不埒な2人
向こうの世界でやっちゃんにあった。
光線の話でブゥブゥ言っていたがそれ以外は普通。
やっちゃんが言うには嫌な言い方をして悪かったってことかな??
人質のことね・・・。気にしないでもう怒っていないから。
そんな話をしながら登校して、帰りに魔物退治をそれとなくしてくれていることに感謝される。
「襲ってくるから殺しているだけだよ。あと、ラウルそっくりの魔物とサメくっつけたみたいな魔物は手を出さないでね。ラウルの身内だから。」
そう言うと討伐しようとしたら凄い強くて船を何隻も沈められたとか・・・。
放置すればよかったんだ・・・。と肩を落としていた。連絡遅くてゴメンよ〜。
ラウルそっくりだから最初はラウルだと思ったらしい。攻撃してこないし・・・。近くに俺がいないからおかしいと思ったら軍人が大砲ぶっ放して開戦したらしい。
そいつは一番の戦犯だな。
アホ丸出しだ。
「ギリギリで逃げて港に着いた時には軍艦の大半がダメになっていたのよ。あれは海では倒せないわ。泳ぐの早すぎる・・・。」
ディゴンは強いんだな。ラウルにビビっているだけのサメではなかったのだ。
「そんなに早いの??」
「早いってもんじゃないわ。海の中に戦闘機が居るような感じ。大砲でも狙えないし、剣技も当たらない。まさに化物ね。」
真の勇者様に化物認定されるとはやりますねディゴン。
「俺、仲良くなったよ。凄い声がいい男なんだな。あと、男気あふれるいいやつって感じ。ラウルと戦うかラウルの妹売るかってなったら妹選んでともに死ぬとまで言うんだよ。かっこ良すぎる!!」
俺が興奮気味にディゴンを褒めると
「まぁまぁ、恵くんに惚れられるくらいだから男前なのね・・・。」
やっちゃんは笑いながら俺に話す。
「私の悲劇は話してあげないの??」
レイが俺に何かを話せと言っている。
「あぁ、俺、ハウンと付き合うことになった。レイはさいなら」
レイがそれはおかしいと言ってバシバシ俺をたたく。
やっちゃんの驚いた顔に吹いてしまった。
「まぁそれは言いすぎだけどレイは今絶大な減点中です。」
「まぁ大変ね。」
一言で済ますやっちゃん。レイが
「何でよ〜〜もっと何とかしようとしてよ〜〜」
と泣きながらやっちゃんに抱きついている。そこにハウンがやってきて
「あらあら、仲がいいわね。恵様、帰りましょう。」
やさしく俺の腕にくっついてくる。
「やっちゃん、お姉さんにメグミをとられるよ!!やっておしまい!!」
「やれるわけ無いでしょ??ああみえて神々よ。私より強いわ。」
「なら一緒に亡き者にしましょう!」
「レイ減点100!」
きゃ〜〜〜〜〜!!と言いながら俺の背中にタックルしてきた。車の追突事故レベルだな。俺は首を痛める。
「減点はないわ!!これ以上減点はないわ!」
「もう0点だからいくらひかれても一緒ね」
ハウンが笑いながらレイに言う。
「あぁぁぁぁ!!あん時殺しておけばよかった〜〜」
近所の目が刺さってくるので口をふさぎ、家に連れて帰った。
「レイは最近ダメな子だよね。」
俺は俺の部屋にレイを連れて説教を開始する。
「「こんばんは〜」」
あ、誰か来た。
「あらあら、姉妹でなんて珍しいわね。ハウンちゃん、合格おめでとう!!さすがね。・・・」
お母さんがハウンとやっちゃんの相手をしている。世間話に花を咲かせている。
こっちはレイを何とかしないと・・・。
「気持ちが落ち着きません。前のように冷静でいられません。助けてください。」
泣きながらレイが俺に助けを求める。
「気持ちが止まりません。愛しているが先行しすぎて辛いです。」
俺はレイの横に座る。頭を抱きしめてゆっくり話す。
「レイ??思い出して。俺の伴侶は誰?」
「私でした。でも今はハウンです。」
「違うよ。今もレイだよ。」
え?と言う顔で俺を見る。
「やっちゃんでもない。ラウルでもカミーラでもダリアでもないよ。」
「だから安心して。やさしい、余裕のある、冷静なレイが好き。だから自分を取り戻して・・・」
胸の中で泣くレイ。
「取り戻したら以前と変わらない愛がある??」
「以前も今も関係なくあるよ。」
そう言ってキスをするとボロボロ涙を流し始める。
「ゴメンなさい。最近皆に嫉妬してた。ごめんなさい。」
階段を上がってくる足音がする。
「レイは??」
俺の部屋に入ってレイは??はおかしい。ここは俺の部屋だ。
レイを励ましに来たらしい。最近変だから・・・。もろバレてるね。
「大丈夫です。立ち直りました。メグミに抱きしめられて自分を取り戻しました。」
涙をグシグシ拭きながらそう言うレイ。目がパンパンです。その顔を見てみんな爆笑している。
「笑わなぐでもいいっじゃない!!」
また泣く・・・。
ハウンによしよしされている。
「みんな〜〜ご飯食べていきなさ〜〜〜い」
下の階から俺達を呼ぶ声がする。皆でご飯は楽しいもんね。
食事後、2人は家に帰り、俺は風呂に入る。
「はぁ、しんど〜〜い。」
レイをいじめすぎたことを反省していると
かちゃ・・・
ゆっくり開く風呂の扉。また美久か??
「入ってきちゃった・・・。」
な!!!
こっちではダメだろ??
ってあれ??湯をためていた蛇口の湯が・・・動いていない。
もしや、時間止めたな!!
俺はレイと一緒に風呂に使っている。
「ねぇメグミ〜。背中流すよ〜。全身洗ってもいいよ〜〜。あ!!私の体も手で洗って・・・」
真っ赤な顔で俺の耳元でささやく。歯止め聞かないっていうのはマジらしい。
・・・・
俺達は風呂から出る。
真っ赤な顔で体を拭くレイ。
俺の顔を見れないようだ。
これでよかったのか??
そうして俺は布団に入り寝る。
レイは横に丸くなって潤んだ上目使いで俺を見る。
「今日はありがとう・・・」
優しくキスをしておとなしく寝る。
今日のことは大丈夫か??いいのか本当に??
そう思いながら俺も眠りに落ちた。