魔物っ娘ラウル
私はラウル。
昔はこの一体の海を支配する海の王として君臨していた魔物です。
今は奴隷として恵様に仕え、色んな所に連れて行ってもらっています。
私の好物は
人
船を襲っては船員や乗客を食べるという生活をかなり長くやっていました。
もう、人々には恐れられて私が出そうなときは航海をやめて引き返す船なんかもいたりして・・・。
あるとき襲った船にヤバイ連中が乗っていたの。
まさか、私があんなにコテンパンにやられるなんて。
しかも向こうは手を抜いていたし・・・。
後で知ったけど魔族の王妃と王女だったの。勝てるわけないわ。あそこの国は、領海は決して近づくなと言われていたんだもん。私達だって好んで近づかない。
そんなこんなで死ぬより言うこと聞こうと思ったの。
私の主である恵様は最初会った時は凄く弱そうだったわ。
でも・・・とても魅力的な方。私達のような人から見て異形のものでも普通に接してくれるの。
そして、昨日・・・。私を抱いてくださったわ。
それはもう・・・幸せでした。
人の肌の気持ちよさ・・・口に入れた時とは全く違った。
こんなこと言ったら恵様にヒカれるわね。
たまに頓珍漢な回答をして凄くヒイてる時があるから。
そうして私の繁殖の話が盛り上がっちゃって・・・。
産んじゃった。
卵を生むときいつもの姿じゃないから1つしか出せなかったけどあそこを通るときに中に残っていた恵様の液に触れて受精したみたい。何回か産んだけど喜びを感じたのは初めて・・・。受精した瞬間に体に電撃が走っていったの。
こんなことならいつもの姿で・・・。ダメだわ・・・。あそこ通らないからかけてもらわないといけない・・・。いっぱい産んじゃうから私一人じゃ管理できないし。いつもは産みっぱなしで放置するけど恵様との間の子供達を放置なんてできるわけもない。
そうなると私は海に戻るしかなくなる・・・。1つで十分だわ!!
私は抱っこしてトイレを出る。
そうね・・・。そこは謝っておかないと。ゴメン、産んだのトイレでした!!
恵様は私の卵を見ても全然気にしていなかった。
いろいろ聞かれたけど、最初は他に子供が要るかもしれないことを責められると思ったけどそうじゃなくて子供の心配や昔食べちゃった生殖相手の心配だった。食べたから心配いりません!!
恵様の取り巻きの女性の皆さんに私が卵を産んだことをどうとられるかドキドキしましたが怒られることもなく、それどころかどちらかというと喜んでくださっていました。
皆さんの率直な感想としては
100年以上かかるの?
という感じですね・・・。ごめんなさい、種族がかけ離れているので・・・。
私もどう見ても色々交ざっていますし、卵の時期が非常に長かった記憶が・・・。
長くかかるのには意味があって、卵の時期がながければ長いほど強力な魔物になるって所。
多分、最長の魔物で150年、そう私がそれ・・・。
卵の殻の中でずっと見続ける外の景色がとってもつまらなかったわ。
そんな思いをこの子にさせないためにも私が連れて歩くんです!!
色んな景色を身ていろんな話をして・・・、考えただけで幸せです。
早くお話できないかな〜??
早く生まれないかな〜〜??
は〜〜〜〜ぁたのしみです。