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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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和解

「恵さんも私のところに来てください。」


俺も呼ばれた・・・。まだ心の準備ができていません・・・。


「さて、5人で話をしますか・・・。」


ミシュラ、俺、お父さま、レイ、レイリーで輪になって話が始まる。

凄く居心地悪いです。まさに修羅場がここにあるんだな。自業自得なんだけどね・・・。


「恵さんとパパが仲が悪くなったのは、そもそも私のせいです。ごめんなさい。」


ミシュラが頭を深々と下げて謝る。


「いえ、俺のせいです。家族の関係をこじらせるようなことをした俺の責任です。」


俺も同じように深々と頭を下げて謝る。


「私はメグミがお母様を大事にしてくれるなら別にいいけどね〜。」


頭の後ろで手を組んで軽く言うレイ。

レイの言葉に目を見開くお父様。


「え?フィナはこれでいいの??お前は旦那が自分の母親と浮気しているんだぞ?俺はいいんだよ。ママとは約束もあるしな!」


お父様は約束を覚えているようだ。じゃぁ何でレイに言いつけたんだ??


「じゃぁ、あなたは何でレイに告げ口したの??」


「あ、う、え、えっと、ママが俺の女性関係ばらしたでしょ?フィナにすごい剣幕で責められたのよ・・・。だから少し・・・ママもやっちゃったから許して欲しくてさ・・・。」


バカ親だから娘に軽蔑されているのを軽減するために母親が浮気しても約束守って頑張っていますアピールしたかったそうだ。凄い小さい男と思われて逆に点数を下げる羽目になるなんて思いもしないんだろう。


「お父様・・・小さい・・・」


レイの一言に轟沈する。凹みすぎて両膝両手を床について項垂れている。


「確かにオヤジは小さいな。魔王の頃とは大違いだ。」


レイリーがとどめを刺しに来た。なぜ今トドメを刺す必要がある?


「レイリーはいいじゃない?側室というものがあってさ・・・美女囲み放題・・・。」


お父様が小声でそう言った瞬間、ミシュラがお父様の顔面に蹴りを入れる。まさにサッカーボールキックだ。


ドゴ〜〜〜ン!!!


お父様が部屋の片隅まで回転しながら飛んでいって壁にめり込んだ・・・。


「ホント、パパはバカね・・・。」


ミシュラが笑顔に青筋を浮かべて顔を引き攣らせている。


「レイ・・・お父様大丈夫なの??」


「フッ、あれくらいなんともないわよ。一応先代魔王よ。魔王核ナシでもあの程度じゃ死なないわ。」


なぜかちょっと鼻で笑ってざまあみろという顔をしているレイ。


「魔王核って何??」


「その辺は後で説明するわ。」


レイが笑いながら言ってくれた。


「パパと恵さんの仲直りの場を設けたのにこんなことになっちゃって・・・」


「こんなことって・・・お父様が吹っ飛んで退場したのはミシュラが蹴ったからじゃない?」


俺の一言に笑い出すミシュラ。


「「たしかに」」


声を揃えて笑い出すレイとミシュラ。2人で爆笑している。レイリーは笑いをこらえて震えている。


「話し終わりましたか??それで、ミシュラ様。そのお腹はどうしたんですか?」


話が終わったのを察知してクルクが歩いてきてミシュラに質問する。


「これ??」


お腹を指さしてクルクに聞き返す。


「コレは恵さんとの間に出来た愛の結晶よ〜。」


俺を腕を組んで引き寄せてものすごい笑顔で言う。レイが引き剥がしにかかるができないようだ。


「まままままままままま・・・」


クルクがフリーズ中。「ま」しか言わなくなる。

人というより神々も処理できいない情報が頭にいきなり入ってくると止まってしまうらしい。


後ろを見るとやっちゃんやハウン、マッキーにメイリーンがお茶と甘いお菓子を食べて寛いでいる。

馴染んでいてよかった。初めてなのに相手出来ずに申し訳ないなと思っていたんだよね。


数分してクルクがこちらの世界に戻ってきたようだ。


「まさか・・・ミシュラ様が人と愛を育むとは思いませんでした。生まれて初めて意識が飛ぶほどびっくりしました。」


「恵さん、いや、恵様がどれほどの男かわかりませんでしたがわからない理由はデカすぎたんですね・・・。」


レイが『はぁ?』みたいな顔でクルクを見ている。


「メグミがでかい?面白いけど大きくはないと思うよ。今日だって・・・。」


「ほ〜、俺が今日怒ったことが小さいことっていうんだね・・・??」


俺の顔を見て皆驚く。


「レイちゃんはあれだね・・・。あの状態から逃れたいがために反省しているふりをしていたようだね〜。じゃぁ全員そういうことなのかな??反省しているふりで俺を騙したんだね〜。ほぉぉぉぉ。」


俺の声が聞こえたようで後ろで寛いでいた女性陣が走って俺のところに来る。


「そんなことないわよ!!レイ!!あんた!!マジでやめてよね!!」


やっちゃんがレイに指差して怒っている。


「恵様??私は反省しています!!あんなこともう二度としません!!だからもうあれだけは勘弁してください!!反省がないのはレイだけですわ。」


涙目になりながら否定しまくっているハウン。


「レイちんのアホ!!何でもう一回怒らせるのよ!!あほあほあほ!!恵も怒っちゃダメだよ!!ハウンの言うとおり、反省ないのはレイちんだけだからな!!」


マッキーがレイの襟を持って揺すりまくっている。


「あらあら、レイは何をやらかしたの??皆もそんなに血相変えて何やっちゃったの〜?」


レイは一人目が泳いでアウアウ言っている。

やっちゃん、ハウン、マッキーは膝を着いて俺にまとわりついてくる。

凄いギャァギャァとレイに文句を言っている。レイのバカ!レイのアホ!!が結構な言葉の割合を占めている。

俺はミシュラに説明する。昨日向こうであったこと・・・。


「あらあら、楽しいことをしてたのね〜。私も混ざりたかったわ〜。でも・・・血の繋がった妹さんを巻き込むのはダメね〜。」


ミシュラが俺の怒ったことを肯定してくれる。


「神々にはわかりませんが人は血の繋がったものと交配はしないんですよね。なら、それはダメですね。謝るべきだと思います。」


クルクも俺の気持ちに肯定的だ。


「確かに兄弟はダメですね・・・。姉さんとなんか考えただけで気持ち悪すぎて・・・ウェ!!・・・死にそうです・・・。」


凄い気持ち悪そうにレイリーが言う。レイとの行為を想像して気分が相当悪くなったようだ。

それでも肯定的でよかったよ。兄弟がいる分、気持ちがわかってくれるんだろう。ただ、美久は気持ち悪くないぞ!!可愛いんだぞ??


「兄弟はイカンな・・・俺もそれは君の肩を持つ。フィナが悪い・・・。フィナの代わりに謝ろう・・・すまなんだ。」


気がつくと皆の輪にお父様が加わっていた。大丈夫ですか?頭から血が出ていますよ・・・。


「あなたは謝らなくてもいいのよ。恵さんと仲直りしてくれれば・・・。」


ミシュラが冷たく腕を組んで睨みながら言う。


「俺はね・・・。レイが悲しんでいると思って怒っているだけ。レイが何も思っていないなら別にママとの間に子供を作った程度何も思わないよ。」


そう言いながら俺に握手を求めてきた。

俺が握手すると


「いや。申し訳ない。大人げないこともしたし許してくれ。」


俺に頭下げるお父様。俺も慌てて頭を下げて


「すみませんでした!!」


お父様は笑って許してくれた。小さくないよ。この人はとても大きい人だ。

ただ・・・娘が関わると、娘のことを考えると、いきなりおかしくなるだけ・・・。


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