A国との関係修復
最古の神々であるハウンと浅田首相を対面させてついでに魔物っ娘たちも紹介。
ラウルはA国では有名な魔物だったみたい。
浅田が真面目な顔で
「A国とは何とかならないのかね?」
「ならん」
一言で済ますやっちゃん。
「そこをもう少し考えてもらえないだろうか?」
「ない。」
「そこまで怒る理由は何だい?」
「A国の情報を掴んだ奴らの顔が気に入らなかった。恵くんが死にかけているのを知って笑ってた。」
寿司をバクバク食べながらやっちゃんが淡々と答える。
「それは誤解だと思いますよ。サミュエルに聞いてもそんなことないと言うはずです。」
「聞かなくてもいいわよ。今居る魔族領を出たら一気に滅ぼすから。」
その言葉に顔色を悪くする。
「大使館から一人連れて来い。これは本当にヤバイから。」
観月はスマホで誰かに連絡している。旅人の話しだしても大丈夫なの??
「すぐにこちらに来るそうだ。頼むから話し合いをして欲しい。」
「寿司食べている時間なら聞くけど終わったら知らないわよ。」
「じゃんじゃん頼んでください。食べきれないくらい頼めば夜までいけるでしょう・・・。」
夜まではマジで勘弁して欲しい・・・。
30分もしないうちに男が一人入ってきた。サミュエルだ・・・。
「あんた、外交官だったの?」
やっちゃんが驚くが別にどうでも良くない?
「何か勘違いをさせたとかで・・・。A国管理のミューアスを滅ぼすと言っているとか・・・。」
「えぇ、滅ぼすわ。私達の力であの地を更地にしてあげる。」
「恵様の昏睡状態を喜んでいたそうね。なら、私も力になるわ。すべて蒸発させてやりましょう。」
ハウンがやる気満々になっている。
「多分、今ならお母様もこのことを言えば力を貸してくれると思うわ。隕石幾つか落とせばいいでしょ?」
隕石ってアレでしょ??鉄拳でしょ?
「お母様とは??」
「最古の神々である私とレイが全力で戦っても傷ひとつ付けることが出来ないほどヤバイ奴。」
「すごい綺麗な人ですよ。」
俺が付け加えるとやっちゃんが
「もう一人ってまさかお母様??」
あぁばれた・・・。
「メグミって結構な阿呆よね。」
君に言われたくない・・・。君にだけは・・・。
「や、や、やめてください。本当に滅びるじゃないですか??」
嘘にほろびるっていうのは聽いたことがない。
俺は知らないよ。俺のこと嫌いでもまさか死んでほしいと思われていたなんて。もうショック。
「恵さんも何とか言って下さい!!」
観月が頼むけど俺はショックで寝込んでいます。だから寿司を食わせてください。
知らん顔でパクパク食べる俺を見てサミュエルが
「A国と日本が戦争になるかもしれませんよ。いいんですか?」
「何?その脅し・・・。じゃぁ、本土攻めようか?」
俺の声で一気に空気が冷める。
「その一言取り消しなさい!!」
「あんたキレても何もいいことないよ。何ならハウンの力見る?ラウルの力見る?お母様の力を見てみる?それからその態度でいれるならいつでもやるよ。じゃぁ、ミューアス集合でいいよね。俺の持っている戦力がどういうものなのか。それを君の国で使えばどうなるか見極めるといい。ちなみに知り合いに核魔法を無限に連発する凄い人がいるけどどうする?説得できなくはないと思うから。」
「レイリーは私の弟だよ。」
寿司を食べながらばらしちゃう。
「え??魔族の弟??」
「魔王だよ。」
地球側の全員がレイを見る。俺はお茶を飲んでいる。
「いやいや、レイさんはたしかに魔族だが・・・魔王のお姉さん?エ??」
観月が混乱中。浅田が変な汗をだらだらかいている。
「魔王は不可侵を決めている。そんなことはしないはずだ!!」
サミュエルが言い切るが
「じゃぁ、レイリーはこないとしてお母様は面白がってくるんじゃない??」
「あなたのお母様がどれほどのものかは知りませんが受けて立ちますよ!A国をなめないでください。」
「デモンストレーションする?」
俺の一言に
「それいいかも。このバカに力見せてあげましょう。」
やっちゃんがお茶をすすりながら言う。
「デュラン、地球のコピー作ってシミュレーションしたい。できる??」
「我を舐めるな!その程度お安い御用だ。」
その瞬間に誰もいない、生物もいない地球の上に俺達は立つ。
「さて、お母様を呼びたいんだけどイケるかな??」
「いなくていいんじゃない??まずハウンたちだけでどうなるかを検証すれば?それにハウンですら全く歯が立たないお母様がプラスされるとどうなるかくらいわかるでしょ?」
「この地球ならレイリー来てくれるんじゃない?」
レイはそんなことを言う。あぁ、ここなら不可侵じゃないもんね。