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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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魔物との夜を

ラウルたちの接待を断り自分の実力で釣りをする。

実力なんてないけど。


「恵様・・・この魚を餌に釣りを楽しんでみては?あと、道具もこんなやつを・・・」


凄い本格的なのが出てきた・・・。糸というよりワイヤだな。針もヤバイくらいでかい。

俺は用意してくれた方に切り替えて魚を餌にいざ!!


思いっきり投げてしばし待つ・・・。しばし待つ・・・。待つ・・・。


ゴメン、飽きた。

投げっぱなしで放置すること10分。船にくくりつけておいた竿がグインと曲がる。

遠くでわけのわからないくらいのデカさの魚がジャンプする。


「恵様!!引っかかったようです!!」


あれ??もしかしてこれも接待か?いま、引っかかったって口走っちゃったよね・・・。

あの魚もしかしで部下??それはダメだよね・・・。


「あれ、ラウルの友達とかじゃないいよね・・・。」


あぁ、目が泳いでいる。


「ラウル・・・。きみの友だちに大丈夫か声をかけて。あと、離してもらって。」


ラウルが渋々なにか言っている。

そうすると引きがなくなる。


「ラウル、お願い。友達が傷つくことはやめて。」


涙目のラウルが頷いている。ヨシヨシしておく。

釣りは止めだ!気を使わせている。俺は確かに主ではあるができれば強制とか恐怖とかはダメだとおもっている。お友達的な感じが一番。ラウルが連れてくる仲間たちにもできればそういうのを使いたくない。

魔物って素直なんだよね。人と違って騙そうとか、嘘ついて何とかしようっていう気持ちがあまりない。

もしかしたら今までの魔物がそうだっただけで人より狡猾なのが居るのかもしれないが騙そうとしているのがバレバレだったり、嘘つくと変な挙動が出たり、なんと言うかどの種類も見た目が凄い怖くても可愛い。

そう思ってしまう俺は変なのかもしれないけど。


「日が傾き始めましたがどうしますか?食べ物とか・・・。」


夕食か・・・。何食べよう。


「お魚ならいくらでも取れますよ。」


魚か、いいね!!


「焼いて食べるからそこそこのサイズのやつを捕まえてよ。」


そう言うと50センチほどの魚がどんどん積まれてていく。


「多いって!!多い!!俺、こんなに食えないから!!」


横を見るとラウルが食べようとしている。


「ラウルもお友達も食べていいんだよ。ずっと船を引いてくれているわけだし。」


俺の招待でラウルが呼んだ魔物たちが小型化して船に飛び乗る。

小さくてもその姿なんだね。


皆で囲んで魚を食べるが俺は焼かないと食べれないので船の中の調理場で焼いている。

焼けたものを俺が食べていると


「主様はなぜ、我々を受け入れる?人にとってこの姿は気持ち悪かろう?」


「ん?君たちにとって俺達どう?面白みがないだろ?」


尻尾すらないこれと言って装飾もない種族が人なのだ。男なんか胸すら出ていないから見た目派手さなし。


「ははははは、そう言われてみれば人はのっぺりだな。そんなこと思ったことなかったな。主様は面白い方だ。」


「私もこの方に使えてよかったと思うわ。違う方にならきっとひどい目に合わされているだろうし・・・。」


「その前にあの戦闘力を従わせる人がいないよ。」


俺が魚を頬張りながら言う。


「確かに、我らの王は海の王。強さで人に負けること自体そんなにないな。」


笑いながら俺と夕食を楽しむ魔物たちと俺。女性陣がいない食事は久しぶりで新鮮だな。


「では、我々は船を引く。何かあれば声をかけてください。」


「うん、君たちも何かあったら俺を呼んでね。」


「私は恵様に付いているから。」


ラウルが俺の後について歩いてくる。

俺達は船の中の寝室に入る。

それと同時に服を脱ぐラウル。


「ラウル??」


目を潤ませてラウルが言う。


「恵様、お願いがあります。今の姿で構いませんから抱いてください。恵様が私達魔物を奇異な目で見ないのを嬉しく思います。しかし私は魔物。あの姿では愛されること自体出来ません。この姿なら愛を受けることも可能です。お願いです。ダリアのように元の姿でも人に近いわけではないので・・・。」


泣きながら俺にお願いしている。

俺はラウルを引き寄せて、抱きしめる。


「大丈夫?最初は痛いらしいよ?」


「はい。それが女の喜びとおっしゃっていましたから・・・。」


俺とラウルの夜がくる。










数時間して俺が寝ようかなと考えていると。


「主様、ラウル様、海王竜共がいます。」


お!見つかったか?なら先に狩らないとね。

俺が甲板に出ると・・・なるほど・・・群生しているわ。

頭が海面からにょきにょき出てまさに生えている。


「デュランはうまく言っていたんだな。」


感心している俺。

さて、1匹でいいんだよね。


「1匹は捕まえてね。心臓が居るらしい。」


「他は食べても??」


「さっき食べたのはどうしたの?」


「あの・・・。あの行為をしたらお腹減りました。」


真っ赤な顔でラウルがそう言うと俺も赤くなってしまう。

一挙一動が可愛い。

仕草は俺のパーティーで一番かわいい。


「食べていいけど・・・絶滅はダメですよ!必ず半分は逃がしてください。」


「「「「はい!!」」」」


あ!皆食べるんだ・・・。


海に飛び込むラウル。その直後、特大サイズで海王竜に襲いかかってクジラの口にねじ込み続ける。

ソッチの口での食事は見せても気にしないんだね。


「1匹捕まえるは覚えていてくれているよね・・・。」


不安になるが皆嬉しそうに食べているから声もかけづらい。


海王竜が全部いなくなるとラウルが戻ってきて


「はい、恵様。これで依頼完了ですね。」


覚えていてくれた!!1匹、特大サイズを捕まえて持ってきてくれた!

俺は安心して寝室に入る。

ラウルも一緒だ。ラウルは俺と寝る気らしい。

服は・・・なぜ脱いでいる?


「凄い幸福でした。もう一度お願いできませんでしょうか?」


う・・・可愛すぎる・・・。元の姿からは想像できないほど小さくて可愛い。

と言っても元の姿の上半身はそのままなんだけどね。





俺はラウルをもう一度抱き、終わると疲れて眠っていた。

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