・・付いて来る気満々??まさかね・・・??」
「いえ、ついていく気はありません。」
レイが真剣な眼差しで
「皆殺しにしに行くだけ・・・。」
滅茶苦茶小さい声で、すごい恐ろしい台詞を吐く。
「レイちゃん?そういうのはこっちの世界で禁止だよ。」
俺は少し毛が逆だって怒りの顔を見せる。
その顔を見てレイがびくっとする
「もももも、もしかしてすっごい怒ってます??」
ハウンがオロオロしている。
「やっちゃんはレイとハウンをここで一切進ませないでね。進ませたら・・・ね??」
俺の邪悪な顔に頷くだけのやっちゃん。
「いや〜、皆わかってくれたか〜!!よかったよかった〜〜〜。じゃぁ、行こうか??マッキー」
俺の殺気で青ざめたマッキーを抱きかかえて俺は駅に入っていく。
「マッキー、遊ぶだけのお金持ってる?今日はおごりでもいいよ。」
俺の言葉に
「マジか??マジでか??仕事キャンセルしてきた甲斐があったわ〜〜!!」
すっごいガッツポーツで雄叫びを上げている。それを周りの人が怪訝な顔で見ている。恥ずかしいからやめてくれ。
俺とマッキーは二人で電車の席に座り皆と待ち合わせの場所に行く。
「マッキーは他の子と仲良くできる?」
「もちのろんだな!!レイちんと違って皆殺しにしたりしないぞ!!」
笑いながら俺の方をバンバン叩く。大人気モデルというよりなんかおっさんみたいだな。
「あと仕事はサボっちゃダメじゃないの?」
「真面目か!??私はサボってもいいのだ。なんせ人気絶頂のモデル、マッキー様だからな。」
胸を張って俺にドヤ顔をしているけど自分で自分に様を付けるな。
くだらない話をしながら俺達は電車に揺られている。少し都心から離れた場所で暮らす俺にとって電車の揺れは心地がいい。眠たくなってくる。
「おいおい、寝るなよ??私が横にいるんだぞ?変な奴にからまれたらどうする??」
「変なやつ??マッキーみたいに完全に顔を隠し切っている変人に絡んでくるやつなんか居ないよ。」
「なんだそれは??それとなく変装を解けと言っているのか?解いてもいいけど責任取れよ?」
「何の責任だよ?」
「これを解いたらもう私を嫁にもらうしかなくなるぞ。週刊誌でデカデカと出るんだからな。私は一向に構わんぞ!!恵はその覚悟ができたんだな??よし解こうじゃないの!!」
「いえ、できていません。申し訳ございませんでした。」
俺が深々と頭を下げると頭をポンポン叩きながら
「よしよし!わかればよろしい!!私の優しさに感謝しなさい。」
何故かすごい上からなんだけど・・・。まぁいいか・・・。一応こいつも芸能人みたいだしな。
そして目的の駅に着き、俺達は降りる。
「ははは、頑張ってるな!!」
?何を??俺には意味がわからない。何の話だ??
「誰が??何を??」
「いやいや、こっちの話だ、気にするな。」
ものすっごく気になるわ。