表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
213/520

王女の前で

ファンにもみくちゃにされて困っているレイを攫って俺達は皇帝の居る城まで走る。

やっちゃんの姿は見えない。ショックで起き上がれずにギルドでお世話になっているのだろう。


「ねぇ、やっちゃん見なかった?」


レイの一言に俺が全て話す。


「あの女・・・私のメグミに剣を向けたのか・・・」


歯をくいしばって怒りをあらわにするレイ。向こうは冗談のつもりだったみたいだけどハウンにやられちゃった。


「ここかしら?」


ハウンが立ち止まる。でっかい壁に囲まれた大きな建物が向こう方に見えている。

木々が茂り、壁や中の物の装飾がえらく美しい。

でっかい門の前に立つ門番にハウンが話しかける。


「あの・・・。この人連れてきました。」


やっちゃんから奪った手配書と俺を見せる。

凄い慌てる門番達。4人いた門番のうち一人が門の横にある詰め所に入り何かに話しかけている。

多分通信手段なんだろう・・・。

凄い慌てている門番にハウンが


「あの・・・何をあんなに慌てているんですか?」


門番が言うには最重要手配の人物らしく、連れてくることは無理だろうと言われていたらしい。

付け加えられたのが異常に凶悪で戦闘力が高く、非人道的な手段も平気で選ぶ極悪人とか・・・。

俺の印象最悪だな・・・。これ手配して話を付けた奴は後で絶対殴ってやる!


門番が俺達の周りを囲みそのまま門を開く。

取り囲んだ状態で階段を延々と登りでかい屋敷の前に着く。

移動手段くらい用意して欲しいもんだな。


「手配書の吉永恵を連れてきました。」


その声に大きな屋敷の扉が開き、多くの兵士が出てくる。

全員がそれぞれに武器を構え俺に向ける。


「貴様の強さは聞いている。魔物を使役しているのも聞いている。妙な動きがあれば即座に攻撃する。おとなしくついてこい。」


汗をだらだら流しながら俺を牽制している。


「暴れたということで刺してみなよ。」


俺がにこやかに言うと男は震えている。


「いや、別に刺したからってあんたのこと殺したりしないから。」


男は脚を震わせている。どうやらあの話を信じて凄く怖がっているようだ。


「ワ!!」


俺が両手をあげて大きな声を上げると兵士は全員腰を抜かす。こいつら衛兵として意味ないんじゃないの??


「これならうちのダリアのほうが幾らも強いんじゃない??一人でここの警護できそう・・・」


ハウンが言ってはいけないことを言う。俺が兵士に手を出して起こしてあげる。


「かたじけない・・・。」


兵士は俺に礼を言って起き上がった。

そうして凄い装飾の施されたでっかい扉の前に立つ。

仲が凄い騒がしい。多分、何かしらの準備をしているんだろう。


「扉を開きます!!」


扉の横の屈強そうな兵士が扉を引いて開く。

中の装飾も凄いど派手で豪華だ。ちょっと目がチカチカする。


「皇帝陛下の御前である頭が高い。」


兵士が全員頭を下げ膝を突き、武器を置く。


俺達はそのままボ〜と立っている。


「貴様達!!頭を下げて膝を付け!!」


「あのね、この人は俺の皇帝じゃないんだよ。俺が膝を着くようなランクの人じゃないだろ?」


「貴様!!」


怒ってもかかってこない兵士。


「無礼な奴め!!これでも食らうがいい!!」


兵士が一気に退くと結界を張る人が数名現れる。これは??


「多分、結界で私達を閉じ込めているのでしょう。で、どうします??恵様。」


「恵様??貴様も仲間なのか??」


「はぁ、まぁ、そうです。捕まえたって言いました??連れてきたと言ったと思うんですけど。」


「なに!!?」


結界を張る男女は俺を囲ってブツブツなにか言い続けている。お経みたいなものか?


「この結界ってどうなの??ハウンから見て。」


「う〜〜〜ん、色々ツッコミどころはあるけどなかなか強いんじゃないかな?普通の魔物なら弱体化して動けなくなって時間とともにじわじわ魔素切れを起こして死ぬって感じかな?」


口に人差し指を当てて考えながら説明してくれる。この子も綺麗だよな。


俺が少し前に動いて結界に触れる。


バチッ!!


その音と共に俺の指の爪が剥げる。

いった〜〜ぃ。

と思ったらすぐに戻った。


「化物か?」


「よい、妾が話す。皆のもの静まれ。」


訳のわからない格好をした男なのか女なのかわからない奴が階段を降りて結界に近づく。

このちびこいのが皇帝?


「妾はビレじゃ。よろしくな。皇帝は今、病に伏しておる。それで話じゃ・・・。」


ビレという人が俺に話し続ける。

万能薬になる『海王竜の心臓』が欲しいとのこと。

その言葉にラウルが答える。


「海王竜なら絶滅したわよ。皆食ってやったわ。小うるさいから・・・。」


全部食っちゃったんだ・・・。そりゃご愁傷さま。

その言葉にビレが『信じぬぞ!!』と言っているが食った奴が言うんだからどうしようもない。


「ビレの身分は何なの?」


俺の言葉に


「皇帝陛下の娘にして王位継承順位1位、ビレ王女だ!!ひれ伏せ!!」


はぁ〜


と言う俺の顔に結界を蹴って怒るビレ。

外からだとぶっ飛んだりしないんだね。


「この者は無礼じゃ!!誰かコヤツを始末せい!!」


その言葉に数名の男が出てくる。


「結界でビレ様をお守りしろ!!俺達はこいつを始末する。」


俺達を始末するらしい。ハウンがにっこり笑っている。

ハウンの光線で結界が粉砕され光線が空に消えていく。


きれいな空が見えて素晴らしい場所になったね。


「なななななな・・・」


「はちはちはち??」


ハウンがワケのわからないことを言って笑い始めた。多分、7ではない。


「貴様ら、勝負しろ!!」


脚震えているよ。無理しないで。


「貴様らこそ、人の皇帝ごときが偉そうに!私は最古の神々の一人、ハウン。全員膝を付け!!」


ハウンが手をあげる。あの光線見せられて抵抗するバカはいまい。


「最古の神々??そんなお伽話出してきて皆を従わせるのか?ははははは」


ほぼ全員腰を抜かしている中、女が一人立っている。


「大賢者、ネイブです。」


自己紹介しながら俺に真っ黒の魔法弾を放つ。それに当たった俺が燃える。


「ははははは!!地獄の業火に焼かれてもがき狂いながら死になさい!」


凄い嬉しそうな顔で笑い続ける女。


「恵様??」


「え?なに??」


俺がキョトンとして立っているとハウンが顔を赤くして顔を覆う。

指で俺の股間を指さして


「見えてます・・・。」


知っています。俺の服は普通の服だもん。あんなことされたら燃えるわね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ