レイの友達
レイファンクラブの存在で自分の知名度が上がらないと嘆く女がいる。
レイのお友達になれば?というアドバイスにやっとレイがここに居ることに気づく。
さて、お友達になれるのか?
牧田はやっと気づいたようだ。
「あなたがあのレイ様と言われている人?」
「・・・ハイ」
凄い小声で返事する。
「友達になってください!!」
「ご遠慮します・・・。」
玉砕!!お疲れ様です。
「ちょっと!!なんでよ!私はモデルなのよ!!友達に自慢できるよ!!あなたはこっちで私と友達と自慢して、私は向こうであなたの友達だと自慢する。それでいいと思うんだけど?」
凄いプンプン怒りながら力説している。
俺達の気持ち全部無視だな。
「ウーパー見たいからもう解散で」
やっちゃんが面倒になって解散を宣言する。
「「お疲れ様です。」」
レイとハウンが同じタイミングで牧田に挨拶する。
「そんなんで引き下がれるか!!」
「私はこの恵って子のパーティーに入る!!」
「弱いから要らない。」
レイの一言に
「何言ってるの??私は強いわよ!レベルだって結構高いんだから!!あなたのレベルはどうなのよ!!」
「レイ、レベルは?」
手をペケにする。
「やっちゃんは??」
手をペケにする。
「ハウンは?」
腕を組んで向こうを向く。
これはいつものお約束の反応だね。何用なのかわからないけど・・・。
「あんたのレベルは幾らなのよ?」
「恵くんはレベルないのよ。」
「はぁ??なにそれ??弱いってこと?」
「弱くはないわね。私より強い。」
やっちゃんがそういった後に
「裏ワザバグ野郎だから・・・」
「はい??なにそれ??」
「牧田さんはどこに居るの?ミューアス?」
「何でわかるの??一発で言い当てるなんて!」
「ファンクラブが暴走してて闘技場があるといえばそこくらいかな?あ!もうひとつあるけどそっちはなかなか行けるところじゃないしね・・・。」
「ミューアス来てくれる??そうしたら私の凄さ見せてあげる!!」
「はいはい。凄いんですね!!腕輪幾つ着けてる?」
レイがいきなり牧田の袖を捲る。
「ふん、一個かよ」
君も一個だろ?
俺の袖を捲って
「え??なに??何で2つも着けてるの?無駄じゃないの?」
俺にレイがスチール缶を渡してくる。
「ボール作ってよ。」
はぁ〜。面倒だ。
俺は腕輪を1つとってスチール缶を片手で握る。
ペコベコミキメシッギチッギジッ
牧田の顔色が悪い。
「はい。」
俺が牧田にスチール缶の成れの果ての直径2センチほどの玉を渡す。
俺はすぐに腕輪をして指をぽきぽき鳴らす。
「な、な、な、なに・・・これ??」
「これくらいの強さで強いって言わないといけないんだよ?」
「いやいや、異常だから・・・。」
やっちゃんの一言に俺が落ち込む。
ハウンが俺の背中をなでなでしてくれる。
「やっちゃん、減点5。ハウン加点10」
うそ!!?みたいな顔のやっちゃんとガッツポーズのハウン。綺麗な顔でガッツポーズしながら「よっしゃ〜!!」って言わないで。
レイが『私は??』みたいな顔をしているけど君の加点箇所が見当たらない。
「何をやったらこんなになれるの?」
死ぬ気で頑張る?ヤバイ人と戦う?死にかける?どう言えばいい?
「よくわかりません。」
俺の声に皆うなずう。そう、皆わかっていない。何でこうなったのか??
「あんたのレベルは?」
「105です。」
一人での割に頑張ってるよね。俺一人だったら無理だもん。
「職業は暗黒騎士です。」
なんかカッコイイ名前だな・・・。