すっごい金持ちになる。
貴族は連行され、俺の気が少し晴れる。
ちょっといい気分。
金持ちにもなったし、バカを陥れることも出来たし、いいことばかり!!そして手にしたお金の分配が始まる。
今回の武道大会は面白い幕引きとなる。
貴族は返金するために私財をすべて手放し、それに応じた。
俺達は最後の試合だけ賭けが成立せず賭け金が返金されるだけになった。
ちなみに俺達は決勝だけ全く賭けていない。多分、高確率で不成立になると思ったからだ。
不成立で、返金せずトンズラされたら困るからね。
それでもここには18回の試合に賭け続けたおかげで手に入った莫大な金がある。
莫大・・・。やばくないこれ??
俺達の目の前には一生の内で見ることがないと言われていた白金貨が空間の床にばらまかれている。
「これは凄いですね・・・。私もここまでの金を見たことない・・・。」
観月が言うと政治の世界が金金金に聞こえるからやめてくれ。
浅田も感心している。
やっちゃんとハウンが金貨を両手で掬っては上に投げてばらまいて楽しんでいる。
ちょっと頭がおかしくなったみたいに見えるな。
最終的にオッズが1.3倍固定だったので112倍のお金になって戻ってきた。
今ここには1060000枚位の白金貨がある。あの貴族・・・こんな数どうやって揃えたんだろう。
後日、国がパンクする。マリスタン帝国は財政破綻間近までなって、なくなってしまう。
マリスタン皇帝は
「ラッキー」
と言って、魔族領に逃げてしまう。
その後は・・・。また話すよ。俺がひどい目に会うんだ・・・。
さて、話を戻して、試合直後の俺達。
お金を持ち金の多かった順に割る。
まずは俺。130Pのうち100P持ってたからね。
結構な金額が俺の金になる。が、それでは申し訳ないのでそれぞれに力になってくれた報酬として
100Pずつ。
俺達の世界で言うと100億くらい。こっちならもう遊びまくってもなくならないお金だね。
嘘です。やっちゃんやレイに持たせたら1日で使ってきそうです。阿呆なので。
皆喜んでくれた。
ほかは自分で賭けて手にしたお金を持っていく。
フェブやユクには最初のお金だけ俺に返してもらって、勝ち分は持って帰ってもらった。
「今度もこんなこと起きないかな??お金あるからもっと嵌めれるわよ!!」
そりゃこの持ち金で同じように嵌めたら国が消えると思うよ。
そうしているうちに分配完了。
皆それぞれがホウホク顔で宿に帰っていった。
「メグミ・・・これどうする?」
空間にばらまかれた白金貨。
「また今度考えようよ。今は・・・見ているだけで気分が悪くなる。」
白金貨が山に積まれているのを見ると片付けるのも嫌になる。
俺は空間から出て宿屋の部屋に居る。
レイがベッドで脚をぷらぷらさせながら漫画を読んでいる。
お父様は隣の部屋で寝込んでいる。
レイに抱きしめられて倒れてかれこれ2時間になるがまだこっちに戻ってこない。
ドンドンドン!!
凄い強いノックだな。
「なに?」
俺が出ると知らない鎧を着た奴らが数名立っている。
「おい!!お前ら!!いや、おまえだ!!恵とか言うやつだな!!マリスタン皇帝がお呼びだ!!今すぐ来い!!」
「レイ。なんか皇帝が呼んでいるから行ってくるね。」
「私も行くよ。」
鎧を着た奴らに囲まれたまま、腕を組んで二人が歩いていると
「何だお前ら!!皇帝陛下が呼び出しているのに緊張感もクソもないな!!」
なんか怒られた。俺関係ないじゃない??呼ばれているだけなんだし。