ウソはダメだな・・・。
お母様と関係を持ってしまう。
俺・・・どうしよう・・・。
「あ、あの・・・」
「ふふふ、そんな顔をなさらないで。これは私と恵さんの秘密です。」
といって人差し指を唇に当てて艶かしく言う。
俺はなんてことをしてしまったんだ・・・。
後悔はないけど凄い罪悪感が半端ない。押しつぶされそうとはこのことを言うんだろうな・・・。
「恵さん、大丈夫ですよ。パパとは約束があるんです。あの人が浮気した人数まで浮気していいって。あの人の隠し子の人数だけ他の子供を産んでいいって。」
お母様は俺にゆっくりとキスをしてくる。
綺麗な顔がずっと近くにある。
「それはあの湖の件で約束したんですか??」
「ふふふ、秘密。」
あぁお父様、脅されて約束させられたんですね・・・。それか地獄を終わらせるために言っちゃったんですね・・・。
「大丈夫ですよ。あなたとの関係はもったいないけど今回だけということで・・・。もしこんなおばさんを抱きたければいつでも相手しますけど。」
「お母様はおばさんではありません。非常に美しい女性です。自信持っても全然大丈夫です。」
俺からキスするとお母様は涙を流す。
「こんな若い子にそんなことされたらまた求めてしまうわ・・・。」
ゆっくりと立ち上がり、湯船から出る。美しい青白い光の紋様が俺の心を奪う。
俺はお母様の姿が見えなくなるとまた湯船に浸かる。
いつの間にか罪悪感も消えている。
俺はレイを愛している。
でも、お母様の過去を知って今の罪を背負って生きる姿を見て少しでも力になることができればと思った。
「俺も上がろう・・・」
服を来て部屋に戻ると3人共眠っていた。多分向こうの世界だろう。
俺は3人に布団をかぶせてソファに寝転がる。
俺は自分の腕を天井に向けて伸ばし見つめる。
「あの光は何だったんだろう?」
そう思いながら眠りにつく。
「メグミ!?」
「へ??」
俺が居るのはまたここ??
「レイは何でここに居るの?」
「またここに来たから少し待てばメグミも来るかなと思って。長かったね・・・。」
う!!お風呂言ってお母様とイチャイチャしてたなんて言えない。けど・・・
「風呂にいったらお母様にあったんだよ。」
「お母様、お風呂は居る姿見られるの嫌がってなかった?」
「レイは知ってるの??嫌な理由。」
「知っているに決まってるじゃない!青い光を放つ模様があるでしょ?それを見られるのが嫌らしいよ。」
「俺もみた時言われたよ。薄気味悪いでしょ?みたいなこと。」
「で、なんて言ったの??」
「見惚れるほど綺麗だって。」
「口説いたの?」
ギクッ!
「はは〜〜〜ん、メグミはウソが下手だよね。お母様にも手を出したんだ・・・」
すっごい目で見ている。
「は・・・・い」
「あはははは!別に怒っていないよ。お父様も浮気したって言ってたし。おあいこじゃない??」
「レイは嫌じゃないの?」
「皆で混ざるくらいだよ。そんなこと気にもしませんよ〜。」
やっぱりずれているけどちょっと助かった・・・。
「お母様がどうしてもって言うなら相手してあげてね。お父様とはもう関係を持っていないと思うから。」
「両親の性事情は子どもとして知りたくないとかないの?」
「確かにね。」
笑いながら俺の肩をたたく。
「でも、本当、お母様にどんな過去があったかわからないけど夜に泣いているのよ。謝りながら・・・。だから力になってあげてね。」
あのつらい過去を悔いて泣いているんだろう。同士を殺した罪、魔族の子供達を不幸にした罪、背負いきれない罪を何千年と悔い続けているんだろう。そう思ってしまうとなんて辛い人生なんだろう。
「メグミ・・・泣いてるよ。」
俺は涙を流していた。
「あ、ゴメン・・・。お母様の話を聞いて思い出したら泣いちゃった。」
俺をぎゅっと抱きしめるレイ。
「ありがとう。メグミがいて本当に良かったよ・・・」
「恵様、申し訳ございません・・・。」
俺達を管理するレイそっくりのメイド姿の女の子が姿を見せる。
だが・・・ボロボロだ・・・。
「ちょっと!!どうしたの??何でそんなに服がぼろぼろなの??」
レイが驚く。
「K国の亜空間が完成してしまいこちらに数名雪崩れ込んできました。旅人だったようで手練ばかりです。恵様が以前冒険者にした管理者が応戦しています。今の所、押さえていますが人数が人数ですので・・・」
言い終わる前に倒れる。背中に大きな傷が・・・。
「デュラン彼女の傷を直してくれ。そして俺達をその戦闘区域に移動させてくれ。」
「その願い叶えよう・・・。」
最近上からじゃないよね・・・。そんなのんきなことを思っていると
「恵様??なぜここに??」
元冒険者のリロが俺を見て驚く。
「戦況は?」
「思わしくありません。非常に人数が多いです。4人ではどうしようもないです。」
「お前ら下がってろ。俺達で相手する。」
「でも、向こうはすごい人数ですよ・・・。」
「レイ、殺さず全員気を失わせるとかできる?」
「何で殺さないの?あっちの世界を荒らすゴミでしょ?」
「いや、話を聞きたい。」
「それならデュランでいいんじゃない?」
「あぁ、なるほど・・・。」
俺は早速デュランに頼む。そうしてこの場に100名近くの男女が捕縛されている。
さて、話を聞くか・・・。