メイリーンとメシマズと・・・。
俺は料理ができるまでソファに座ってフンフン鼻歌を謳っている。
こっちにはテレビもネットもないから何もすることがない。
メイリーンが俺の前で座っているのでジャンケンしたり、あっちむいてホイをしたりする。
もちろん知らないから教えてからね。
嬉しそうにワキャワキャしている。この子も可愛いんだな。
顔が凄いキュート!!おっぱいはないな。まだ女の子ってかんじだな。
目が可愛いんだな。さすが、トカゲモドキだ。
トカゲモドキというのは俺達の世界にもいて爬虫類の世界のアイドル的存在。
ヒョウモントカゲモドキとかニシアフリカトカゲモドキとか・・・。
どれもかわいい。触った感じもふわふわでいい。
芋虫のような尻尾がまたかわいい。
「メイリーンは尻尾どうしてるの??」
俺が聞くとダボダボのズボンの片足の部分がピコピコ動く。
「そこに入れてるの?」
頷くメイリーン。
「見せれない??」
俺のお願いに顔を赤くしながらズボンを脱ぐ。
「ゴメン・・・。パンツ履いていないんだ・・・。」
ふっとい尻尾がある。触ると
「ハゥ」
腰をストンと落とした。
「すみません。尻尾に触れられると力が抜けて立っていられないんです。」
「俺こそゴメン。許可無く触って。」
「いえ、恵様は主ですから好きにしてもらって構いません。何なら・・・行為も・・・大丈夫・・・です。」
顔を真っ赤にして俺の目を見つめる。
「ありがとう。」
俺がお礼を言うと下を向いちゃった。
「履いてもいいよ。ごめんね、いきなりこんな話しになって。」
パンツは尻尾のせいで履けないんだろう。
あれだけ立派な尻尾があるんだもんね。
「尻尾ない方がいいですか??気持ち悪い??」
「いやいや、かわいいよ!!俺達の世界にも居るんだよ。トカゲモドキの仲間が。尻尾も可愛いもんね。だから切ったりしないでね!!」
俺の必死な眼差しに笑顔で答えてくれる。
「はい!!いつでも触ってください!!」
「え〜??なに??メイリーンの乳触るの?」
阿呆なレイが顔だけ出してこっちを見ている。
「メシまだ〜??レイは修行の成果を見せる機会だよ!!」
「しぃ〜〜〜〜!!」
レイが口に人差し指を当てる。
皆結構頑張っている。
俺は見に行きたいんだけど見に行こうとするとレイに止められる。
「男は台所に入るな!!」
何この性差別?はるか昔の日本か?
俺はそわそわ台所の入口付近でウロウロしていると
「「「「できたよ〜〜!!」」」」
レイの作った料理は非常に見栄えがよろしい!!匂いもグッド!!高級料理って感じかな?
やっちゃんの作った料理は見た目も匂いもいい感じ!!家庭料理って感じかな?
ハウンは・・・神々にも苦手なものがあるみたいだ。
「味はいいはずよ!!サイトで見たやつだから!!」
言い訳している。
「ハウンの料理は見た目悪いけど美味しいわよ。私が保証するわ。」
やっちゃんが太鼓判を押すくらいだから美味しいんだろう。
ただ、見た目が凄く・・・油っこそう。
マッキーは!!
「・・・」
「マッキーって料理したことないの?」
涙浮かべている。
出てきたのはスクランブルエッグだった。
しかも・・・たまごやきを失敗して変更したとか。
匂いが・・・凄い胡椒なんだな。
「では!!いただきます!!」
レイのものを食べてみる。見た目も味も凄くいい。俺の胃袋はレイに掴まれた!!
それくらい凄くいい。
「凄く頑張りました!!」
俺はレイの頭を撫でる。
修行をした甲斐があったと涙を流している。
本当に凄い修行したんだろうな。
やっちゃんの料理は・・・おいしい!!毎日食べたい感じがある。ザ!!和食!!!という感じ。
「お母さんの手伝いを小さい頃からやってたからね。コレくらいは当然でしょ?」
鼻高々に言う。さすが優等生だな。
ハウンの料理はガッツリ系だな。揚げ物が中心だけど野菜もある。ただ・・・野菜も油で炒められている。
でも、男向けで凄くいい!!ガッツリ食べたいときはコレが一番だな!!
「あっちに行くようになってから勉強したのよ。サイトを見まくっていっぱい作ったわ。どれも美味しいわよ。」
でもそれ、他人のレシピだよね。今度はオリジナルで作ってね。
マッキーのは・・・
一口目でダウン。
すっごい胡椒辛い!!俺は香辛料があまり好きではない。唐辛子とか、胡椒とか、辛いものが苦手。
俺がひとくち食べてすぐ水を口にしたのを見て泣き崩れた。
「あぁ、ロープ・・・嫌だ・・・。」
泣きながら俺にしがみついて来る。
メシマズはロープです。諦めて・・・。
「マッキーを許してあげて!これからうまくなっていくからさ!!」
レイもくっついて俺に懇願する。
「レイに免じて許そうじゃないか。ただ・・・今度バカやらかしたらコレね。」
ロープがうねうね動いている。俺を見て汗を流すマッキー。
この子はマジ物のメシマズだ。