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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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大陸との戦闘

ペシュローナが肩を落としてプカプカ浮いている。


「俺は人で、君たちからすると小さい存在だけどこれだけは言わせて欲しい。」


俺はペシュローナに体を大事にしてほしいことを伝えた。

それを聞いてディゴンが涙を流している。


「うぅううぅ、ラウル様が付き従う理由が見えました。なんとご立派な御仁。素晴らしい人情味のある方です。」


男泣きとはこれのことだろう。ただ姿が姿だから・・・。


「さて、私達は先を急ぎます。あなた達は頑張って王座につけるようにやりなさい。私も力になりたいですが今は恵様のお供があります。どうか気を付けて・・・」


ペシュローナとディゴンに話し終えるとラウルは進み始める。


「無駄な仕事をさせてしまい申し訳ございませんでした。」


頭を下げるラウルに俺は


「妹を思う気持ちはわかるよ。」


「ありがとうございます。恵様の妹様と違い私の妹は不出来で不勉強、そして怖いもの知らずと三重苦を背負っています。いつか痛い目にあうだろうと思っていましたがまさか、ハウン様からとは・・・。」


横で笑うハウン。あんな攻撃を間髪いれずに行うのがマジで怖い。


「ハウンの攻撃って光なの??」


俺の聞いていることに細かい部分まで説明してくれる。

目から光をあつめて圧縮して光の速度で打ち出すらしい。

あぁ、だから目を潰されると何もできなくなるのか・・・。

目が大事なんだね。


「デュラン、ハウンの目を潰れないようにして。」


俺の願いを聞いてハウンが抱きついてくる。俺の頬にスリスリして凄い嬉しそうな顔。

横で凄い悔しそうなレイの顔・・・。


「お!!思い出した!!私の接触禁止は解除されてるよね??ということで・・・」


レイもくっついて来た。ラウルが凄い残念そう・・・。


「ラウルは後で労をねぎらってあげるね。一緒にベッドで寝る??」


ラウルは目を輝かせている。真っ黒な瞳になっているが輝いているように見える。

レイが魔法掛けて阻止するとかブツブツ言っているけどそれは俺が何とかして阻止する。


「ペシュローナの海域を通ってくるということは貴様らはあの女達の仲間ということだな・・・」


はぁ、また新たな敵ですか??


「死ね!!」


その言葉と同時にラウルの体が持ち上がる。そしてそのまま後方に投げられる。

そう思った瞬間にラウルがその魔物の体を足でぐるぐる巻にして捕まえていた。


「ぎゃ〜〜〜!!この足は!!ま、まさか・・・」


台詞を言い切れないまま体から血が噴き出す魔物。足の吸盤の突起に削られていくみたいだ。血飛沫を上げながらグラグラ揺れている。倒れることも逃げることも何も出来ない魔物。

結構デカイのに何も出来ないまま絶命する。名前も聞けなかったね・・・。


「はぁ結構いっぱい食べたわ〜。レベルも上がって一石二鳥です!!」


さっきの大きな魔物を食べて上機嫌のラウル。魔物って食うとレベル上がるんだね。スライムだけじゃないんだ。


「ドラゴン食べると強くなったでしょ??あれと一緒よ。」


レイが説明してくれる。確かに強くなった。魔物だけじゃないんだね。


そんな感じで進むが結構な頻度で戦闘が発生。相当数の魔物を始末する俺達。


「依頼受けていないのにほぼ完了っぽくない??」


レイの言葉にそうだねとしか言いようがない。

後ろで軍人共が喜んでいることだろう。すっごい癪だけどね・・・。

そんな感じで航海していると遠くに陸らしきものが見える。もしかして未知の大陸、未知の帝国に着いたのか??


「恵様、戦闘準備を・・・あれは厄介です。」


ラウルが俺に警告する。

あれ・・・陸じゃないんだ。魔物なんだ・・・。サイズなんだよ。ラウルは島っぽかったけどそれを上回る大陸サイズじゃない??


「ゴミが来おったわ!!海の藻屑になるか我の腹に収まるか今すぐ決めよ!!」


えぇっと、どこから話しているの?顔も見えない、発信源も見えない・・・。規模でかすぎ。

声もでかくていまいち聞き取れない。でかすぎる声はただの騒音だな。


「先制攻撃行きます。」


ハウンの言葉と同時に光線が数千と飛んで行く・・・。それ魔法??

すべて着弾。着弾でいいかな??でかい的は狙いやすいと笑いながらハウンが撃ち続ける。


「ぎ、フィギャ〜〜〜!!!」


デカイ悲鳴と爆発音がそこら中に響く。あと、ハウンの高笑いが・・・。


「いや〜〜〜!!私も負けらんな〜〜い!」


と言ってレイがデカイ体の上に乗り切り刻み始める。


あっけにとられるラウル。多分、彼女だけだと苦戦していたのだろう。

凄い悲鳴が聞こえる。声の発生源がわからないまま、氷河のようにバラバラになった大陸のような体。

海洋は真っ赤に染まっている。一応魔物だもんね。

光線で焼かれただけなら血が出ないけど爆発したりレイに斬られたりで散々な目にあっているもんね。

血の匂いで多くの化物サイズの魔物が寄ってくる。破片を食うために・・・。


ラウルもじわじわ近づいて破片を口にしているようだ。うっとりしている。


「カミーラ出ておいで・・・。」


カミーラを呼ぶ。その景色を見て目が輝きスキップしている。

海に飛び込みに肉片を飲み込み続けるカミーラ。

ラウルと競争みたいだな・・。

肉片も近くの大型の魔物も関係なく食い続けるカミーラとラウル。


「ダリアも食う??」


聞くと海が苦手らしい。食べたいけど海が苦手・・・凄い葛藤だな。


「デュラン。ここの浮いている肉片をあの空間にできる限り収容して」


その願いをいった瞬間に海域から肉片が消える。

目の前の食事が無くなったカミーラの絶望の顔が面白すぎて吹いちゃった。

少し残った肉片・・・。どうやら生きている本体のようだ。


「馬鹿な・・・我が滅びる??ありえない・・・。最強の海の覇者は我だったのに・・・。おかしい、おかしい・・・」


うつろな目で浮かんでいる腰から上だけのでっかい男。


「お前はラウル・・・か??」


ラウルに気づいたようだ。


「お前はなぜここにいる・・・死んだのではなかったのか?ペシュローナが死んだと言っていたぞ・・・。それで我らは海洋を手中に収めようと・・・」


死んだ説の発信源はペシュローナらしい・・・。残念な妹だな。


「そうか・・・生きていたのか・・・。力を付けて・・・我を殺したか・・・。」


「いいえ、あなたはレイとハウンという別の生物に殺されたの」


「海で??我が別の生物に??」


絶望の顔をするその男は鼻で笑って自嘲する。


「でかすぎれば足場になってしまうか・・・。愚かなことをしていたんだな。」


たしかに愚かではあるがハウンはここから撃ちまくっていただけだもんね。

大きさ関係ないっす!


そうして絶命する。

その遺骸を食うラウル。

目を瞑る俺。音だけ聞いて音がなくなると俺は目を開ける。


「いつ見ても豪快ね!!」


グッドサインを送りレイがラウルを絶賛する。君の趣味がよくわからない。



戦闘を続けながら俺達は海を進む。

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