ほのぼのひとときを
「レジェンドは止めてください!!」
俺が制止するとミシュラが笑いを堪えられず声を出して笑う。
何でこの人は俺のレジェンド伝説を知っているんだ?
「だって、ミューアスに銅像があって笑ってしまいましたもの。持って帰ろうとしたら警備員にみつかて追っかけられました。」
「なんだ??あれが欲しいのか??うちに幾つかあったぞ?」
いくつもあるんか〜〜〜〜い!!
なんでも、コロシアムの建設時に毎回最初に搬入しているらしい。後からは大きすぎてはいらないから・・・。じゃぁミューアスのは??
「あれは少し小さいだろ?入るサイズにということで小さいのを作ってみたんだが迫力がな・・・。」
後々建設したものはすべて迫力重視で大きくしたらしい。
「じゃぁ1つくださいな。」
お父様にミシュラが頼むと
「・・・うむ、もう湖の別荘に運ばせておいた・・・。」
早いな!!どこに置いたんだろ?
これは俺が後日凹むほど変なところに置かれていて恥ずかしい思いをする。
建物の中ならまだしも・・・湖に立っていた。
言うなれば自由の女神っぽい・・・。デカすぎだろ・・・。
俺達はいろいろな魔族の方に声をかけられる。本当に優しい人ばかりだな。
メイリーンは真の勇者として皆に話しかけられているが返答に困っているようだ。
俺の方をチラチラ見て助けてほしそう。
「メイリーン、答えられない時はわかりませんでいいと思うよ。まだ、冒険者として動き始めて1日目だし・・・。」
「はい、ありがとうございます。」
「この子は最近まで病気であまり動けなかったから経験が少ないんだ。そのへんのことは許してあげて欲しい。」
そういうと魔族の方々は余計に好感を持ったみたいで色んな食事をメイリーンに持ってくる。
かわいがってくれているみたいだ。見た目も可愛いしね・・・。
立食会の会場の隅で白衣の集団がやっちゃんとレイと話をしている。あ、そうそうあいつらにもお仕置きしておかないとね・・・。
「こんばんは!!昨日の晩はひどい目にあいましてね。ロープの実験・・・成功のようですよ。」
俺の笑顔にフルフル震え始めるレイとやっちゃん。
雰囲気からしてその話をしていたわけではないようだ。
「ロープ切れませんでしたか?強い人の拘束に使いたいとお二人に言われて我々は試行錯誤の上でやっと完成させたんです!!いや〜、恵様の力で千切れないなら殆んどの者を拘束できますね!!実験に付き合っていただきありがとうございます!!」
あれ??白衣の集団はまったく悪くないな・・・。純粋に力の強い者を拘束するための道具開発のようだ。
それを邪な心で使った奴が悪い・・・。俺がレイとやっちゃんを睨むと小声で
「「ご、ごめんなさい・・・」」
だって!!
「開発への純粋な気持ちを邪なことに使ったんだから彼らにも謝りなさい!!」
そういうと、2人は白衣の集団に説明して謝り始める。
「え??そんなことに使ったんですか?」
真っ赤な顔でもっと聞かせろと言い出す白衣の女性たち・・・。こっちの世界は女性のほうがそういうエロ関係に興味が強いようだ。男の方は顔を赤くしてドン引きしている。セクハラ真っ最中みたいな状態だな。
皆は楽しそうに立食している。あらゆるところで立ち話をして談笑をして盛り上がっている。
「恵さん、こちらへ・・・。」
俺の手を引いてミシュラが会場を出る。
あっという間に自分の部屋に俺を連れ込む。
「あの・・・。最近ご無沙汰ですよね・・・。」
「あの・・・会場から抜けだして大丈夫なんですか?」
俺の話を聞かずにあっという間に全て脱ぎ、裸になって立っている。
「お腹・・・。大きくなったでしょ?」
俺の前に立ち、俺の手をとってお腹に当てる。
キスをしてそのままベッドに倒れこむ。押し倒される形に。
そうして俺達はそのまま・・・。
1時間ほどしてフェブがミシュラを呼びに来た。
俺達は服を来て会場に別々に戻る。広い会場だけに俺達が抜けていたことに気づいたものはいないようだ。
魔王であるレイリーの言葉でパーティーは終了となり解散する。
俺達は風呂に入ることになった。
女性陣は俺を囲ってワイワイ言っている。
皆と離れ、俺は男性用の脱衣所で服を脱ぐ。脱衣所にはレイリーが居た。
「レイリーは脱衣所では護衛いないんだね。」
「ははは、確かに襲われたら大変ですね。最狂の戦士が横にいるのに。」
笑いながら俺のことを見る。
「レイリーを襲うバカって居るの?体術も達人と聞いているよ。」
「姉さんですか?いくつかある俺の勝てることの一つですからね。バカみたいに力で物を言わせる人には楽勝です。」
レイリーは体術でレイを圧倒するらしい。ただ・・・使うのが面倒なんだとか。
「兄さんも習いますか??俺の師匠が魔界にいますけど。よければ紹介しますよ。」
ありがたい・・・。俺は何の取り柄もないからな。あるとしたら頑健な体くらい?
「それは一番の取り柄ですよ。体が弱いと何事も得にくいですしね。」
笑いながら裸になり俺達は風呂に向かう。
女性陣は皆、浴槽の周りでキャァキャァ言っている。楽しそう。
「メイリーンは皆でお風呂初めてだね。俺達はいつもこんな感じだから。」
顔を手で覆いながら真っ赤な顔で頷く。
それにしても・・・かわいいしっぽだな。
「立派な尻尾ですね。爬虫類系の獣人の方には初めて会います。」
レイリーが俺のお気に入り尻尾を褒める。
それを聞いてメイリーンは尻尾をくねくねさせている。褒められてくすぐったいみたいだ。
「格納が大変そうよね。いつも履いているダボダボのズボンはこれを入れるため?」
やっちゃんが尻尾をさすりながら聞いているが尻尾を触られると力の抜けるメイリーンはぴくぴくしながらひっくり返っている。
「あ!ゴメン。なんか触られるのダメみたいね・・・。」
「はい・・・触られると・・・力が入らなくなるんです・・・。」
「それって・・・致命的よね・・・。」
「たしかにそうね。戦闘中触られてそうなってたらいくら強くてもね・・・。」
あぁ、そうなんだよね。鍛える方法考えないと・・・。
「ロープ使う??」
レイが俺の耳元で言うけど・・・それを君が言うの??
ヤバイ雰囲気を察したのかどこかにそそくさと逃げていった。
俺がメイリーンの尻尾をナデナデして馴れるようにしてあげようとしていると
『ん!』とか『ハゥ』とか、『あ!』とか艶のある声を上げる。
それを聞いて周りの女性が顔を赤くしている。
気にせず撫で続けるとメイリーンがぴくぴく痙攣し始めた。やり過ぎたみたい・・・。ゴメンね。
俺はメイリーンを解放して、やっちゃんにあずけて自分の体を洗う。
女の子たちは洗いあいっこして楽しんでいる。乳が乳が言っているけど俺は気にしないふりを頑張る。
すごく気になるんだけどね・・・。




