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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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湖の側の別荘にて

ハウンが笑う。


「腰抜かすほどのこと??ムカついたから戦っただけ。」


「ならなぜ、娘であるレイ様と?」


「お母様がメグミを傷つけたからキレちゃって」


テヘッみたいな感じで舌を出す。


「ではなぜ恵さんはミシュラ様と戦うことになったんですか?」


「え?ハウンとレイが殺されると思って・・・。」


「お互いがお互いを思いやって最強の神、いやいや、戦士と戦ったんですね。少し尊敬します。」


神妙な顔のクルク。そうしているうちに大きな扉が現れる。


「さて、行きますか?マッキーもメイリーンも初めてよね?」


2人が頷く。扉を通り1本道をまっすぐ行って行き止まりにある扉を開く。


「恵さん、いらっしゃい〜〜!!」


笑顔で俺に抱きつくミシュラ。


「ミシュラ、体はどう??大丈夫??」


「ちょっと!!私が挨拶しようとドキドキしていたのに、ちょっとミシュラ様に馴れ馴れしすぎですよ!!あなた、人でしょ??」


なんか凄いプンプン怒っている。

俺とミシュラの間に入るクルク。差し込んだ手がお腹に触れると・・・。


「え?ミシュラ様・・・。このお腹・・・。」


「クルク、久しぶりね〜。どう?元気にしてた??」


にこやかにクルクに聞くがクルク自身はミシュラの腹に目を奪われて全く微動だにしない。地蔵の完成だな!!


「・・・」


クルクがまだ動かない。


「ちょっと、クルク??目を覚ましなさいよ!!」


頬を突くハウン。


「そろそろ皆に話さないといけないかしらね〜??」


ミシュラが何かの覚悟を決めたみたいだ。


「そのことなら大丈夫よ。クルクもわかってくれたわ。」


ハウンが先に口止めしたとそれとなく伝えると


「流石ハウンね!!頼れるわ〜〜〜。」


「あんな大バトルになる可能性があること見逃すわけないじゃない・・・。」


すっごい小声で俺に言うハウン。もうすっごい小声です。


「はっ!!ミシュラ様、お久しぶりです。お元気でしょうか??私はつまらない神々の仕事を続けています。ミシュラ様のおかげで今の地位がありますが・・・逃げたいです。」


なんか、思ったより情けない言葉を吐くやつだな。仕事嫌ってなんだそれ?


「逃げればいいじゃない??ハウンなんか身分捨ててるわよ〜。」


『あんたもね・・・。』


俺が心の中で言う。


「なんか誰かに何か突っ込まれたわ〜。」


ドキッとする俺。周りの皆は顔を見合わせる。何の話?みたいな感じだな。


「兄さんたち来た?」


お茶を持って現れるレイリー。だからそれは誰かにさせたほうがいいって。

慌てて後ろからフェブが走ってくる。フェブがレイリーにブゥブゥ文句言っている。


「お前は魔王レイリーだろ!!なぜミシュラ様と一緒に居る?なぜミシュラ様を捕らえている??」


クルクが怒った顔で聞き始める・・・。レイリーは頭を傾げて


「お母様、この方は凄い誤解をしていますけどどうしますか?」


「お母様??ミシュラ様をなんと呼んだ?」


「お母様説明してあげたほうがいいんじゃない??また面白がっているでしょ?」


よく見るとミシュラの口元が笑っている。

また人が右往左往している姿を楽しんでいるな・・・。


「ほほほほほほほ、趣味なんだから仕方ないじゃない〜?」


こらえきれず笑いながら言う。

相変わらず悪趣味なもので楽しんでいる。

それしか楽しみを見いだせない世の中もどうかな?とは思うけどね。

向こうとつながっているんだからそう言う進歩をさせていけばいいのに。


「レイリーは私の息子よ。パパのこと忘れた?」


お父様とも知り合いなのか?


「もしかして・・・あの森の魔族の青年ですか?」


お父様の若い頃を知っているようだ。


「お父様の若い頃??どんなだったの?」


レイが食いついているけどお父様のこと今、結構毛嫌いしてるでしょ?。

そんな話をしていると扉が出てくる。

レイリーが出す扉がいきなりミシュラの前に現れる。

扉が開くとお父様が出てきた。

お父様は俺の姿を見てプイッと向こうを向く。

怒ってますもんね、すみません・・・。


「お久しぶりです、クルク様。」


そう言いながら頭を下げる。

ミシュラの話ではお父様の魔法のセンスの開花はクルクの力らしい。

若い頃お父様の格闘センスのなさを見抜き、指摘して、魔法のセンスを磨くように助言したとか?

そのせいで、神々との戦争になってリーダーとなったお父様が指揮をとって魔族が独立したらしいんだけどね。クルクはある意味神々への反乱の片棒を担いでいるんだな。ミシュラの次くらいに。

クルクは戦争に参加していなかったそうだ。

理由はミシュラが魔族に付いたこと。それが大きかったらしい。

俺の横で説明してくれた。


「恵さん、あの子はね、私が生み出したの。」


その一言に俺はびっくりする。


「え?じゃぁ、レイやレイリーの兄弟?」


「ちょっと違うわね。ほら、私は魔力を持っていないでしょ?あの子に全て預けて創りだしたのよ。」


ハウンが言うには神々は自分の力の一部を核に神々を作ることができるらしい。

力のすべてを持つミシュラが魔力を全て使い生み出したクルクは魔法において最強の戦士になっているそうだ。

神々も彼の戦争不参加を飲んだ理由はそこにあるらしい。ミシュラが居る魔族の方に流れられては負ける可能性も出てくるから。今の立場が悪くないのも不参加で済ませたからだとか。


最古の神々であることを知る俺に説明してお父様のところに行くミシュラ。

お父様が少し身構えている・・・。

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