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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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特訓に昇格

鍛錬を終え、そこそこの力を付けた俺。

他の子たちは俺とは別メニューになったので会っていない。

俺はずっとジュディ老師と修行に明け暮れている。

俺にほぼ付きっきりで他の子達はどうしているんだろう?

そう思いながらずっと基礎、応用、基礎、応用と繰り返し続けている。

身体強化がスムーズに行えるようになり体も流れを切らずに動かせるようになった。

精神も常に一定に保ち、戦っているときは雑念に囚われることも少なくなってくる。


ここに来てから相当な早さの攻撃にも反応できるようになった。

以前なら何も出来ずに当たっていたであろう攻撃も避けられるようになった。

相手の動きが読める。軌道が読める。先の先が見える。

達人の域とはこういうものなのか?そう思うほどに。


ジュディ老師の動きにもついていけるようになる。もう、毎日ど突き合いながら生活していると言ってもいい。俺は無限の回復があるがジュディ老師はそうは行かないはずなのだが全く弱る素振りがない。

さすが魔界最強と言われているだけのことがある。


毎日毎日実践訓練、特訓に明け暮れる。


ある日・・・


「そろそろここの化物共を狩ってもらおうか。言っておくが相当強いよ。不死身でも食われるとどうにもならないから気を付けてね。」


ジュディ老師が俺を見送ってくれた。

俺は1人、魔界に降り立つ。

ジュディ老師の免許皆伝の条件は・・・


魔族領の世界樹の門から入ったところの側にある此処から南にある世界樹の門を通って出る。

それだけ。


それだけって・・・。ここからこの星を半周して向こうの門を出ろと・・・??


やらねばならぬ何事も・・・。て言うけどさ・・・。かなりキツイよね?

ちなみに免許皆伝は誰も成し得ていないらしい。

レイも、レイリーも、どの軍人もそこまで至っていないそうだ。

やり甲斐はあるけど・・・果たして俺で大丈夫なのか??


「サバイバルも兼ねているから」


綺麗な笑顔で言うけどこれをやり遂げた人がいない以上、失敗しても怒らないでね。


「免許皆伝になったら面白いものをやる。」


俺を見送って大きく手を振っていた。


「それじゃ行きますか?」


俺は旅立つ。南の門へ向かって。

壮絶な戦いが待っているのはわかっていたがここまでキツイとは・・・。

レベル1000じゃないでしょ?ここの魔物たち・・・。

俺はアイテム袋にジッパを入れている。ジッパとはどこでも寝るところを作る便利グッズだ。

この中に入ればどんな強力な化物も入ることが出来ない。

眠りがどうしても必要な俺にとっては大事なアイテムだ。

それ以外は外で延々と戦い続けている。レベルが1000を大幅に超える知性のある化物たちと。

それからどれほどの日にちが経ったのだろう。

俺にはもう数えているほどの余裕はない。

ジッパが唸るほど入ったアイテム袋。ここの魔物を殺しまくった俺は拾ったアイテムも相当な量になる。

肉体でのみの戦闘を許可されている俺は魔法もなし。武器もない。まさに1体の魔物としてここにいる。


「はぁはぁはぁ、結構キツイな・・・。死なないからいいものの・・・凄いキツイ。精神的にも・・・。」


弱音が出るな。向こうの世界でも最近美女あほ3人とは口を利いていない。

まぁ俺の態度も悪いんだけどね。

それも相まって人と話すことがないからキツイ。


「おい・・・なぜお前は戦っている。」


いきなり魔物が話しかけてくる。


「いや、何の意味があるか全くわかっていない。自分の師が化物を殺せと言ったから移動しながら戦っている。それだけだ。」


「ここまで相当数殺してきただろ?俺達を見てお前は化物と感じているのか?俺達から見ればお前が化物だ。」


言いたいことを言って笑う魔物。俺は息を整えて魔物と対峙する。


「俺も殺すか?」


魔物が笑いながら俺に聞いてくる。


「いや、話をするとそう言う気分になれない。顔までは覚えれないが話をしてしまうと認識している間はさすがにな・・・。」


俺は走ってその場を離れる。


「貴様か??この世界を荒らしまわっているバカは・・・。」


見た目美しいスタイルの女性が俺の前に現れる。ボロを着ていて顔は見えないが胸があり、腰がくびれ、あと・・・尻尾がある。長い髪が風に靡かれ目が黄色く光る。


「荒らしているか?そうなら済まないな。化物を狩って南にいけと言われている。そこにある門から帰れというのが俺の仕事だ。」


そう言うと


「ここにはここの秩序がある。お前はそれを乱し、領地の変更が何度も起きている。それを荒らしていると言わず何と言う?」


「領地?お前らは領地を持って住んでいるのか?それは悪かったな。もし俺の殺した奴が領地を持っていたなら俺は要らないからもらって帰ってくれ。」


「ゴミに物乞いなんぞするか!バカにするな!!」


俺を攻撃してきた。


「仕方ない・・・始末するか・・・。話のできる奴を殺すのはあまり好きじゃないんだけどね。」


俺もその魔物を襲う。今の俺なら勝てない相手ではない。

そうして俺はその魔物を捕らえる。


「くそ!!さっさと殺せ!私がお前に屈することはない!!」


「ははは、お前は俺のものにする。甚振って、犯して、食い殺すんだよ!!ぐははははは!!」


「クッ!!」


悔しそうに口を歪ませる魔物。

ボロをはぎ取ると綺麗な顔をしている女だった。


「はぁ、悪い役は俺には似合わないね。しんどい、マジで。」


俺は組み敷いていた魔物の腕を解く。


「何のつもりだ?」


「ははは、命を施してやった。喜べ。」


「な!!貴様!!私をバカにしているのか??」


「ははははは、なぁ、俺の今の状況見てどう想う?」


「なななな、何を聞いてくる?意味がわからないぞ?」


「率直な意見だよ。俺を見てどう想う?」


俺が体を回りながら見せる。


「汚い??」


魔物が困った顔で思ったことを言う。


「そうだよな〜風呂とかないの??ここって。」


「風呂?なんだそれ?体を清めるところか?」


「そう!それだな!!」


「それなら近くに湖があるぞ。」


「案内してくれない?」


俺がそう頼むと女の魔物が凄い大きなため息を付いて


「なら私の種族のいる街がある。許可がいるからそこに行こう。」


しぶしぶみたいだが、俺を案内してくれる。


思ったより大きな街があった。ここは魔界の大都市キューリュ。

魔物が教えてくれる。それがこの街の名前らしい。

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