表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
242/520

世界樹で3

「ハウンはあいつの性能興味ない??」


俺の質問に『ない』と答える。

そうだよね。女の子はロボに興味持たないもんね。


「ハウン、アイツを半分だけ消滅させることができる?」


ハウンは光線でロボットの体右半分を消し飛ばす。

光線を食らって膝をつくロボット。手足短いから膝つくと起き上がれないよ。

なくなった右半分を補うために近くの木々を取り込み始める。

そんなもの取り込んでどうするの?

そう思っているうちに木で自分の体を補ってしまった。

しかも動けるみたい・・・。


「ハウン、もういいや、あれはロボットじゃなくなったから。もう・・・木の人形じゃん!!」


俺の落胆の声と共に焼き消される。


「俺のロマン返せ・・・。」


それにしても何で俺を捕まえようとしたんだ??

何でここで待っていたんだ?

どこに連れて行こうとしてたんだ??

何であんなに古いんだ?

俺の疑問は尽きない。


遠くから俺を呼ぶ声が聞こえる。

俺は声のする方へ走っていく。ハウンも後ろを付いて来る。


「マッキーはメイリーンに守られていて無事だったよ。」


マッキーはレイとはぐれてすぐメイリーンに着いて歩いていたらしい。

魔物をどんどん始末するメイリーンを見て感動していたそうだ。


「最近までレベル1とは思えない戦闘センスなんですけど!!」


メイリーンの頭を撫でまわすマッキー。まんざらでもなさそうなメイリーン。

いいコンビになってる?


「マッキーは帰るか・・・。」


俺の一言に首を横にブンブン振りながら


「私が悪いんじゃない!!レイちんが全速力で走るんだもん!!ついていけるわけがない!!」


レイが悪いの一点張りで押し通すつもりらしい。

メイリーンがいなかったら死んでたかもしれないのにね。


「マッキーさんは私が守ります!!大丈夫です!!」


仲良くなってるな。なんでだ??こんなワガママ娘なのに・・・。


「恵が私に良からぬ事を思っている・・・。」


バレてる。


俺はさっきのロボットの話を皆にした。

誰も関心が無いようだ。寂しい。こんな時ジルがいてくれればもしかしたら・・・ないか。


俺達は世界樹を登り、魔物を殺し、やっと頂上付近に来る。

空気が薄い。

下を見ると街が凄く小さく見える。

そして・・・桜に似た花がいっぱい咲いている。

まんま桜ではなく凄く大きな花びらだ。手のひらくらいある。

それが5枚ではなく16枚。近くで見ると芍薬の花のようだな。

遠くで見れば桜だが近くで見ると芍薬の花。綺麗だしいい匂いがする。


「魔族領の世界樹とは花の形が違うよ。」


これは聞き捨てならないな。違う種類なのか?


「一緒よ。花の形が違うだけで一緒。受粉したら面倒だから同じ年には両方見に行ってはいけないってルールがあるのよ。」


受粉??レイは実を取るミッションがあるって言ってたぞ?


「実を取りに行くのは駆除のため。あれを食べると魔物が極端に進化するのよ。強くなりすぎて困るから実を採って全部処分するの。レイリーの核魔法で。」


実を食べると強くなるのか・・・そんなことを思っていると


「人が食えばどうなるんだ??強くなるのか?」


マッキーがワクワクしながら聞いてくる。


「ならないよ。体が耐えられずに溶解して死ぬだけ。」


レイが恐ろしいことを言う。世界樹の実には魔素が凄い多く含まれているらしい。それを口にすると人も魔族も耐えられないらしい。魔物も結構な確率で死ぬが生き残ると強さが増すんだとか。


俺はそんな知識必要ないのでゆっくり下を見下ろして世界樹の花見を楽しむ。

桜吹雪というわけではないが綺麗な花びらが舞っている。


「こういう場面になると歌いたくなるよね〜。あの歌!!」


俺が鼻歌を歌っていると


「誰の声が戻ってくる??」


「あれはいなくなってからの歌だからね。今、俺のは近くにいるから思い出す必要ない。」


そう言ってレイに笑いかけると真っ赤になるレイ。

俺達はここでボ〜〜〜っとしている。普通なら死の危険と隣り合わせでみないといけないはずなんだけどね。


「さて、帰ろ・・・」


俺が皆に帰ろうか聞こうと立ち上がりながら声を出すと


「人がこんなところでくつろぎながら花見をしているなんて・・・。」


男が空に浮いている。

それを見て皆驚いている。

ハウンが目を見開いてその男を見ている。

この男・・・見たことある。どこで??


「あ!!ギルドにいた人だ!!」


俺が指さしながら言うと


「やぁ、彼女とは仲直りしたんだね。よかったよ。」


ギルドで俺とやっちゃんが喧嘩して謝った後に声をかけてきた優男だ。


「強いとは思っていたけどまさか世界樹で気を抜いて花見できるレベルとはね・・・。」


呆れているのか褒めているのかわからない。


「あなた・・・なんでここに?」


ハウンが男に聞く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ