美久接待
とうとう始まりました!!美久ちゃん接待です!!
アホな4人娘がどれほど頑張るんか?
コチョコチョ地獄は回避できるのか??
特訓で死にかける毎日を送る俺達。
そこからほんの少し時間を遡る。
俺に酷いことをしたお馬鹿4人娘は俺達の世界に戻り美久接待に入る。はず・・・。
俺に酷いことというより俺に酷いことをするのに美久を巻き込んだことだな・・・。
「おはよ〜。」
俺は美久に挨拶をすると美久が
「私・・・。昨日・・・。お兄ちゃんになんかした?」
あまりの衝撃に記憶が飛んだのか?
いや、この方が彼女には幸せなのかも・・・。
「昨日??何の話かな?なにも・・・」
俺が誤魔化すチャンスだと思い話をしていると話をぶった切って
「美久ちゃん!昨日はごめんね!!」
「美久ちゃん!!大丈夫?」
「美久ちんは鼻血止まった?」
「美久ちゃん、昨日の・・・」
「君らは人の話を聞いてから話しかけろよな!!」
台無しにされたので俺は怒って下に降りる。4人のアホ娘は頭を傾げて困っている。
「あの・・・阿呆共・・・」
俺の青筋浮いた顔を見て
「あらあら、何かあったの?昨日はえらい部屋で騒いでたけど・・・。」
母親が心配しているのか興味を持って話を聞こうとしているのかわからない。
「あぁ、やっちゃんとハウンも来てレイとマッキーと混ざって4人で馬鹿騒ぎしてたな・・・。」
「マッキーって・・・あのマッキー?」
「え?あ、うん。そのマッキー。知ってるの??」
「知ってるも何も凄い有名人じゃない??若い子にすごい人気あるじゃない。何で知り合いなの??」
「え?俺の??違うよ。レイの友達。」
俺がモグモグ食パンを齧りながら答えていると美久が下に降りてきて
「お母さん!!マッキーとお姉ちゃんらと一緒に買い物行ってくる!!連れて行ってくれるって言ってた!!」
凄い嬉しそうに美久が母親に報告している。まず第一段階、『喜んで参加する』をクリアだな・・・。
いそいそと準備し始める美久を俺が温かい目で見守っていると
「お兄ちゃんも行くでしょ?」
何で俺??俺がいくとダメでしょ?
「え??俺がいけば趣旨が変わってしまうよ。女子会的なやつじゃないの?」
「お兄ちゃんもいこうよ!!マッキーいるよ!!超人気モデルだよ!!凄いことだよ!!」
眼を輝かせて俺に言うけど、俺・・・マッキーに全く興味ない。
「お兄ちゃんが行かないなら・・・私行かない・・・。」
そっぽ向いてしまった。それを聞いてアホ4人が俺を引っ張って俺の部屋に連れて行く。まさに拉致だな。
「ちょっと!!恵くんが断ったら私達の計画が頓挫するのよ??わかってる??」
「メグミお願い!!美久ちゃんはあなたが好きなのよ!!デートしてあげて!!」
「ちょ!!恵!!お前が来なかったらダメって言うなら私達のミッションは終わりってことでいいんだよね?成功扱いだよね??」
「恵様・・・。美久ちゃんの願いを叶えてあげてください!」
4人がそれぞれ言いたいことを言っている。
俺が行かないと喜んで参加しないんだったらいきなりアウトでは?
「俺さ・・・君たちに言ったよね。喜んで参加していい感想が出なかったらロープと戯れてもらうって・・・。」
俺が血管浮きまくった顔で顔をぴくぴくさせながらアホ4人に言う。
「「「「でも!!」」」」
「でもじゃないよ。俺が参加して俺が接待して喜ばせた時点で君らの頑張りじゃないんじゃない?」
項垂れる4人。
「お兄ちゃん、行かないの??」
部屋を覗く美久。悲しそうな顔をしている。俺の心が乱される。
「そうだな・・・。久しぶりに美久と外に出掛けるか??」
俺が笑顔で言うとパ〜〜っと顔が明るくなる。
「うん!!急いで準備するね!頑張って可愛い服装にするから!!」
本当に可愛いやつだ。俺が笑顔で手を振って美久を送り出すと
「これはどういう判定ですか??」
レイが神妙な顔つきで俺に問う。心の中でドラムロールが聞こえる・・・。
「アウト」
その一言に4人が食い下がってきた。
4人が俺の服を引っ張って首をブンブン横に振っている。
「嫌です!!再考を!!」
「待って!!待って!!メグミ!!ねぇ、待ってよ!!」
「ちょ!!恵、ちょ!!恵!!」
「恵様!!お願いです!!恵様!!恵様!!」
なんかうるさい奴らだな・・・。
「君ら努力どこでしてるの??俺の努力しかないよ、今の所・・・。」
俺の言葉に何も言わなくなる4人のアホ娘。
「あ!そうだ!!皆俺の画像と動画消した?それやったらまだセーフにするけど・・・。」
慌ててスマホを取り出す4人。俺の目の前で消去し始める。誤操作で動画が再生した時に聞こえる爆笑の声が凄いムカつくな・・・。
「じゃぁ、美久がおめかししている間に、皆も用意してください。」
ここで一旦解散。マッキーはお泊りセットから服を出し始める。
「レイちん、部屋貸してね!!」
俺も準備しないとね・・・。
どんな服装で行こうか?