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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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はやく飯食いたい。

逃げていなくなったミドラ?を捕まえた。

ロープでぐるぐる巻のミドラらしき者を開放しようと頑張っているデュラン。


その横にレイが突っ立っている。

レイの背中から一本の触手が伸びてきて刃物の形を形成する。


「ん~~~~!!んんん~~~!!!ん~~!!」


何を言っているか分からないが芋虫のように動きながら目から涙を流している。


「レイ!!いや、レイ殿、娘の無礼を許してくだされ。こやつには我がちゃんと教育する故。

いやいや、そのような物騒な物は仕舞ってくだされ。ははははは」


デュランの顔が引きつっている。


「お主も止めてくれ!!な!な!レイ殿を止めてくれればもう少しお主への態度も改めるぞ。

お主の言うことならきっと聞いてくれるはずじゃ。頼む!!は、はやく!!」


俺が何かを言う間もなく刃物が振り下ろされる。


シュパッ!!


音ともにロープがパラパラとほどけ始めた。


「ひぃぃぃぃぃ」


ミドラが涙目でプルプル震えている。

あぁあ、水たまりができちゃった。


「怒っていないから、おいしい飯屋さんの事を教えてください。」


にっこり微笑みながらミドラに言う。


「おっとう、腰が抜けて立てないから手を貸してほしいのだ。

よっこいしょ。

おいしい飯屋なら、あっちにいけばいいよ。とんかつ屋さんがあるから。

この街一番のおすすめ。」


そういって道の先を指差す。

きっとあっちにいけばとんかつ屋があるのだろう。


「あーしはちょっと着替えてくるからゆっくり歩いてて。すぐに追いつくからさ。」


と何事もなかったように話すが足取りはフラフラである。

デュランに脇を抱えられながらランプの中に戻って行った。


「さぁ、お腹減ったし早く行きましょ~。」


レイは意気揚々と歩き始める。落ち込んでたんじゃないの?


「あのさ、私ってそんなに化物?」


すごく小さな声で俺に聞いてきた。

意気揚々と歩いていたのはどうやら無理していたようで顔を見たら涙目になっていた。

ミドラやデュランに化物と連呼されていたのがかなりショックだった様だ。


「どうなんだろ?化物の定義って何?」


俺にはこの世界の化物は分からない。

強さを化物の定義にするなら俺にとってここの世界のほぼすべてが化物だ。

俺の中の、と言うより俺が住んでいた世界(地球)での化物っていうのは


話しても分かってくれない

力に物を言わせる

人を人として扱わない


そんな奴等の事だと思っている。

だが、レイは話も分かるし力が強いがそれを振り回す訳でもない、

俺みたいな弱者にも普通に接してくれている。

だから俺にとってレイは化物ではない。


でもそれをうまく言葉にできない。

そのまま伝えてみよう。

そう伝えると



「メグミにとって私は化物じゃない?ホント??」


レイは綺麗な瞳でこっちをまっすぐ見つめてくる。


「そんな綺麗な化物いません。」


にこやかに照れながら言うと


「バカ」


とすごい小声で微笑みながら答えてくれた。

足取り軽そうに前を歩き始めたみたいだ。

機嫌も治ったみたいだし、よかったよかった。


さて、どこまで歩けばいいのかな??

そこそこ歩いたけどそれらしいお店がない。

人々が行き交う街中を二人で歩く。

まさにデートだな。


男性も女性もレイの姿を見て振り返っている。

まぁこれだけの美人が歩いていれば目が追いかけるのも仕方がないか。


「すみません、この辺にとんかつ屋さんがあるって聞いたんですけど?」


レイがその辺を歩いていた女性に声をかけると、


「とんかつ屋さん?あぁ、そのお店なら移転したわよ。ギルドの前にあるはずだけど。

ギルドの前なら人の往来もいっぱいあるからお客がくる!!と言っていたんだけど、ギルドの前って柄悪いじゃない?一般客の私たちはいかなくなったの。

とんかつ揚げるのは上手だけど客の気持ちを汲み取るのはヘタクソみたいよ。

あなたみたいな綺麗な人は近づかない方がいいんじゃない?」


と教えてくれた。


ギルドの方に行かねばなりませんか?

多分、もうあの騒動の痕跡は消えているだろう。

と思いたい。正直、ただの願望だな。

仕方がない!!覚悟を決めてギルドの方に歩いていきますか!!

ギルドの前にある建物にもいずれ行かねばならん!!

それなら行ってやろうじゃないか!!

と気持ちを震えたたそうとしていると、


「じゃぁ、この辺でおいしいお店あります?」


レイがその女性にすぐ聞き返した。


「あたしがやっているお店にくる?おいしいとは自分で言わないけど。」


と答えてくれた。


「ぜひ!!」


笑顔で答えるレイ。

そして俺とレイはその女性に付いていくことにした。



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