実験
俺は変な称号を得て、すべてのステータスを失う。
見えない数値をなんとなくでも知りたい。
そこで実験してある程度の強さを知ろうという感じになった。
レベルのない俺。
厳密にはある。『?』だけど・・・。
救護班と蘇生班がかなりの数集まる。
よく見ると何故かレイリーとお母様も。
「お義兄さんが楽しいこと始めるって聞いたから見に来たよ。」
「まぁまぁ、面白そうね!恵さんを殴る会って聞いたけど?」
そんなことは誰も言っていない。
レイが皆に俺のノートの説明をしている。
皆珍しそうに俺の顔を見る。まるで珍獣扱いだな。
何故かミシュラがとても嬉しそうだ。
「少しづつ強い力で攻撃してみます。いいですか?」
その前に
「デュラン、俺が死んでもレイの膝枕で目覚めるのまだ生きてるよね?」
「・・・」
返事がない・・・。まだトラブルが継続しているんだろう。
「今、おっとうとおっかぁは手が放せないからあ〜しが聞くよ。その願いは今も生きてるよ。問題なし!!」
前のことがあるからちょっと怖いんだな。
「レイ、一応俺の不死性は失われていないらしい。だから・・・」
ドゴ〜〜〜〜ン!!!!!
言い終わる前にレイの触手の凄い太いのが俺を襲う・・・。
普通ならミンチになっているはず。
闘技場の屈強な壁が貫通して観客席の最上部まで貫通している。
「ちょっと!レイ!!あれはないんじゃない?実験にならないわよ??確実に死んでるわ!!」
やっちゃんがレイに食いつく。まぁ普通なら怒るね。いきなりコレはない。
「大丈夫みたい。」
俺が服装を整えながら言う。と言って殆ど服が残っていないけど。残った布を腰巻きにしただけだけどね。
「服の着替え複数用意してほしいな。ちょっとこれは恥ずかしい・・・。」
上着を腰に巻、下半身が見えないようにしている俺。服が攻撃にもたない。
「姉さんのそのレベルの攻撃に耐える服はないからね〜。その都度パンツだけ履けばいいんじゃない〜?」
緩く言ってくれるレイリー。『パンツ一丁』で実験ですか?
俺にパンツを持ってくる軍服を着た女の子が俺に頬を染めて渡してくれる。
俺のほうが恥ずかしいから大丈夫だ!!
「あの攻撃に耐えるんだから剣にも耐えるんじゃない?」
やっちゃんが剣を抜く。どう考えても当たればまっぷたつでしょ?
「さすがにあの出力を出すにはこうするしかないわ!!スキル金剛、仁王、スキル・・・」
スキルの重複をし始める。やっちゃんの体が・・・オーラが・・・それで斬りつけるの??
ギャギ〜〜〜〜ン!!
金属と金属が激しくぶつかり火花を散らす。
俺は場外ホームランか??というほど飛んで最上席に当たって跳ね返って一番下の席に落ちる。
胴体は繋がっている。よかった・・・。
「あらあら、凄い丈夫ね・・・。私と戦ったのが原因かしら??」
お母様が俺に手を差し伸べる。俺はお母様の手を握って起こしてもらう。
「全然わかりません。ただ、攻撃には耐えますが見えません。」
そこである。回避するつもりでいても気がつくと当たっている。戦闘じゃ致命的だ。
「皆さん離れなさい。私が行きますよ〜。」
その声と同時に全員この場からいなくなる・・・。
この闘技場には俺とお母様だけ・・・皆薄情だ。俺が涙していると
「メグミ頑張れ!!」
闘技場の屋根の上から声援が飛ぶ。心優しいレイだ。
「そこから応援されてもね・・・」
「てへへ・・・」
「さて、行きますよ・・・」
重力が増える・・・。すごい勢いで地面に足が突き刺さる。お母様の足元にもヒビが入っていく。
「ほおほほほほ、前はこれで動けなくなっていましたもんね。今立っているのは大したものです。1月ほどでここまで強くなる・・・。今じゃ人族最強ではないでしょうか??」
お母様が笑っている。
「で、足を抜いてこっちに来れますか??」
俺は言われた通りに埋まった足を抜く。移動もできる。
「あらあら、普通に歩きますね・・・。私に近づきつつあるのかしら?じゃぁ、渾身の攻撃をしますね・・・」
へ??ちょっと待って??渾身で殴る気なの??
「メグミ気を付けて!!お母様の鉄拳は隕石レベルよ・・・。」
知っています。2撃で湖作ったんでしょ?
お母様の体が光り始める。
「誰もいないからこの姿になっちゃお〜〜っと」
まって!!何でそこまでするの??
凄いオーラ共に体が大きくなるお母様・・・あれ??前より大きいよ?
「あぁ、久しぶりね。パパが浮気をした時以来かしら??」
「え??お父様そんなことしたの??最っ低〜〜〜〜。」
親子関係崩れるから娘の前で暴露してあげるのは良くない。が、俺はそれどころではない。