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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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轟沈

俺たちの朝は結構早い。


「ふぁ〜〜〜!!」


伸びをしながら甲板に出る。綺麗に晴れた空!!と言いたかったがそうでもない。

どんよりしている。


「天候が優れませんがもうすぐ着くと思います。嵐にならないうちに上陸したいですね。」


ラウルが一晩俺達を連れて海をわたり続けていてくれた。


「ラウル。しんどくはないかい?疲れているなら一休みしてもいいと思うよ。」


俺の気遣いに


「嵐が来ると厄介ですけど・・・陸に着いたらゆっくりさせていただきます。」


ものすごいスピードで進み続ける。

甲板に溶けているカミーラ発見。君は一晩何してたの??


「恵様??おはよ〜ございます。同じ景色で飽きました。魔物でも来たら面白かったのに・・・」


ずいぶんと正直者だな。


「今、前方に軍艦が見えます。どうしますか??このまま進むと多分、攻撃を受けます。」


ハウンがアイテムを持ってきた。信号弾だ。


「これを打てば、多分攻撃してこないと思います。」


なにこれ??


「従魔である知らせです。コレがないと魔物として攻撃してくるので。」


ハウンが発射して上空でポンと弾ける。緑の煙が周りを包む。


「この領海はマリスタン帝国である。他国のものは直ちに立ち去れ!」


あぁこりゃ無理なやつだな。沈めるか・・・。


「それはダメでしょ?旅人ということを証明して。」


「デュラン、やっちゃんここに連れてきて。」


俺の願いはすぐに叶えられる。

目の前にやっちゃん登場。


「ちょ!!え??なに?」


ごめん裸でした。船の中に身を隠すやっちゃん。ごめんマジで・・・。


「デュラン、やっちゃんの荷物もこっちに持ってきて。」


俺の目の前にアイテム袋と装備一式が届く。それをやっちゃんの逃げ込んだところに持って行くと


「今度から確認してよね!!さすがに皆の前で裸は恥ずかしいわ!!」


頭を下げる俺の腕を掴んで部屋に引っ張りこむ。


「さて、昨日の晩はどんなことをやったの??」


なんかさっきまでの雰囲気と違う。裸で呼び出されたことへの怒りは全く無いじゃん。

俺を襲う野獣がここにいます。助けてください。


「さぁ白状なさい・・・」


俺を捕まえて弄る痴女、やっちゃん・・・。あなたは俺の憧れでした。こんなはしたない女じゃないと思っていました・・・。どこ触っているんですか?直はダメですよね。最近デリカシーがないのはイタズラで境界線を見失ったのかな?大きくなったものを触り続けるやっちゃん。


「減点・・・50です・・・」


な!!と言う声と共に俺を放すやっちゃん。


「俺の気持ちはどうするの??ちょっとひどくない最近??」


俺が服装を直しながらモゾモゾしていると


「レイと進展があったでしょ?ねぇ?」


なんだ??この鋭い勘は・・・。


「レイに確認してください。今、コレ以上変なことすると仲間から外します。」


その一言に冷静さを取り戻すやっちゃん。

最近2人とも変だ。絶対変だ・・・。


「あぁぁ!!もう!!」


俺が外に出ると大きな声が聞こえる。

ホント最近怖いです。



信号弾を撃ち続けるハウン。


ラウルが大きな声で軍艦に向かって発言する。


「攻撃してくれば容赦なく沈没させます。繰り返します・・・」


「ラウル。攻撃してきてもいいよ。」


「ハウン、狙い定めて軍艦が攻撃してきたら容赦なく光線を当てて。」


俺の指示に2人は構える。





ド〜〜ン!!


ラウルの横数メートルの位置に砲弾が着弾。

それを合図にハウンが光線を打とうとする。


「ハウン。打ち上げるからそれを撃って。」


跳ねあげられたのだろう、軍艦が海面から離れる。まるで木の葉だな・・・。宙に浮く軍艦をハウンが大量の光線で焼き消した。


こわ!!


この世から軍艦とその乗組員が消えてなくなった。跡形もなく・・・。

それを合図に数隻の軍艦が一斉に砲弾を発射する。


爆音と轟音、そして衝撃。一生物を狙うものではないな・・・。

だが・・・ラウルは結構被弾しているのに全く無傷だ。


「あのさ、ラウルって被弾しているよね。大丈夫なの?」


俺の質問にキョトンとする。


「え?当たりますけど効いていませんよ。ポンポンするだけで痛くも痒くもないです。ただ、臭いです。」


あぁ火薬のニオイね・・・。それ以外は全く大丈夫なんだ。

ハウンの光線でバンバン沈んでいく軍艦。一旅人、一冒険者の所業ではないですね。

開戦15分ほどで轟音も爆音もない静寂の世界がやってくる。

周りは瓦礫がプカプカ浮かぶだけの海面があるだけ。死者もプカプカしている。

攻撃はするなと言ってるのに、してくるからいけないんだよ。

あの世で君らの最高責任者に文句言ってね。


被弾しているのはラウルだけで俺達の寝床である船には全く傷がない。

ラウルが全て受けてくれたようだ。


「ラウル、ありがと。」


俺が御礼を言うと、顔を赤らめてペコっと頭を下げる。凄い可愛い!!


「おわった?」


レイがコーヒーを片手に出てくる。君は余裕ですね。戦闘不参加ですか?

俺に缶コーヒーを渡してクールに樽の上に座る。

冷静って言ったけどこれはちょっと違うんだな。何このキャラ?


やっちゃんが装備出来たみたいで船から出てきた。


「もうすぐマリスタン帝国ね。これだけの戦闘をやってしまったからには色々面倒よ。」


わかるけど攻撃して来たのは向こうだよ、知らないっす!!

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